夜喫茶
始めてからもう半年以上になる夜喫茶。
「夜ってどうよ」とよく聞かれる。
とりあえず「まあまあですね」と答えるけど
収入的にはモーニングの方が安定している。
ではなぜ続けているのか。
「今日もお疲れさまです」とお水を持って行くと
「そんなこと言うてもろうたが久しぶり。
家族はだーれも言うてくれんもんね」
と涙ぐんだ女性がいました。
毎日の仕事に家事。女性だって労われたいのです。
月に一度、両親の様子を見に帰って来る方が、夜行バスまでの時間を潰すところがないとやって来ます。この街には本屋さんもミスドもなく、気兼ねなく時間を潰す場所がありません。
「冬になってもここ開いてますか⁇」
「もちろんです。冬こそコーヒーの季節ですよ」
と言ったらバスで食べる焼き菓子を買って嬉しそうに帰られました。
今夜は
1人で切り盛りする洋菓子店の若いオーナーさんが「今日はもう終わりにして明日仕込みます」と言いながらラムココアを飲んで、本当にあっという間にキュッと飲んで颯爽とお会計に来て
「元気出たので今からもう少し頑張ります‼︎」と言って帰られた。
疲れた女子がひと休みして
また頑張れるような元気をチャージできるような
そんな場所になったらいいな。
今のところお客さんは多くはないけど
ここにある特別な場所。という感じがとてもいいです。
店に居ながら自分も癒されているのです。