トークの日というのがあるらしい
毎月19日はトークの日だそうだ。
NTTが、もっと電話で話してもらいたいということで制定したらしい。
子どもの頃から社会に出るまで、当たり前のように長電話をしていた。
学校で話をして、帰宅するときも話をし、帰ってから電話で話す。
何を話すことがあったのか不思議だ。
電話で話すのだから、親は電話代が大変だっただろうと思う。
わたしの中の電話は、ダイヤル式の黒電話だ。
受話器を上げて「プー」と音がしてからダイヤルを回す。
目的の数字の上にある丸いところに指を入れて右に回して、指が止まったところで指をはなす。
ジーコジーコとひとつの番号ごと回していく。
指を離して、元の位置に戻る数秒が待ちきれず、無理やり戻そうとして「壊れるから止めなさい」と親に怒られていた。
友人の家は、プッシュ式のハイカラな電話だったが、我が家はず~っと黒電話だった。
そして、ある日、プッシュ式の電話になった時は、珍しくて嬉しくて、我が家もハイカラな家の仲間入りができた気がした。
電話がひとり一台の時代になったが、成長するに従って電話で話す話題がなくなった。
学生の頃は、学校という同じ枠の中にいたが、社会に出ると、それぞれの働く場所や学ぶ場所があり、授業やテストの話題はなくなり、知り合いも変わってきて、思考も全く違うことになってしまうからだろう。
それでも、同じ話題で盛り上がれる仲間はありがたい。
メールやLineなどが普及して文字での会話になり、便利になった分、文字をどのように受け止めて読むのかで、真意が伝わらないということがある。
不機嫌ではなくても、絵文字などがない文章だと、怒っているのか?とか冷たいと取られてしまうこともある。
それに、電話で話す代わりに、Zoomなどオンライン上で会話することが増えたのではないだろうか。
世界中の人と同時に会話ができる。
信じられないような機能だ。
そんなハイカラな会話手段になっても、固定電話からの会話が一番信頼できて落ち着いて話せる気がするので、むかし人間だな…と思う。
でも、どんな方法でも、気の置けない人たちと会話を楽しむ時間をとりたい。