#10)「Ok,Google,私について教えて」「ジブンデカンガエテクダサイ」【私の憲法シリーズ】5錠解説
【ご挨拶】~自分専用の人生の指針を作ってみた~
いじぬんじらー、てぃーふぃきてぃーぬんじらー、いじふぃき
(腹がたっても手を出すな、手がでそうになったら冷静になれ(短気は損気))
はいさい。こんにちは。社畜のシロです。
健康で文化的なちょうどいい生活を送り続けるための知識を発信しています。
沖縄で生まれ育ったのにうちなーぐちを話せないので、冒頭では自分の勉強のためにもくがにくとぅば(黄金の言葉、金言)を紹介してます。驚くことに本編の内容とは全く関係ありません。
では本編に移ります。「私の憲法シリーズ」は私が健康で文化的なちょうどいい生活を送るために勝手に作った憲法(考え方や習慣などをまもめたもの)について、勝手に解説していくシリーズです。私も健康で文化的なちょうどいい生活を送りたい!という方には参考になる記事だと思いますのでぜひご一読ください。
(全文を読んでみたいという変り者の方は「こちら」からご確認ください。1万文字のニホウ化チタン級の硬さを誇る文章が読めます)。
前回の第4条補足・解説では共同体と勘違いしやすい人間関係について解説していきましたが、その4条2項では「他人を知ることも大切だけど、まずは自分を知ることが大切」という話がありました。
5条はその点について、より詳しく記載した条文になり、今回は自分を知ることについての重要性と具体的な手法について補足・解説していきます。
それではいつも通り憲法本文から。
【第1章共同体 第5条:共同体の獲得における前提条件】
共同体の獲得には、前提として、自分自身が何に喜びを感じ、何に怒りを覚え、今までどうやって哀しさを乗り越えてきたのか、どのような身体的、精神的特性を有し、どのような価値観を有しているのかなどについて理解している必要がある。
己を知らない者は他者を知り得ず、己を知らない者は共同体を知り得ない。故に、共同体の獲得には、まずは己を知るための内省に努めよ。
【第5条の補足・解説】①なぜ人は自分よりも他人の情報をかき集めるのか
5条をまとめると「他人について情報収集するのを一旦止めて、まず自分がどのような人間か知ろう」ということです。
そして、「自分を知るためにはまず1人になって考えてみませんか?」ということを提案しています。
自分について意外と知らないんですよね。例えば、
こういった質問に回答できるでしょうか?
どういうときに自分は「健康的で、文化的な、ちょうどいい感じ」になるのかを知ることは私の憲法の中では最重要項目なので、ぜひそのためには押さえておきたいところです。
自分を知る必要性は分かっていただけるかと思いますが、そもそも、なぜ私たちがこんなに他人の情報はニュースやSNSでかき集めているのに、自分のことについてはあまり知らないのか考えてみたいと思います。
先ほど4つの質問をしてみましたが、こうした自分自身の価値観などについて考えたり、まとめたことがある人は中々いないかもしれません。一方で、他人の話は物凄く気になってしまう。
なぜ、自分の事すらよく考えたことのない私たちは、友人どころか、会ったこともない他人のSNSの投稿や芸能人のゴシップ記事、youtuberのどうでもいい報告が気になってしまうのでしょうか。
私はこの自分の声を過小評価し、他者の声に過剰に反応してしまう原因について仮説を立てました。それは
そのため、私たちの祖先は他人の情報をかき集めて、自分の安全を確保する必要があったのではないか、と。
例えば、中学校のクラスメイトと一生ずっと同じクラス(空間)で生きることを想像してみてください。転校の自由などありません。学校に行かないという選択肢もありません。こんな社会で嫌われてみてください。地獄です。
あいつの親はPTA会長と聞いたから絶対敵に回してはいけないとか、誰と誰が付き合っていて、この人には手をだしたら危ない、といった情報が今後の人生を左右することになるでしょう。
つまり、こうした状況では、他人のゴシップはどうでもいい情報ではなく、銀行の暗証番号以上に生きるために重要な情報になるのです。(少数のグループによる狩猟採集生活や、田んぼ・畑という土地に縛られる社会形態での生活様式が長かった私たちの祖先は共同体から嫌われたら死ぬ、という状況で生きていたのだと思います。)
人類の祖先が誕生して数百万年~数十年前までは、自分の好き嫌いという感情(心の声)よりも、周囲の人間関係、そしてそこから得られる情報が食料やお金と同じくらい人生の質を変える世界でした。
そのために、恐らく他人の情報をかき集める、他人と同じ行動をとろうとする、というのは膨大なの時間の流れの中で獲得した私たちの習性なのではないか。
(公務員は長く務める人が多いため、同期の異動先とか、出世とかに超敏感な生き物で、飲み会は大体その話になります。同じ場所に生きる、ということはそういうことなんだろう、としみじみそう思います)
この仮説は『サピエンス全史』や『僕らはそれに抵抗できない~依存症ビジネスのつくられ方』、『時間術大全』、『嫌われる勇気』などの本を読む事で確信に変わりました。色んな本ででてきます。
私たちは個人では弱小な存在であるため、1人では生きていけず、生まれた瞬間に共同体と生きる事が運命づけられています。
そのため、人とつながることで幸福感を感じると同時に、人から嫌われることに対する恐怖感もプログラミングされています。だから自分のことよりも他者の情報を必死に集めまくるマシーンになりやすい性質を持っているのでしょう。
そんな私たち人間にとって、テレビやSNS、インターネットというツールは無限ペロペロキャンディーみたいなもので、ついつい我を忘れてペロペロしてしまいます。
他人の情報を本能の赴くままに収集できる環境が整った結果、現代人は「何がしたいか分からない病」という奇病に苛まれています。
お金や時間に余裕のある人だと、なぜか自分はそこにいるにも関わらず、自分を探しに世界一周旅行とかしようとします。
