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カンブリア宮殿から:アクアイグニス

今日もご覧いただきありがとうございます。

私が欠かさず見ているテレビ番組の一つにテレビ東京の「カンブリア宮殿」があります。番組を見るのと合わせて、マーケティングの分析を簡単に行っています。今回は先般の放送で取り上げられた「アクアイグニス」について、書いていこうと思います。アクアイグニスは三重県の多気VISONに代表されるリゾート施設や、宿泊施設を運営している会社です。特に多気VISONは、三重県近辺だけでなく関東などの遠方から訪れる人が多く、話題の観光施設になっているそうです。番組でも多気VISONを中心に扱っていましたので、この施設を中心に見ていきます。

多気VISONが成功した理由

多気VISON成功の理由の1つ目は、三重県の食のセレクトショップにしたことです。近年、道の駅はブームとなっており、数が増えていて、地域の食材や料理へのニーズは高まっています。その一方で、道の駅のあるロードサイド以外にも地元の食材、料理を扱う店があるのも事実です。その地域の食材や料理を目的にした時に1回の旅行では回りきれません。
それに対して多気VISONは三重県の食のセレクトショップとなっています。施設内はチェーン店やコンビニ、自販機がないので、どこでも食べられるものはありません。言わば「ここに行けば三重県や多気町のおいしいものは網羅出来る」場所になっており、食を目的に旅行する方には便利な施設になっています。
多気VISON成功の理由の2つ目は、宿泊で客単価をあげる仕組みを作ったことです。多気VISONにある飲食店は70あり、1日では回れません。昼食も17種類から選べ、こちらも1日では網羅出来ません。
なおかつ、三重県多気町という大都市から少し離れた場所にあることから、宿泊を選ぶ理由も出てきます。実は私も多気町に行ったことがあるのですが、高速道路を使っても名古屋から距離があり、ホテルの最寄り駅はローカルの単線という場所でした。
宿泊は1泊3万円前後からとなるので、客単価も上がり、売上が増えます。

その他感想など

食のセレクトショップというポジションと、三重県多気町という大都市から離れた立地を逆手に取った、普通では思いつきにくいビジネス展開だと感じました。
飲食店の多さだけでなく、大浴場の風呂は薬草湯で、毎月ブレンドが変わるなど、変化があることで、リピート来訪に繋がる仕掛けもされています。
カンブリア宮殿ではこのような観光施設が度々取り上げられていますが、共通しているのは明確な「行く理由がある」ことです。行く理由を考えつく思考をアクアイグニスの立花社長になった気持ちでトレースすると、もう一歩深い分析になり、横展開出来そうです。

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