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「もう女じゃなくなるね」と言われて気がついたこと

前にピンクリボンのポスターについての思いを書いてみたが、それ以来、自分が罹患したと分かった時や、その後のことなどが思い出されて、かなり落ち込んでしまった。

落ち込んだのは、もう消化しているはずの思いを、まだ引きずっていた自分のしつこさにガッカリしたのだ。

そして、わたしのような思いをする人を減らしたいと思い、そのための活動をしていこうと思っていたのに、結局、なんにも出来ていない自分が情けなかった。


わたしは乳がんの手術後、子宮がんが分かった。
それで、胸に続いて、子宮・卵巣・卵管を取ることになった。

それで、がんがとれるのであれば、わたしはラッキーだと思った。

若いうちならショックも受けたかも知れないが、もう使わないだろう臓器を取れば良いのであれば、思い切り切ってくださいって思った。

だから、切除するのに迷いはなかった。

でも、それを聞いた同僚が、
「胸に続いて子宮まで取ったら、もう女じゃなくなるね」と言った。

軽い冗談だったのだろう。

だが、もの凄く刺さった。

それまでも、男だとか女だとかはどうでも良かったが、それ以来、わたしは女を辞めた気がする。

命を与えられて生きている。それだけで感謝だ。


自分が出した言葉や行動は、自分に返ってくる。

傷つくことを言われたのであれば、わたしも知ってか知らずかのうちに、他の人や自分自身に傷つくことを言っていたのだろう。

だから、わたしに刺さることを言ってくれた人に感謝だ。

わたしの失敗を回収できるチャンスをくれたのだから。

人にかける言葉、自分自身にかける言葉を大切にしていこう。

そのことを改めて教えられた。

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ひとえ
感謝いたします。