好きなものは?何食べたい?何が欲しい?こういった問いに対して、私たちは自分でよく考え、自分の体や心の声を聞く前に、インターネットで調べる、つまり、思考の外部化を行うようになりました。
食べたいものは食べログの高評価な店やインスタグラマーのオススメ、欲しいものはテレビCMやアマゾンのオススメの商品、好きなものはドラマにでてくる人・物、生活様式、といった具合です。
あなたについて一番詳しいのはあなた自身ではなく、あなたに何かして(企業で言えば商品を買って)欲しい企業など、別の誰かになりつつあります。
そして、多くの人がほぼ無意識的に情報をかき集めることに膨大な時間を使う一方で「そういえば、最近自分のことについてゆっくり考えたことないや」という、慢性的自己無関心状態になり、自分の幸せは一体何なのか把握することなく、一日が終わってしまう、という生活になっているのです。あなたはどうでしょうか。
「なんでもいい」と思考を放棄することや、自分の頭で考える前にネットで調べる癖は改善した方がいいかもしれません。
それでは、人間の特長を認識したところで、自分が何者かを考えてみましょう。
【第5条の補足・解説】②自分を知るためのお勧めの書籍
自分が何者か、どういう価値観を持って生きているのか、どんな特徴を持っているのか。最初の4つの質問にスパッと答えられるようになるために、参考となる書籍をご紹介します。
①はパーソナリティ心理学分野において、もっとも信憑性が高いと言われる「主要5因子モデル(ビッグファイブ)」による自己分析を教えてくれます。外交性、誠実性、協調性、情緒安定性、開放性の5つの軸からあなたの特徴が丸裸に。
また、場に合わせるか、信念に従うか、というセルフモニタリング能力からの自己分析なども教えてくれます。非常に参考になり、また科学的根拠が豊富なことから1番最初に紹介させていただきました。
②は一番読みやすく、取り組みやすい名著かと思います。こちらは価値観、才能、情熱の観点から自問自答し、自分のやりたいことを明確にしていく、というアプローチをとります。①や③と違い日本人が書いていることもあり、一番しっくりくるので、まずはこの本から自己理解を始めてみるといいかもしれません。
③は30分ほどのテストを行うことで、34の資質のうち、自分の最も顕著な特徴・強み(上位資質)を5つ知ることができます。(余裕のあるかたは約6千円程で34の資質全ての把握できるテストがお勧めです。)
34の資質は「実行力資質」、「影響力資質」、「人間関係構築力資質」、「戦略的思考力資質」の4つに大分され、戦略的思考は強いけど実行力がない、なんてことも分かったりします。はい、私のことです。
④は本の内容も有益ですが、特典である自分を知るための自己分析1000問が参考になります。1000問て、、
自分が問題作る側だとしたら卒倒しますが、千数百円で前田さんが作っていただいているので利用しましょう。
メモの魔力を得て、特典の質問表で自己分析を行ってみると自分の価値観が明確になること間違いなし。自分の外見を把握するには写真という魔法アイテムがありますが、自分の中身を把握する魔法アイテムは自問自答とメモなのです。
全問と言わず、これは考えてみたい、という問いについて考えてみるのはどうでしょうか。私は100問でもう十分というほど自己分析でき(た気になり)ました。
⑤は個人的に超お勧めの本で、私にとっては衝撃的な本だったので紹介させてください。この本ではHSP(Highly Sensitive Person)という生まれつき刺激に敏感で繊細な気質を持っている人たちについて説明した本です。私がまさにそれで、逆に繊細ではない人たち(非繊細さん)がいることをこの本で知り衝撃を受けました。
これらの本や質問を通して自分の価値観を見つめていった結果、浮かび上がったのが「健康で文化的なちょうどいい生活がしたい」というものでした。正直自己分析は時間もかかりますし、大変ではありますが、間違いなくあなたの人生を豊かにすると思うので、ぜひ挑戦していただきたいです。
(本を購入するのはちょっと、、という方はyoutubeで要約してくれているチャンネルを利用するのはいかがでしょうか)
【要約】
それでは、第5条のまとめに移ります。
第5条のポイントは、「共同体を得るためには自分について知る必要があり、自分を知るためには良書の、良質な知識や質問を自分に投げかけ、自分の答えを探すことがお勧め」ということです。
自分についてはどんなにグーグル先生が優秀でも正確には教えてくれません。AIが教えてくれることは、「鬼滅の刃が好きな場合、多くの人はワンピースも好きですが、あなたもそうじゃないですか?」と同一化を促すだけです。
私の幸せとは?で検索してヒットすることは全く筋違いな記事や商品ばかり。これだけは自分自身が考えなければ誰も答えをだしてくれません。
「自分とは何か」という答えを誰かに、ましてやAIに託すのはもったいないと私は思います。
「他人について情報収集するのを一旦止めて、まず自分がどのような人間か知ろう」これにつきます。
ということで第5条の解説は以上です。
今回も長くなってしまいましたがここまで読んでいただき、にふぇーでーびる。引き続き、ゆたしくうにげーさびら。ではでは、また、やーさい。
すべての人が健康で文化的なちょうどいい生活ができますように。
(参考図書)
※1)『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリ 著
※2)『僕らはそれに抵抗できない~依存症ビジネスのつくられ方』アダム・オルター 著
※3)『時間術大全』ジェイク・ナップ&ジョン・ゼラツキー 著
※4)『自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義』ブライアン・R・リトル 著
※5)『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』八木仁平 著
※6)『ストレングス・ファインダー2.0』トム・ラス 著
※7)『メモの魔力』前田裕二 著
※8)『繊細さんの本』武田友紀 著