原画展で推し作家にサプライズする話
私のnote読者にはおなじみ、きたがわめぐみ先生。『おもちちゃん』の絵本作家。
今回その『おもちちゃん』の原画展が開催されるとのことで、友人のあぶみさんと共に津久井浜まで足を運んできた。
【メンバー】
・私
・娘ちゃん(3歳8ヶ月)
・あぶみさん
・あ子ちゃん(あぶみちゃんの娘さん、3歳8ヶ月)
・あ子パパ(あぶみさんの旦那さん)
行く前に、折角なのでいちご狩りもしてきた。
そっちの話はこれ↓
*****************
さて、いよいよ原画展である。
場所は『うみのえほんや ツバメ号』。
津久井浜駅から歩いて3分くらいだろうか、小さな可愛らしい絵本専門店。爽やかな青色の扉が、海辺の本屋さんにふさわしい色合いで良い。
お店に入ると、左手にぎっしりと絵本や関連グッズ。右手ではお客さんがカフェを楽しんでいる。そして2階が、今回のギャラリースペースとのこと。ベビーカーを抱えながら、えっちらおっちら登っていく(後から「上まで持ってきたの?!下に置いといてよかったんだよ?!」って言われちゃった)。
階段のてっぺんの壁に、もうおもちちゃんがお出迎えの準備をしてるのが見える。んふふ、わくわくする。
上に着いたら、きたがわ先生と、あとお2人いらっしゃった。とりあえず比較的広そうな奥にベビーカーを置かせてもらって、とかやってる間に
「ひとでさん」
先生よく覚えてるなーーーー?????
こんにちはって会釈しただけでまだ私名乗ってないわ?前回ブックハウスカフェでお会いしたっきりだわ???いやまぁ、3歳児連れ×2組って、それはまぁ連想繋げやすいかもしれんけど。一言目どう切り出そうかなってちょっと迷ってたのにな?笑
「こちら、郷原さん。おもちちゃんの担当編集さん」
お隣の美女を紹介してくださる。
なんと編集さんにまでご紹介に預かってしまおうとは。えぇと、こんにちは。一読者のひとでです。
(なんだその肩書き?)
*****************
……と、さも偶然郷原さんの存在を知ったかのように書いたが。
実は私、ちょっとしたツテというか運の良さというかで、この日編集さんもいらっしゃることを知っていたのである(「えっずるい!私も!」みたいな声がどこから上がるかわからない世の中なので、詳細は省く。あとまぁ今回はほんとに「走ってたらたまたまボールが転がってきました」くらいの運も兼ねた話なので……)。
こういう場に編集さんも来るのって、ちょっと珍しいんですって。ほほー。レアだ。
編集さんかー。
そういえば、作家さんにお手紙書いたことはあるけど、本を作ってるのって作家さん1人だけじゃないよなぁ。編集さん、デザイナーさん、製本会社の人、営業さん、色んな人たちが作家さんの活動を支えながら、やっと本が出来上がる。聞いた話では、作家さんは本を見たら(あっ、この本の編集さん〇〇さんでは……?!)までピンと来ちゃったりするものなんですって。いや、たまたまその人だけなのか、一般的な話なのかわからんけど。でも私も通りすがりの人のカメラを見て(あっ、ニコン)(あれはソニーのWシリーズかな)とかついメーカー見ちゃうし、コピックメインで活動してた頃は(この黄土色は、Y28……)とか、風景を見ながら色番号を勝手に当てはめたりしたものである。多分そういう、『別にお金になるとか何に役立つとかではないんだけど、経験の引き出しがリンクしちゃう知識』っていうものがあるんだろうなぁとか。
やや話が逸れたけど、本作りにはそれだけ編集さんの関わりが大きいんだなぁと、その時感心したのである。でも、多分本を手に取ってお手紙を書く人ってその時点でかなり限られてるし、その少ない手紙の行き先って大体作家さんに集中しちゃうんじゃなかろうか。みんな頑張ってるのに。そう思うと、なんかもったいねぇな。
……
……
……書くか!
