
『もんくたれぞう』結構いるよね
『もんくたれぞう』をご存知の方、どれくらいいらっしゃるだろうか。
お子さんがいるご家庭の方じゃないと、ちょっと認知度は低いかもしれない。画像検索をしても出てこないのはちょっとびっくりした。
私も朝、Eテレの『ピタゴラスイッチ(ミニ)』を見るようになってからこのキャラクタを知った。番組内のミニコーナーとして、不定期にもんくたれぞうはやってくる。
雲のようなデザインに、何故か目は4つ。
文字通り四方をぎょろぎょろと見渡して、文句のつけ所を探してる。で、見つけたものに対して想像力を膨らませ、その思い込みだけで大問題だと大騒ぎする。
焼き鳥の串の先が出てるのはお店の人が1つずつ肉を抜いて1本に合成するちょろまかしをしてるんじゃないかとか、クイズのマルバツ棒(音あり)の、バツの面のボタンを押すと「ピンポーン!」っと鳴るのは不良品じゃないかとか。
「誰かーっ!大問題ですよーー!!」と、周囲を巻き込んで騒ぎ立てる。
うーん、いるなぁ。
いるなぁ、こういう人。
特定の知り合いを指して(こいつ、もんくたれぞうじゃん)と思うような相手が浮かばないのは恵まれていることだと思う。
でもまぁ、やっぱりいる、こういう人。
ただ、もんくたれぞうの良いところは、他人の話を聞く耳をちゃんと持っているところだ。
騒いでる彼(性別不明)(名前から想像するに、一応『彼』)のところには、必ず優しく訂正してくれる人が現れる。
焼き鳥は、突き出た串の先と持ち手で支えながら炙られて美味しく焼かれるものだし、クイズのマルバツ棒は他人に向けるものなので、相手にマルの面を向けてボタンを押す時、自分の方にバツの面が来る仕様で正しいのだと、実演を交えて教えてくれる。
もんくたれぞうは、その説明をちゃんと聞くし、「なるほどねー」と納得もする。納得したら、「文句つけちゃって、ごめんなさ〜い」と謝りながら、気まずそうに後退する。
こうして、『もんくたれぞう、退却ッ!』というナレーションの言葉と、べべんっと力強く鳴る三味線の音で、コーナーは締められる。
んん、これは逆に、『もんくたれぞう以下』に成り下がっている人も多いのではないだろうか。以下というより『未満』が正しいか。こっちの説明も聞かない。謝らない。逆ギレする。……うぅ、いるなぁ。
そう思うと、教育番組のキャラクターとして、もんくたれぞうはものすごく良い気がする。何気なく見ている物事に理由があることを教えてくれる雑学番組としてのみならず、キャラクタそのものにも、見習うべき点と反面教師にしたい点が揃っている。
流石Eテレと言わざるを得ない。
そんなとても良いコーナーを携えていた朝のピタゴラスイッチその他の時間帯が、3月29日より大幅に変更になるという。
特にピタゴラスイッチに関しては、木金に8時35分から(月〜水は『デザインあ』。これも大好き)、土曜に7時35分からのみという縮小っぷり。
いや、代わりに放送時間が10分間に伸びてはいるんだけど。でもなーーー見れないなら時間延長しても意味がないんだよなーーーー!!!!
ウワーーーー!!!!やだーーーーーーっっっ!!!!!!!
今回の改変、色々賛否両論はあるものの、結局子どもは割とすぐに順応するから結局騒いでるのは大人だけでしょという意見も読んだ。
うんわかる、それはそうかもしれない。だがあのへんはもはや、『子どもの為という名目で私が楽しむ』番組枠だ。やだやだ、娘ちゃんはまだあんまり分かってないだろうから平気だろうけど私がヤダーーーーー!!!!
いやまぁ保育園が始まったら朝7時半前後の番組はどっちにしろ厳しいんだけどーーー!!!!いっそ早めて欲しかったウワーーーー!!!!!!私の朝の楽しみーーー!!!!
──『もんくたれぞう未満』、(強制的に)退却ッッッ!!(べべんっ!)