『映画おそ松さん』見てきたぜ
※途中からネタバレを含みます。
一応『ここからネタバレあり』で区切ります。
4月4日(月)。
たまたま夫と休みが被ったので、朝の娘の相手をお願いして、映画に行かせてもらった。
ママがいなくなることで不機嫌になる娘を、パパがベランダに連れ出してしゃぼん玉を吹いて誤魔化し、その隙に抜け出す。脱出劇に即して、うっかり定期券を忘れたけどまぁ数駅の電車賃はそこまで痛手ではないと思うことにする。
財布に眠っていた古いSuicaがあったっけと思って引っ張り出したら、残高が『625(むつご)』円で、ちょっとニヤッとした。
映画館、前日に席を予約しようかなと思ったら1つも席が埋まってなくて逆にびっくりしたんだけど、まぁよく考えたら映画スタートが3月25日からだし、春休みも終わったばかりだし、平日の一番早い時間だからそもそも『映画を見に来る人』自体が少ない時間帯だった。そりゃそうか。
当日になったら、後ろの方の座席がそこそこ埋まってた。私はめっちゃ中央のいい席が取れたんだけど、リテラシーの高いオタクが揃っていたのか、一切不快な思いをせずに楽しめた。有難う、そういうの超大事。
えーとね、肝心の映画としてはね。まずざっくり評価を出しておくと
(下からE、D、C、B、A、Sの6段階ランクとする。Cが「普通」くらい)
●面白さ:B
●おそ松さんらしさ:全体としてはC+、オチの付け方はA-
●Snowmanらしさ:私がSnowmanをあまりよく知らないので評価できず。ただ、Snowmanの皆さんが割と楽しんで演技してくれてた感は伝わってきたので、主演がこの人たちで良かったなーとは思ってます。
●演者の上手さ:A
●実写としての成功度:A
●リピートしたいか:1回見れば満足だけど、友達が誘ってきたらもっかい付いてく。C+
●我々は何を見せられとるんや感:S
こんな感じ。
完全に個人の意見ですのでそのへんよろしく。
ちなみに、この「リピートしたいか」についてが完全にこちらの方のコピーみたいになっちゃってあれなんだけど、この感想noteが「わ、わかる〜!!!」ってなったのでこれも貼っておく。
この中にある、「原作ファンの求めるのは、完璧な原作再現ではない。原作の魅力の再現である」っていう言葉はマジのマジで名言だと思う。
その意味で、この映画は割と「実写」という縛りの中でそこを頑張ってくれてるなーと思ったし、でもあくまで「Snowman」がやってるからこそ成り立ってんじゃねぇのって感じのストーリーでもあった気がするし、結局松にもSnowManにもそれぞれ愛を持って作ってくれたなぁと思う。実際Twitterとか見てても基本的に高評価な意見が多いなーっていう感じになってるの、そういうとこじゃないかな。
だから「実写としての成功度:A」にしました。
〜 そろそろネタバレありの話に入るよ 〜
とりあえずえーと、あらすじ。
これどこまで「あらすじ」として紹介したら「ネタバレ」って言われずに済むのかわからんくなるね。
……くらいまでが、あんまりネタバレないレベルのあらすじ紹介だろうか。
ちなみにこれは、『おそ松くん』にある『養子になったおそ松くん』という話が元筋になっている。そういうの、原作ファンがニッコリするから良いと思うよ。
で、その後の展開まで書きだしていくと(これは完全にネタバレのやつ)
いやおかしい。
どこがおかしいっていうか、全部おかしい。
非常に助かるのが、これらを随所随所で『トト子・チビ太・イヤミ』がツッコミ入れてくれるシステムなことだ。有難う、君たちがいなかったらマジで何を見せられてるのか訳わからんことになってた。
いや、いても何を見せられてるのかよくわからんかったけど。
結局『実写映画』であることに対する自覚が強い各松たちの「俺が主人公の実写映画ならこういう方向性でいこう」の願望が駄々漏れになって、各々で勝手なストーリーがどんどん展開されていく感じになっていく。
いやそれにしても、おそ松はあまりにも『おそ松』というキャラとかけ離れすぎていて違和感が強かったな……他の松は割と「まぁなんかわかるわw」感があるんだけど。勉学に励んでトト子ちゃんに無反応なおそ松って、マジで誰それなんだよな。
で、この『やりたい放題の物語』を『終わらせる』のが、『物語終わらせ師』なる今回のオリジナルキャラ『エンド』『ピリオド』『クローズ』の3人。
ちなみに、シリアスイケメンっぽく出てくるけど、意地でも自分の願望からストーリーを継続したい6つ子たちがしれっと歯向かうので、全然終わらせてくれない。無能。オリキャラにして、全然『SnowMan9人いるから無理やりねじ込んだサブキャラ枠』って感じじゃない。ちゃんと重要キャラ。『6つ子になれなかったオマケ』みたいな感じじゃなくてほんとよかった。
