【コニカミノルタ_活用インタビュー】新規サービスの海外展開においてハイタレントを活用した理由とは
イメージングを核とした事業展開で長い歴史を持つコニカミノルタ株式会社は、紙媒体のマーケティング施策における企画から効果測定までを一気通貫で支援する「AccurioDX」という新サービスを展開されています。
AccurioDXの海外進出に着手する際、進出国選定に関する専門的知見とその調査のため、ビジネスプロフェッショナル活用サービスHiTalentの導入を決定いただきました。
今回のインタビューでは導入いただいた背景や、本ご支援を通じて得られた成果などについて、同事業を推進するブランドデザイナーの山口様とエバンジェリストの塚原様にお話を伺いました。
Q.貴社の事業と、今回ご支援させていただいたサービスの内容について教えてください。
塚原様:我々が所属しているプロフェッショナルプリント事業では、デジタル印刷機という製品を製造販売しています。主にご利用いただいているお客様は印刷会社様で、チラシやダイレクトメールのようなプロモーション資材等を印刷してビジネスする際に我々の印刷機をご利用いただいています。
山口様:今回ご支援いただいたAccurioDXというサービスは、印刷会社様だけではなく、その印刷会社に発注するブランドオーナー様に向けて提供しています。デジタル印刷は、1枚1枚異なる情報を印刷し、世界に一つだけのDMを作成したり、ユニークQRコードを印刷して受け手の反応を取得する等ブランドオーナー様のマーケティング・CRM施策に活用頂くことができます。本サービスはそんな印刷媒体を使ったパーソナライズドマーケティングを、企画から効果測定まで支援している新しい事業です。
漠然とした課題に直面した当事者の悩み
Q.ご支援前に抱えていた課題について教えてください。
山口様:ハイタレントさんと最初にお会いする前の本サービスは、ビジネスやプロダクトの形が定まっておらず、まだ成長途中の段階にありました。一方、経営層からは本サービスの今後の成長スケールへの期待感とともに、成長戦略の明文化が課題として挙げられていました。その中で、文化や商習慣が異なるグローバル市場をどのように攻略していくかが大きな論点の一つで、どのようにグローバル戦略を描いていけばよいかわからないという悩みがありました。
塚原様:実は、弊社のプロフェッショナルプリント事業の日本での売上シェアは5%前後で、殆どの売上が欧米を中心とした海外になっています。会社全体として欧米でのシェアが大きいため、経営層としても新サービスの欧米での展開余地について大きな関心があったんです。しかし、当時の我々はまだ国内を中心に新規ビジネスとしてのソリューションや新しい事例構築を行っている最中でした。
我々が考えているビジネスモデルやソリューションが実際に欧米でどう受け入れられるのか、そもそも需要があるのか等を正確に理解できていませんでした。チーム内でもどこかのタイミングで調べないといけないという考えはあったものの、着手できずにいました。
ハイタレントとの出会いで見えた課題解決の糸口
山口様:そんな中、企業が集うイベントに我々が参加したときに、佐野さん(ハイタレントメンバー)が100ページぐらいの営業資料を持って面談に来てくださいました。本事業を拡大する可能性を探りたいとぼんやりと考えている中、佐野さんとの会話を通じて我々自身もハイタレントさんに頼める課題を見つけに行ったような形でした。
今回支援いただいた海外展開についての調査は、弊社としても実施したいと考えていたことの一つではあったものの、正直今やるべきなのかは判断できずにいました。そんな中偶然ハイタレントと出会い、課題解決できそうなコンサルタントの皆様がいて、予算的なタイミングも良かったので依頼したというところですね。
信頼を築くコミュニケーションの重要性
Q.ハイタレントを活用する決め手は何だったのでしょうか。
山口様:課題感に適した豊富なご経験をされているコンサルタントをご紹介いただいた点です。
御社に支援いただく前に半年間単身で中国に行き、現地でのAccurioDXの展開を担っていました。実はこれが結構うまくいったんです。何か一つ事例ができればいいなと思っていた中で6、7件できたので、やり方次第で海外展開もうまくいきそうだなという感覚はつかめていました。
一方、やはり市場全部を見たわけではなかったので確信を持てない部分もありました。
そんな中、佐野さんにM.T.さん(ハイタレント会員のコンサルタント)をご紹介いただき、ご経歴を見ると弊社がまさにやろうとしているような検討を過去にご経験されていたので、親近感、安心感がありました。また弊社の課題感について会話した際には、想定される支援内容をその場ですぐにお話いただきました。会話を通して信頼感のあるコミュニケーションがとれたのは大きな決め手になったかなと思います。
塚原様:M.T.さんは日本ブランドのアメリカでのEC立ち上げとプロモーションを担当し、アメリカのコンシューマー向けECに関する実務経験と、それに伴う勘所があったんですよね。
我々もブランドオーナー様にデジタル印刷ならではの強みを活かしたパーソナライズドマーケティング(1to1の同梱チラシやDM等)をどのようにもっと使って頂けるかを検討したかったのでそういった知見があった点、しかもアメリカで実際にご検討されていたご経験が正にフィットしたと感じています。
コンサルタント活用に対する社内の疑問と懸念
Q.御社のサービスの中でコンサルタントの支援が入るのは今回初めてでしたか。
山口様:初めてでした。初めてだったので社内的には反対派というか、コンサルタントを活用することで得られる成果への疑問や懸念の声は当然ありました。
Q.どのような懸念点や不安があったのでしょうか。
山口様:我々の考えるリアルな数字を見られるのか、信じられる情報が手に入るのかという懸念がありました。
