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セルフライナーノーツなど

こんにちは! 氷谷八尋です。
今年の逆噴射小説大賞も応募締切となり、参加された皆さんお疲れ様でした。

私が投稿したのは今回2作品のみに留まりましたが、マジで今月その1600字しか書いてないです。死ぬんか? ま、まあそんな時もありますよね。

量は置いといて質のほうは、前々から温めていたアイデアをわりと綺麗に形にできたのではないかと思います。

セルフライナーノーツ



文明崩壊後の世界で、アンドロイドの女と人間の女が「綺麗な色」を探す旅に出る話。
アンドロイドの名はインディゴ、人間のほうは文字数の都合で入りませんでしたがそのまんま〈アオ〉です。

製造方法が文明と共に失われたためどんどん数を減らしながらも、自己や互いを修復しながら長い時を生き続けているアンドロイドやロボットたちはこの世界で生命の一種とみなされ、人造種〈アーティファクト〉と呼ばれています。
これに対し人類の生き残りを含めた自然由来の生命はまとめて神造種〈ナチュラル〉と呼ばれている設定があります。

アンドロイドの青い血で服を染めてる女っていうのがどっから出てきた発想なのかよく覚えていません。青い絵の具にして絵を描いてるとかのほうが分かりやすくない?
でも「私が着せてやった青色の服」って描写ができた時点で正解な気がします。それまで私は自分ひとりのために綺麗な物を集めていたんだけど、それが彼女に出会ってから「彼女のため」になっていくんですね。そういうアレです。
それにほら、服を着せるってエッチだし……お人形扱い、独占欲みたいな……

「旅に出るまで」で終わっちゃってるのでヒキが弱いのがネックですね。でも私はこれの続きが読みたいと思いました。えっ、私が書くの!?




竜が生み出す火力で発電所を動かしている島で、竜になってしまう少女と反逆者となった少年が自由を求める話です。
島は毎年生け贄となる子供を選び出し、人々もそれを許容しています。
この世界では原子力発電は発明されておらず、資源は枯渇しており、代わりに科学の力で「再現」された古き竜の力で電気文明が保たれているのです。

これは前々から温めていていつか絶対書くやつなので、こうした機会に冒頭だけでもグッと固められたのが非常に嬉しいです。
宗教と科学が融合して人々を抑圧する灰色のディストピア!
ドラゴンの火力でお湯を沸かしてタービンを回す!
不可逆改造済少年少女!
黒煙を垂れ流す巨大怪物めいた発電所!
自分の好きな物よくばりセットです。

最初の一文が出るまでに苦戦して、出てからも構成に苦戦しました。「爆発させる」という正解(?)に自力でたどり着いた時は嬉しかったです。

あと、展開スピードのためにかなり描写を切り詰めたので、ミヤトとカナミが結局どういう関係でどういう感情があり……という部分がごっそり飛ばされているんですが、実をいうと二人はこの時点で何の面識もありません。ただ……(詳細は本編で書くため割愛)
これは少年と少女が出会うまでの話です。

その他

今年のを書く前に去年自分が応募した4作品も読み返したりしたんですが、えっ、何でこんなに良いのに私は続きを書いてないの!? という気持ちになりました。
「ここからどう話が転がっていくか」という動線がまるで引かれてないので選考通らなかったのは完全に納得なんですが、それなら尚更続きを書いてその答えを示さなければ……! 

去年の4作品の中で最初に続きを書くとしたらアーダイドかな~と思っています。
あれは800字の中に全然説明を入れられてないんですが、
かつて海面上昇で世界中が水没して人類が島ひとつぶん残された土地で細々と生き延びていたんだけど、物語開始より十年くらい前から海面が徐々に下降し始めて、そうして拡がりだした陸地と海の境目、すなわち干潟からは旧文明の遺跡とかがゴロゴロ出てくる傍ら謎のヒト型モンスターも湧いてきて……ていう話です。あ~~! 設定羅列してる時が一番楽しい~~!
できればこれは1クールアニメくらいの尺にまとめたい、とか思ってるだけの時が一番楽しい……これを私が書くんですか……?

しかし現時点では手をつけている全く別の短編があるため、次に投稿するのはそれになるかと思います。
「青の剣」の続きも広げていきたいし、今年はそれで手一杯になるかと。
今年はまだ丸々2ヶ月あるはずなんですけどね。自分の執筆速度をだんだん正確に見積もれるようになってきましたね……

感謝

今年も逆噴射小説大賞に参加して多くの刺激を貰いました。
ここ最近ヘナり気味だった精神も立て直し、これからも創作に励むぞという意欲を新たに出来たと思います。
ありがとうございました!

ではまた。

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