トト子ちゃんに「ちゃんと終わらせなさいよ、物語終わらせ師ィ!」って言われて「ハイィッ!」ってダッシュで出てきた子(SnowManの見分けがついてないので、どれが誰かわからんごめん)めっちゃ良かった。
おそ松・チョロ松・一松・トド松は(たまにニヤッとこっち見たりしてたし)意図的にストーリー続けてる感じが強かったけど、カラ松は天然でストーリー続けてる感じにも見えたのがまたちょっと良かったな……いやでも、ネバーエンディングとか言ってたからあれも意図的だったのかなやっぱり……途中から「相棒!」って呼んでるのほんと笑う。筋肉ゴリラ系カラ松(やや肉様感)が好きな人は一見の価値があるかと思います。
一松もめっちゃ一松でよかった。あっでもそういえば全然猫キャラ出してこなかったね。意外。カイジパロとジョーカーパロに全力出すのに忙しくて、猫キャラ忘れてたろお前。
チョロ松はめちゃめちゃおそ松とセットにされてたなぁ。おそチョロ好き大勝利。一瞬リーマンおそチョロ(※特に腐女子展開ではない)が混じってきたりするので、お友達の某氏が喜びそうだなぁなどと思いながら見たりしてました。
トド松は、1人だけやたらでかいんよね。ちょっと背中を屈めて小さくなろうとしてるとことかがあって、さりげない努力が見える。余談だけど舞台松もトドちゃんが一番でっかいんだよね、なんかそういう法則があるんだろうか末弟。でも途中で繰り広げられる展開が「めっっちゃトド松ーーーー!!!これは腹黒全開のトドちゃん!!!!」って感じで大変良かったです。6つ子みんなで並ばなければ、背がでかいことあんまり気にならないね。とても良いトド松役だったと思います。
いやでも、みんな言ってるけど一番凄かったのは十四松。こいつが一番人間離れしてるキャラなのに、一番違和感なく十四松だった。どういうことだってばよ。
やー、『芸能人が主役の映画なんて、演技力が……』っていうタイプの酷評が来るのではとかもチラッと思ったけど、そういうのもほんと全然見ないね。私は演技に通じてる訳じゃないけど、私も全然そういう違和感は感じなかった。良き良き。
イヤミ、チビ太、トト子ちゃん、松代、松造、みんな違和感なく名優で良いですね。イヤメタルはマジで固くてすごいな……(しみじみ)。
このメンバーが出てくるならデカパンとダヨーンも欲しいとこだけど、まぁあの2人は特に実写化が厳しいからな……これはしょうがない。
惜しむらくはハタ坊な!!!!
上記の記事の方もおっしゃってるけど、ハタ坊は別にあんな障がい者みたいなキャラ付けする必要はないと思うんだよね……あんなベロベロ旗舐めんやろ……独特な感性を持っている子ではあるけど、別に会話が通じない訳ではないし、同時に類まれなる商才と運を持って『ミスターフラッグ』になったのがおそ松さんにおけるハタ坊というキャラクターなので、「こいつにこんなでかいビルが建てられるはずがないんだ!」も違和感。
松を知らない人が、その前提を知らずに映画を観るかもとか考えたんだろうか……いやそこは配慮の仕方が違うと思うんだよなぁ。
オチの付け方の『マイナス』はそのへんです。後、エンディングで通りすがるトト子ちゃんに6つ子が無反応だったとこ。そんなはずがなかろう。
あっでも、怒涛のわちゃわちゃ展開はとてもおそ松さんらしくて良かったよ。設定がずんずんブレていくから、ちょっと脳みそ大変だったけど。
全体的にツッコミどころは多く、なんか色んなストーリーをあちこちで展開されるからちょっと脳みそが疲れる感じもあり(ただ、原作『おそ松くん』も細かいコマ割りに山ほどギャグを詰め込んでくるので、あれもちょっと読むと疲れるというのが個人的な感想で。あの疲労感とちょっと似てるなとも思うので、一概に悪いとも言い難い)、ちょいちょい「なっげーよ!!」っていうところもまぁあり、でも全体としては『実写の嫌なところ』を一切感じさせない、良い映画にはなったのかなぁという感じ。
勿論それでも、そもそも実写というものに耐性がないって人が無理に見るものではないんだけど。平気そうなら1回くらい見てもえぇんちゃう?って感じ。悪くないよー。
ところで、映画に行く直前に「4/8〜14は『夏編』、4/15〜21は『冬編』のメイキング映像を本編の後に流しますね!」っていう情報がTwitterで流れてきてズコーッってなった。なんで今そういうこと言うんですか!!!
まぁこればかりはタイミングなのでしょうがない。
行く人は是非そこも楽しんできてください。
そんな感じ。なんだかんだ楽しかったです。
おそまつ!
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追記:これも言いたかったのに忘れてた。
ツイートしたものをスクショして貼っときます。
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