ほねなしマンガーサンゴ編②ー
=解説=
褐虫藻ってなあに?
前回に引き続き、サンゴのお話です。そしてサンゴと切っても切り離せないのがマンガで紹介した褐虫藻という生き物です。
褐虫藻は単細胞の藻類のなかまです。褐虫藻の特徴はなんといっても光合成ができること!光合成とは光のエネルギーをつかって栄養分を作り出すことです。光合成をする代表的な生き物が植物ですね。褐虫藻も植物と同じ葉緑体という光合成に必要な色素を持っています。そのため、植物も褐虫藻も太陽の光を浴びることで動かずとも生きるのに必要な栄養分を得ることができます。
そしてこの褐虫藻はサンゴと共生することで有名です。サンゴは褐虫藻を自分の体の中に住まわせることで、安全な場所と二酸化炭素などの光合成に必要なものを提供しています。そうして安全なサンゴの中でたくさん増えた褐虫藻は、光合成でできた栄養分をサンゴに分けてくれます。
サンゴからすると、褐虫藻にお家を提供することにより、太陽の光を浴びるだけで生きていくためのエネルギーを得ることができるのです。だから動かないし、太陽の光が届く浅い海に多いのですね!
サンゴの白化
サンゴ礁をつくる造礁サンゴの多くは、褐色(黒みがかった茶色)をしています。この色はサンゴ自身の色ではなく、体内に共生する褐虫藻の色です。元気なサンゴには、サンゴ1㎠(1cm×1cm)に数百万個もの褐虫藻がいます。表面にびっしりと広がっている状態です。
しかし、褐虫藻も独立した生き物です。居心地が悪くなると泳いで出ていってしまうのです。共生する褐虫藻が何らかの理由で減ってしまい、サンゴがその色を失い白色に変化することを「白化」と呼びます。白化すると、生きていくための栄養が足りなくなり、そのうちサンゴは死んでしまいます。
白化の原因はいろいろなストレスによるものです。しかし、その主な原因は温暖化による海水温の上昇と言われています。わたしたちも小さくてもできるところから、環境にやさしい生活をしたいですね!
褐虫藻と共生する生き物たち
みんな褐色だね!褐虫藻とお互い助け合ってかしこく生きているよ。
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