例えば、市場規模何兆円などと言われてもよくわからないので、紙を活用している企業がこれだけいて、そういった企業は月に何回程度発注をしていて、、、のような計算の積み上げで市場規模をリアルに算出したいと考えていました。そこが一番気にかけているポイントだったものの、イメージしたようなアウトプットが出てこないのではないかという懸念がありました。
またコンサルティングサービスに対する当初の勝手なイメージですが、自分たちの見えないところでよく知らない人たちにインタビューをし、数字をでっち上げているのではないか、また我々もそれを信じてしまうのではないかというある種の偏見と不安もありました。
しかし今回実際に支援いただく際には、インタビュイーの情報や、どのような繋がりやリストから、どのような考えでインタビュイーをピックアップ、調査したのかをお教えいただき、エビデンスがしっかりしていたと感じています。結果も十分に納得のいくものでした。
コンサルタントに依頼する以前からそういった”結果の確からしさ”は大事だと考えて本事業の拡大に臨んでいたので、そこはありがたかったポイントですね。
外部コンサルタント活用の意義を実感
塚原様:懸念点の払拭という意味では、コンサルタントへの期待感の大きさもあったかと思います。
これまでコニカミノルタの人脈で情報収集する際は、アメリカやヨーロッパにある弊社の印刷機を販売している販売会社を経由して、マーケットの情報を得ることが多くありました。
一方、コンサルタントに依頼すれば、”実際の発注者側のリアルな声が得られる”、”販売会社のアセット以上のものが得られそう”などの期待感も、実際に大きな説得材料になったなと感じています。
いかに現在我々が持っている人脈やアセットだけでは得られないものを取ってきてくれるか。そこも外部コンサルタントに頼む意味合いがあった点だと思いますね。
データの正確性を追求した議論の積み重ね
Q.プロジェクトの中で、何か印象に残っていることはありますか。
山口様:M.T.さんと何度も議論になったんですよ。でも、それがあったから我々も最後まで妥協することなく詰められたと思っているので、そこは印象に残っています。
「これはそう」、「これは違う」とはっきり意見を言ってくれる方だったので、M.T.さんと反対の意見を持っている場合は結構ぶつかっていましたね。
今僕らが提供しているサービスの市場はこれから顕在化させていきたい市場なので、調べても調べ切れないところがどうしてもあるんです。前提として調べ切るには無理があるところなので、そういった少々激しめなコミュニケーションが必要だったと感じています。
市場調査の中で、何をどうやって計算していくか、またその数字の確からしさについて一つひとつ議論しました。
塚原様:各国の市場の有無についても結構議論になりました。
そんなときは「なぜそう考えるのか」を密に会話しました。コンサルタントであるM.T.さんの立場から出てくる情報と、山口が実際に見てきた海外の情報等を擦り合わせて納得感を得ていましたね。
具体的なアクションプランと新たな視点の獲得
Q.一番成果として感じるポイントや、頼んでよかったなと感じるポイントはありますか。
山口様:今後市場開拓を実践したときに、どこを狙えばいいかが明確にわかったのが良かったです。
「欧米」といったざっくりとした切り口にとどまらず、欧州のなかでも国単位、アメリカの中でも州単位でアウトプットいただきました。実際に市場開拓をしに行くときにはそこを狙えばよいというのが明確になったので良かったと感じています。
塚原様:国ごとに展開余地のありそうな業界を出していただけたのも良かったです。アメリカではこの業界、ドイツだったらこの業界、のように細かくアウトプットいただいたので、「こっちの方を見て進んでいけばいいのか」という指針には間違いなくなったかなと思います。
加えて、今まで我々の中にはなかった視点もいただけましたね。
M.Tさ.ん独自の計算式によって市場の成熟度やそのポテンシャルを割り出していただき、「各国の経済の成熟度合いによって変化する労働力の動きも加味した方がよい」という視点は我々だけではなかなか出てこなかった部分だと思うので、その辺りの新しい視点を得られたのは大きかったと感じます。
山口様:今回のプロジェクトを通じたアウトプットだけではなくて、この先具体的にどういうアクションを起こしていくかなどの指針、視点を得られたと思いますね。
Q.今後ハイタレントに期待することはありますか?
山口様:やはり戦略コンサルの領域で今後ニーズが出てくるかと思います。まだまだ海外展開はこれからのフェーズなので、市場に入っていくためにはどうすればいいかなどはご支援いただきたいポイントかもしれないです。
先ほどもお伝えした通り、海外に印刷機の販売会社はあるのですが、販売会社は印刷会社にしかアプローチをしていないので、その先でAccurioDXを利用いただく発注者のチャネルはまだないんです。そこへのアプローチ方法は未知なので、そういった部分はご経験のある方にお願いできるかもしれないですね。再度M.T.さんに依頼するかもしれません。
塚原様:これからも海外展開を検討するにあたって、国や業界ごとの超リアルな知見を得ていくことはとても重要な点だと思うので、そういったところのご支援をいただくのはあり得るかもしれません。
迅速なタレント紹介で課題解決を加速
Q.ハイタレントのサービスを他社に勧めるとしたら、どのようなポイントをおすすめしますか。
山口様:今回大手のコンサル会社さんに頼むより、候補者のリアルなご経歴をお見せいただき、事前にコンサルタントと会話し、スピーディにコンサルタントに繋いでいただけたと思っていて、そこは勧められるポイントだと素直に思います。
漠然とした課題感のご相談でも迅速にタレントさんを紹介してくださる、しかも紹介いただいてから実際に稼働いただくまでが非常に速かったのでそこがよかったと感じています。
御社もですが、今回佐野さんとM.T.さんがトリガーになり、結果的に我々の明確でなかった要望に迅速に答えていただくことができました。
取材のお時間をいただきありがとうございました!
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