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未来予測:どこの誰とつながりをつけていくのか?

「東京一極集中」VS「地方多極分散」!
二回にわたって「東京一極集中」について
記事を書いてみました。

◆『東京一極集中の現在、地方多極分散の過去』↓

◆『東京は人口第一位ではなかった?!』↓

戦後、東京がいかに人口を増やしたかの考察。
明治以降、東京がずっと人口第一位
というわけではなかったと確認。

ただそうは言っても現状は「東京一極集中」です。
1603年に徳川家康が「江戸幕府」を開いてから、
「江戸・東京時代」は、ずっと続いています。
2023年には、もう420年…。
東京アズナンバーワン(ナンバーワンとしての東京)。
そういう時代に、私たちは生きている。

本記事では、歴史と地理を踏まえて、
未来予測や提案をしてみます。

少し長いスパンで、歴史と地理を。
日本の歴史を考えた時、
「内向き」と「外向き」の時代がありました。
内向き、は「安定」「国内化」「引きこもり」。
外向き、は「変化」「国際化」「異種交流」。

この「繰り返し」が、日本の歴史。

まず、大陸から文化が入ってきます。異種交流。
日本語では、やまとことばを漢字で表記し始めて、
「ひらがな」と「カタカナ」が生まれていった。

聖徳太子は、仏教を大々的に導入しましたよね。
奈良の都は「国際的」な都で「大仏」。
平安時代になれば「遣唐使廃止」「国風文化」だ。
「かな書き」で「源氏物語」が書かれたりする。

◆外向き:国際的な「飛鳥~奈良時代」首都:色々
◆内向き:国内的な「平安時代」首都:京都

このような対比が、あります。
…ただし、忘れてはいけないのは、
この頃の日本は、今の日本の領域とは違うこと。

「征夷大将軍」という役職がありました。
坂上田村麻呂は有名ですよね。
この「征夷」、どこを「征伐」しにいくのか?

「蝦夷」(えみし、えぞ)です。
すなわち、東北地方や北海道などの北の人々。
奈良時代や平安時代には(朝廷から見れば)
東北や北海道はまだ「外国」だった。

この役職を活用して「幕府」を開いたのが、
ご存知、源頼朝。鎌倉幕府。鎌倉殿の13人。
室町時代には「応仁の乱」です。
京都に幕府が移ったものの統制が取れない…。
となると、どうなるか?
地方が勝手に動く。貿易までする。
荒れた都を捨て、貴族たちが各地に移住します。
「小京都」が生まれたのもこの頃です。
「日明貿易」「倭寇」も、このあたり。

ひいては「戦国時代」=「地方の時代」に突入し、
信長が、堺の港で海外の産物を買ったりします。
秀吉は、海外に出兵までしました。
そう言えば「日本人町」も東南アジアにできた。

と考えれば、国際化の時代、ですよね。
鎌倉~安土桃山時代は、総じて「外向き」。

これを「内向き」に変えたのが、江戸幕府です。
キリスト教なども国内では禁止。異教禁止。
長崎の出島ができた。幕府による貿易独占。

◆外向き:国際的な「鎌倉~安土桃山時代」首都:色々
◆内向き:国内的な「江戸時代」首都:江戸(朝廷は京都)

はい、これが幕末には「黒船」がやってきて
「開国」します。いわゆる近代化です。
1868年以降、外に出ていく。しかし、
1945年には、無条件降伏してしまう。
海外の植民地、基本放棄。日本列島=日本となる。

◆外向き:国際的な「明治~戦中時代」首都:基本東京
◆内向き:国内的な「戦後時代」首都:東京

これが本当にざっくりと
「外向き」「内向き」に分けた日本史のあらまし。
ここまでをもう一度、まとめます。

◆外向き:国際的な「飛鳥~奈良時代」首都:色々
◆内向き:国内的な「平安時代」首都:京都
◆外向き:国際的な「鎌倉~安土桃山時代」首都:色々
◆内向き:国内的な「江戸時代」首都:江戸(朝廷は京都)
◆外向き:国際的な「明治~戦中時代」首都:基本東京
◆内向き:国内的な「戦後時代」首都:東京

このような流れ、振り子のような傾向がある。
…では、この傾向を踏まえて予測すれば?

◆外向き:国際的な「令和時代~」首都:〇〇

となるのか? ここからは私の未来予想です。

まず「戦後の枠組み」「首都:東京」がガラリと
変わらない限り、抜本的な変化はない。
そもそも「人口減少時代」。
1603年から「江戸・東京時代」は変わってない。
420年ほども続いてきたこのかたちが、
すぐ崩れるとは、私にはあまり思えない。


「東京直下型大地震」で東京が全滅したり、
どこかの国に「首都占領」されたりすれば
わかりませんが、すぐには変わらないはず。

…ただ「東京一極集中」は未来永劫は続かない。
これもまた「未来の事実」です。

「永遠の政治の中心地」と思われた京都は、
鎌倉や江戸の幕府に中心地の座を奪われました。
「帝都東京」も最初から人口一位ではなかった。

近畿、中京、福岡。静岡、札幌、仙台、広島。
これらが未来の首都になる可能性はあります。
現在の都市圏の人口を見てみますと。

◆関東大都市圏:約3800万人
◆近畿大都市圏:約1900万人
◆中京大都市圏:約940万人
◆北九州・福岡大都市圏:約550万人
◆静岡・浜松大都市圏:約280万人
◆札幌大都市圏:約260万人
◆仙台大都市圏:約230万人
◆広島大都市圏:約210万人

東京4・近畿2・中京1・福岡0.5くらい。
静岡0.3・札幌0.3・仙台0.2・広島0.2くらい。


この割合だって、長いスパンで見れば
かなり流動的に変わってきたのです。
平安時代までは近畿が圧倒的!
鎌倉時代以降、関東が伸びていった。
中京が増えたのは戦国~江戸時代以降。
(戦後のトヨタの隆盛も大きい)

福岡周辺は大陸との交流がさかんな時代から
すでに「玄関口」として栄えていました。
札幌周辺は明治時代以降の開拓で発展してきた。
静岡、仙台、広島も、各地域とのつながりで
「交通の要衝」として栄えてきた。

「内向き」の江戸時代において、
「長崎」は海外への窓口、出島として
重要な場所になっていきました。

…「内向き」の戦後日本でも、すでに、
この長崎のような場所、出島があるはずです。
それはどこなのでしょうか?

最後に、提案します。

…これからは、どの土地にどんな「つながり」を
つけていくか、つけられるかが、
より大事になるのではないでしょうか?

自分の地理的な軸を、増やしておいたほうがいい。

傾向としての東京一極集中は変わらずとも、

「個人のキャリア」としては、
他の地方・都市圏・海外にもつながっていたほうが
不測の事態に対応しやすい
ですよね。
キャリアの発展、コラボとしても、望ましい。

軸が一本だと、ぽっきりいけばそれまで。
「永遠の都」はない。
あなたが今いる場所だけが軸というのは危険。

SNSの記事などでよく見かけるように、
時代を先んじる方は、全国各地・世界各地で行動し、
どんどんつながりをつけています↓

さあ、読者の皆様は、いかがでしょうか?
どこの誰と、どんなつながりをつけていきますか?

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