引き出し
先週土曜日休業を忘れていてパンを注文していた。
その3本がまるまる冷蔵庫に鎮座している。
3日間休んだ後だ。
トーストにしたところでパサつくだろうし
ホットサンドもきれいに焼ける気がしない。
昼前まで考えて苦肉の策でパングラタンを
今週いっぱいの限定メニューにすることにした。
サイコロ上にカットしたパンをバターで焼き色をつけて
炒めた野菜ソーセージとホワイトソースチーズを乗せてこんがり焼く。
以前少しの間提供していたメニューだ。
歳を重ねると引き出しが増える。
ああ、、こんな時はどうすれば。という場面でその引き出しがそっと開く。そう思うと悪いことばかりではないし楽観的にもなってきたな。
イレギュラーなメニューを突然ぶっ込んでオペレーションはあたふた。
こんな日に限って忙しい。
2時半頃お昼を食べスタッフが帰りいったん落ち着いた頃
「店の場所がわからない」との電話。
そこをまっすぐ信号で右に曲がって次の信号の、、と説明して来たお客さんは茅ヶ崎から車でやって来たという。ええっ⁈
「四国 ジャズ喫茶。で検索したらここを見つけて」と
オーディオの好きなその方は70歳くらい。
夕方4時ごろ、今から沈下橋を見て高知市まで行きます。ええっ⁈
夜になりますよーー
お気をつけて下さいね。と見送る。
賑やかな時間帯なら音楽を楽しんでもらうのも難しいが
スッと引いて静かになった途端来られた方。
そういう神がかりなタイミングの時って時々ある喫茶店の不思議。
今日は変にウキウキしていて
パン屋さんから帰った時宅急便のお兄さんが集荷に来たので
「甘いもの好き?」と買ってきたばかりのホイップクリームパンパンに詰まったドーナツを差し出したら
「大好きです!ありがとうございます!」
とニコッと笑って荷物と一緒に持って帰った。
今日はそんな気分の日。