第14席 風邪の話
節分も過ぎ、暦の上では春とはいえ、まだまだ気温は冬真っ盛り。
寒さ厳しい日がもう少し続きそうですね。
冬になると、心配されるのが風邪ですよね。
他の季節以上に、冬には風邪をひく人が増えるので、感染しないように予防する人も多いと思います。
そんな皆さんに、今日は、“冬に風邪をひかない方法”を伝授したいと思います!
えっ!?そんな方法あるの!?
と、驚かれた方も居るでしょう。
実はそれがあるんです。
それをお伝えする前に、一つ問題です。
そもそも何故、冬に風邪が流行するのでしょう?
風邪の菌が活性化するから?
いいえ、違います。
実は、風邪の菌というのは寒さには弱いのです。
なので、例えば南極大陸では風邪をひくことは100%あり得ません。
だって、南極大陸ほどの寒さになると、そもそも風邪の菌が1匹も生きていられないのですから。
なら、風邪の菌が寒さで弱っているのに、どうして人は冬によく風邪をひいてしまうのでしょう?
それは、寒さによって、人間が風邪の菌以上に弱ってしまうからです。
裏を返せば、その冬ならではの弱点さえ克服してしまえば、風邪の菌も弱っている冬に、風邪をひくことはまず無い、とも言えます。
だから、“冬に風邪をひかない方法”なるものが存在するのです。
さて、それではその方法とは何か。
それは2つのことを実践することです。
1つ目は、“身体をなるべく冷やさない”ことです。
人間には、菌やウイルスが身体に入ってきても、それを撃退する“免疫”の機能が備わっています。
そしてこの免疫の機能は、体温が高いほど強くなります。
風邪をひいた時などに熱が出るのも、この免疫機能を高めるための防御策なんです。
ところが冬には気温の低下と共に、身体を冷やしてしまい、体温を下げてしまいがちです。
すると、免疫機能が低下し、風邪をひきやすくなってしまうのです。
なので、冬にはなるべく厚着をして、体温を下げないことが大切です。
そうすれば、寒さに弱った風邪の菌に負けないだけの免疫機能を維持することができます。
さて、冬に風邪をひかない方法の2つ目ですが、それは“喉を渇かさない”ということです。
人間の身体には、免疫機能以外にも、菌やウイルスから身を守る機能が備わっています。
その一つが喉や鼻に生えている毛や粘膜で、菌やウイルスが体内に入り込まないように守っています。
ですがこうした機能は、乾燥していると十分に働くことができなくなってしまいます。
冬は乾燥する季節です。
それゆえに鼻や喉も乾燥してしまい、ガードが弱くなったところに、菌やウイルスの侵入を許してしまうのです。
ですから、普段から水分補給を十分に心掛けて、喉を乾かさないことが大切です。
もちろん、マスクや加湿器も効果があります。
このように、冬についつい弱りがちになってしまう免疫機能と侵入を防ぐ機能を、他の季節同様のレベルに保つことさえできれば、弱った風邪の菌が付け入る隙は無い、というわけです。
ぜひ一度、お試し下さい。
さて、ここで少し天理教の話をします。
天理教では「火と水とが一の神」と言い、天理教の神である親神天理王命の働きは、この火と水の性質を持った二神で表されます。
そしてその二神の身体の中での働きは、火の神は「ぬくみ」、水の神は「うるおい」であると説かれています。
この2つ、まさに先ほど話した冬に風邪をひかない方法と同じだと思いませんか?
ぬくみとうるおい、という、身体の働きの中でも一番大切な2つの働きを守ることを心掛けることによって、自らも守られるのです。