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大好きだった、いまはもう違うけど
やっほー。
今日は、恋の話。
愛を超えて、憎しみになっちゃった人の話。
いまは、憎しみを超えて無関心になりつつあるから、忘れる前に書いておく。
でも、私は悪い癖で自己開示をしすぎて後悔することがあるから、フィクションだと思って読んでね。
ちょっと前に、すごく好きだった人と別れた。
その人のことは、多分、初めてくらいで本当に好きだって思った。
いままで私がお付き合いした男性は、みんなすごく私のことが好きだった。
だから、好きになった。
ずるいけど、好きになってくれたっていう事実が好きで、その人のことをちゃんと好きにはなれなかった。
だからいつも上手くいかなかった。
でも、その人のことは、ただの好意を超えて、私はこの人と一緒に居る気がするって思った初めての人だった。
たぶん、それは相手もそう思ってて、私たちが恋に落ちることは、ごくごく普通のことだった。
私はまだ生きている時間は短いけど、多分付き合っている時に、喧嘩したあとでも、その人が指輪を持ってきて、私に、結婚してほしいって言ってきてたら、誰に相談もせずに婚姻届を出しに行ってたと思う。
そのぐらいの、好き。
生まれた場所も、年齢も、育ってきた環境も全部違ったけど、その人と一緒に居ることは、全く呼吸のずれがないことで。
過ごす時間が増えていくほど、そのズレのなさ、が空気よりも心地のいいものになっていた。
そう感じていたのは私だけかもしれないし、もう確かめようはないことだけど。
例えば、一緒に歩いている時に歩幅で無理をしたことがなかった。
映画を見ている時に見つめ合う瞬間が同じだった。
喋っていて笑うタイミングも。
一度、一緒にいる時の動画で、10秒くらい全く同じ動きをして同じ言葉を発していたことがあった。
「すごい!」って言い合った。
それは凄く、ごく自然に、その人と一緒にいる生活が続いていく確信だった。
その人の名前を呼ぶこと、
綺麗なものを見た時に見せたいって思うこと、
頼んだものが食べきれなかった時に思い出すこと、
嫌なことがあった時に一緒に怒って欲しいって思うこと、
私の腕の中で眠る寝顔が誰よりも愛しかったこと
全部が、思考よりも早く、そこに残り続ける感覚に付随した生活になってしまっていた。
いまでも、「どうしたら私たちは一緒にいられたかな」って考えちゃう夜がある。
別れなきゃいけなかった理由はたくさんあったけど、まあ、大きく言えば浮気だし、それを許すって決めたのに信じられなかった私の弱さだし、それを信じさせなかったその人の弱さだと思う。
これから先の未来、どんなにお金がなくても、周りが敵ばかりでも、2人に才能がなくても、私にはその人が居ればいいって思えていたし、その人もそう言っていて、それが嘘だとは思っていなかった。
でも、やっぱり傷ついた自分を、守るよりも許すって、凄く難しかった。
平気で私の尊厳を踏み躙る行為だったし、嘘だったし、相手の女の人も。
自分が心から誠実でいたいって思った相手に、不誠実で居られると、その倍自分が傷つく。
浮気された側が幸せになることなんてない。
本当に辛かった。
でも、私は弱いから、「私は傷ついた、あなたのことをもう信じられない」って、その人にいうことが出来なかった。
だから、何となく綺麗事のまま、終わってしまった。
本当は、面と向かって言ってやりたかった。
「お前が私にやったことは最低で、いままで一緒に過ごした日々も全部裏切る行為で、自分のことしか考えてない私のあなたへの好意も全部踏み躙るものだった」って。
めっちゃムカついた。
相手の女の人のことだって、心底気持ち悪くて、二度と顔なんて見たくない。
その女の人と実際に会う時があって、厳密にはすれ違っただけだけど、その日は一日中、私は顔が痙攣して、次の日には顔が本当に引き攣っていた。
私が適応障害になったのも、死んじゃいたくなったのも、お前とその女のせいだって。
絶対、面と向かって叫んで、殴ってやりたかった。
別れたあと、色んなひとから、私と付き合っている時その人以外にも沢山女がいたこと、私のプライベートな話を私と親しくない知人程度のひとにペラペラ喋っていたこと、わたしに沢山嘘をついていたこと、いまも変わらず同じようなことをしていること、私のメンタルの不調を迷惑だと思っていたこと、などなどを知った。
その人と付き合う前に、「この人となら別れたとしても一緒にいることを後悔することはない」って思ってた。
でも、それは、私がその人のことを全く知らなかったからなんだなと思った。
一緒に居た時も。
私は私で、信じたいその人しか、信じていなかったのかもしれない。
あれは、誰だったのだろうか。
私の知らないその人がいる、そんなのは当たり前なのに、「嘘はつかない」って言われたことが嘘だったなんて、考えられなかった。
私のことを愛してくれていたその人だって、本当はそこにはいなかったのかもしれない。
私は、その人のことをちゃんと好きだったけど、その人とっては当たり前に傷付けていい存在で、対して好きでもなかったのかもしれない。
多分、私にも悪いところはあったのだと思う。
私は幼いし、自分の感情のコントロールが苦手で、その人のことを本当に思って行動するっていう行為が足りなかったと思う。
それは私の人間性の欠点で、これから付き合う人とは、変わっていきたい。
でも、それ以外、私は悪くなかったし、私が出来うる限りの愛は、その人に与えていたと思う。
それでも、その人には足りなかったのだから、それなら一緒にいることは、どうしたって出来なかったのだ。
本当に偶然が起きない限り、もう会わない人。
私はあなたの運命の人ではなかったんだ。
いまは無理だけど、いつか、一緒に居たときのことくらいは、信じられるようになりたい。
さながら『ピースオブケイク』の京志郎と志乃。
ほんとしょーもない。
でも、私たちは下北沢で再会して、キスをするなんてことは無い。
ただ、それだけ。
また夏が来る頃には、体調を崩さないように気をつけて。
風邪をひいたら意地を張らないで薬を飲んで。
たまにはディズニーとか優しい映画を見るといいよ。
私が貸した本は、もう新しいやつ買ったので、あげる。
私たちだけの話にはしない、それが私が傷つけられたことを守る術だから。
私にとっての初めの愛で、初めての傷だったから、きっと忘れることはないけれど。
いつか、私のウエディングドレスを、悔しがって、その美しさに泣けば良いと思います。
私はそうやって、生きていきます。
私が先に死んだら(そんなことはきっとない)、お葬式には来て良いことにしといてあげます。
大好きだった、いまはもう違うけど。
さよなら。