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イノダはやはりイノダだった

喫茶好きの息子と京都に行きイノダコーヒーへ連れて行く。ここはやはり外せない。

私が大昔若き短大生だった頃好きでよく通ったのは京都駅地下ポルタのイノダコーヒー。
ここは特別な場所だった。一歩足を踏み入れるとピンとした空気に包まれる。ちょっとよそ行きの喫茶店。定年後のダンディなおじさま方がウエイターをされていた。柔らかい物腰。今思うと遠く離れた父を重ねていたのかもしれない。
そう。私はファザコンなのだ。

重量感のあるメニューを開くと
魅力的なケーキやナポリタンやサンドが写真入りで載っていたけど貧乏学生にはコーヒーだけでも大きな贅沢だったような気がする。

そう!このカップ
これこれ

見たこともないビフテキのサンドイッチの写真を見てめちゃくちゃ美味しそうだったけど金額もなかなかだった。豪華なモーニングセットもケーキも手が届かずたまーに注文したチーズケーキの美味しかったこと。


「好きなもの食べてっ」と言いつつ自分の食べたいローストビーフのサンドとレモンメレンゲパイを注文。いつかの夢を実現。
歳を重ねるって良いことだ。

いつまでも途切れないウエイトの列。
ここは観光地⁇
もしくはアミューズメントパーク⁇

イノダコーヒーは
何十年経ってもイノダコーヒーだった。
観光地になっていてもイノダコーヒーだった。
喫茶店が観光地になり得るという夢を
見させてくれる場所だった。
ちょっと背が伸びるよそ行きのお店。

お出かけは良いなあ
ずっと忘れていた自分のためのお出かけ。
次はどこへ行こうかな。


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