そんな経緯で『編集さんにもお手紙を書く』『当然ながらきたがわ先生にもお手紙を書く』まで決めたものの、編集さんにお手紙を書くのってちょっと難しい。相手の顔も性格も知らないし、関わった作品にも詳しくないのだ。とりあえず作品を調べるか。調べられるかな?頼むぜGoogle。
編集さんのお名前が郷原莉緒さんであることは『おもちちゃん』の奥付けでわかっている。『郷原莉緒』で検索をかけると、何冊か出ては来た。おっ、いいぞいいぞ。編集さんの名前でも検索できるのは良いな、アリス館さんがちゃんと『本を作ってる一員』として認めてくれてる感じがあって、好感度が高い。出てきた情報を元に、絵本に詳しい友人に何か知ってるオススメはないかと聞いてみたりとか、あれこれ調べて、結局2冊買った。
作家買いならぬ、編集者買いは私も初めてだなぁ。買った本、結果から言うとどっちもめっちゃよかったので、これはこれでまたいつかレビューnoteを作りたい気持ち。一旦今日はリンクだけ貼っとくね。これとこれを買いました。
余談だけど、便箋探した時のnoteも書いた。
これ。↓
*****************
……という、経緯を踏まえて。
「郷原さん、私実はお手紙がありまして……」と封筒を渡した。それはそれは驚いていらした。ですよね(やったー)。
お渡ししたのはこちらである。
上に貼った便箋探しnoteの通り、『束のまま切り離さず渡す』を目的としたので、それに気づいた時ももう一回驚いてらした。やったー(2回目)。これね、『星につたえて』のイメージで便箋選びましてね。もう絶対これだわって思いました、んふふ。
んで、編集さんにこの手紙を渡すからには、推し作家にはもっと分厚く、枚数の多いものを渡したいと思ったわけで。
きたがわ先生への便箋は、残念ながら『この作品になぞらえて……』とかではないんだけど、枚数とサイズ感と中の行数とちょっと私の好みと、とかのバランスで選んだ形で、こうなった。
1枚あたり19行、ざっくり1行40文字前後、短い行とか落書きとか色々挟んでる分を考慮したとしてもまぁ1ページあたり700文字くらいは書いたっぽい。それが32ページ分。
とても大雑把に考えて、約22000文字である。論文かよ。
きたがわ先生も、封筒から取り出して(ん?え??んん???)みたいな顔なさってた。みんな一瞬、何渡されたのか理解できないんだよねこれ。パラパラッとめくって、脳に理解が届くまで1秒かかって、「?!(パラパラパラパラ)」ってなるの。
きたがわ先生「ばかなの?!!?!??!」
いただきましたー(笑)。
そうそう、その反応が見たかった(笑)
郷原さんともう1人いらっしゃった方も絵本作家さんらしくて、おまたたかこさんという方だったんだけど、その場で「ちょっ、見て?!」ってざわざわしてたのでもう私は大満足だった。やったー。
ちなみにこの手紙、夫から「狂信者のファンの手紙じゃん……」って言われたし、周りの友達も全員狂信者を否定してくれなかった。やだなぁ、オタクやってたら『同人誌に直接ここが好きとか書き込んで渡す』みたいなのやるじゃん?って言ったら「それやってるの大体狂信者なんよ……?」って言われた。あれぇ?
まぁ正直私も32枚は欲張りすぎたなって思ったけど。あっでも、「絵本が32ページなんだけど、まさか合わせて……?!」っていう誤解をもらってしまった。そこは全然偶然だったんだけど、なら32枚便箋にしたのも正解でしたね(?)。実際絵本を1ページずつめくりながら細かくここが好き、を書いてったら意外と埋まったし、その過程の中で(あっこれこういう意図で描かれてる?!)みたいのが今更見えたりしたので、楽しくもあった。
みんなもやろう(???)。
(※一応補足なんだけど、めちゃめちゃ喜んでもらえました。よかった、99ウケるだろうとは思ってたけど1ドン引きの可能性も見てたので……/苦笑)
折角なので、郷原さんのサインももらってきた。やらせといてなんだけど、編集さんのサインまで入るサイン本、初めて見たな?(笑)
郷原さんのサインも可愛い〜。
きたがわ先生も一緒にテンションあがってらした。レアですもんね(笑)。
この時点でだいぶやりきった感があったけど、そもそも今日は原画展を楽しむ目的で来たのである。
何度も絵本で見た絵も、やはり原画となれば味わいが違う。アナログの強みだよねぇ。
カラー原画だけじゃなくて、ラフ集とかも用意してくれてた。わーい!
このラフ集、最終原稿と若干違うところが当然あるのだけれど、娘に音読せよと指示をされたので読んだ。作者の目の前で作品を音読するって、基本的には「やめてやれ?!」ってなりがちだけど。『子どもに読み聞かせる』ことも含めて『絵本』ならではのOKみがあるな……不思議。
いっぱいイラスト見せていただいて、いっぱいお話して。あぶみさんだけでなく、同行された旦那さんも積極的に会話しに行ってたので、一家でがっつりお楽しみなようでよかったなぁと安心した。次のイベントもきっとご一緒しましょうやね。……えっ、またおもちちゃん買うの?お友達へのプレゼント?君も大概だな?????(オタク、すぐ布教に走る!)
とはいえ、そろそろ娘も疲労が見え始めたのでここらで退却。ベビーカーを下ろすの、作家自ら手伝ってくださった。わあぁ、すみません。
出口までお見送りしていただいてしまった……ファン冥利につきる対応。今回は絵本は買い足さなかったんだけど、おもちちゃんの箸置きを1つ買った。あっ、ヘッダーのやつです。横の豆本は「おもちちゃんのHPで無料でDLできますよ?」って教えてもらったので帰宅してすぐ作った本。2冊作って、1作家は今日職場のアルバイトさんに押し付けてきました(すぐ布教する)。可愛いって喜んでもらえました、わーい。
これもリンク貼っておきますね。
みんなも作ろう。
はー、やりきった。
ちなみに2/27まで原画展やってるそうで。
在廊日もまだ何日かあるし、2/3にいたってはトークイベント(1000円)もあるらしいので、行ける人は是非是非。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?