![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/130897875/rectangle_large_type_2_3eb9b1763b97328f4817736d3f5df2e7.png?width=1200)
50年ごとの世界史 ~近世から現代~
本記事では50年ごとに「世界史」を
かいつまんで書いてみたい、と思います。
1600年「関ヶ原の戦い」の年から。
※それ以前の世界の各地域の歴史の記事は、
本記事の下部のリンクからぜひ!
◆1600年頃:欧州は戦国時代
◆1650年頃:オランダの繁栄と衰退
◆1700年頃:英・仏・露の繁栄
◆1750年頃:七年戦争から革命へ
◆1800年頃:ナポレオンと諸帝国の動揺
◆1850年頃:大英帝国とロシア帝国の争い
◆1900年頃:日露戦争からの世界大戦
◆1950年頃:植民地の独立と冷戦
◆2000年頃:世界の多様化・混沌化
では、早速。
◆1600年頃:欧州は戦国時代
ユーラシア大陸の「陸上」においては、
オスマン、サファヴィー、ムガル、
明・清など、巨大な帝国が繁栄していました。
西欧諸国は「海上から」
強い帝国の手が届きにくい所に乗り込み、
植民地獲得競争を繰り広げます。
ただ、欧州の本国では、
1618年から「三十年戦争」勃発。
日本では戦国時代が終わりましたが、
ヨーロッパではずっと戦国時代なのです。
◆1650年頃:オランダの繁栄と衰退
1648年「ヴェストファーレン条約」により
三十年戦争は終結しました。
スイス・オランダの独立が承認され、
神聖ローマ帝国は姿を消した。
「主権国家」と呼ばれる
「縄張りをきちんと決める」時代の開始!
同じ頃、イギリスではクロムウェルが
独裁を始めて「英蘭戦争」を仕掛けます。
スペインから独立し、極東の日本と
貿易するほど強かったオランダは、
イギリスに力を奪われていく。
1664年、ニューアムステルダムが奪われ、
「ニューヨーク」と改名されるのです。
◆1700年頃:英・仏・露の繁栄
イギリスは各国より一足先に「名誉革命」で
議会政治の仕組みを整えます。
一方、他の西欧各国では、国王たちが
「絶対王政」を行う国が多かった。
フランスは「太陽王」ルイ14世の治世。
1710年、ヴェルサイユ宮殿が完成!
この頃に、ピョートル大帝の改革によって
力を伸ばしたのが北のロシア帝国です。
「北方戦争」で北欧諸国に勝利!
1703年にペテルブルクを建設します。
ペテルとはピョートルのこと。
◆1750年頃:七年戦争から革命へ
欧州各国、さらに力が伸びて来れば
ぶつかり合うのは必定…。
1756年に英仏が「七年戦争」でぶつかる。
1763年に講和。パリ条約において、
北米のフランス植民地をイギリスに割譲。
(カナダは元はフランスの植民地です)
…ただ、戦争にはお金がかかりますよね。
イギリスは北米に重税をかける。
フランスも税をかけるべく三部会を招集。
これが「アメリカ独立革命」や
「フランス革命」につながっていく。
◆1800年頃:ナポレオンと諸帝国の動揺
革命の風雲児、ナポレオン一世、登場!
1804年に皇帝に就任。
各国は対仏大同盟をつくって対抗します。
世界の諸地域では、帝国が揺らいでいます。
エジプトではナポレオンの遠征の影響で
ムハンマド・アリーがオスマン帝国から独立。
イランではカージャール朝が建国。
インドではイギリスの東インド会社が
支配地域を増やしていく。
中国の清朝では「白蓮教徒の乱」、
海外からのアヘンも社会問題に…。
その頃の日本は?
徳川家斉の治世が約五十年も続いており、
「化政文化」が繁栄しています。
そう、日本は極東の島国。
世界情勢がすぐには影響しないんです。
◆1850年頃:大英帝国とロシア帝国の争い
ナポレオン一世の没落後に、
「ウィーン体制」が作られます。
しかし1848年
「諸国民の春」と呼ばれる革命が
各地で起こり、新政権が生まれる。
大陸の混乱を横目に独り勝ちだったのは
「大英帝国」ことイギリスです。
1840年、中国の「アヘン戦争」に勝利。
1858年、ムガル帝国を滅亡に追い込み、
1877年にはインド帝国として植民地化。
議会を整え、国民を巻き込み、
「産業革命」を成し遂げた大英帝国に
歯向かえる敵は無い!
…かに思われましたが、
北のロシア帝国がイギリスに挑む。
1853年には「クリミア戦争」。
ロシアは英仏が支援するオスマン帝国に敗北。
西でダメなら東!とばかりに、今度は
イランやインド、中国などでイギリスと対立。
同年1853年に「黒船」が来航した日本では
明治維新が起き、近代化を進めていきます。
◆1900年頃:日露戦争からの世界大戦
1902年、日本は英国と同盟を結ぶ。
対ロシア政策で、日英の利害が一致した。
1904年に「日露戦争」が起き、日本は奮闘。
「ロシアに負けないアジアの国」は
各地域の植民地に夢を与えたとも言われます。
十年後の1914年、第一次世界大戦が勃発!
オーストリア・ドイツ・イタリアの三国同盟と、
イギリス・フランス・ロシアの三国協商の戦い。
新興国ドイツに対し、英・仏・露が手を組んだ。
アメリカは途中から協商側。
ロシアはロシア革命で離脱し、ソ連になります。
◆1950年:植民地の独立と冷戦
二つの世界大戦を通して、
植民地が独立していきました。
宗主国だった欧州の本国が、大戦で
ダメージを受けた影響もあるのでしょう。
1947年には「インド連邦」成立。ただし、
イスラーム圏は「パキスタン」として分離独立。
1949年、中国で「中華人民共和国」成立。
中東、東南アジア、アフリカ、南米でも
続々と新しい国や政府ができる…。
アメリカとソ連は「冷戦」で対立し、
西側、東側、第三世界などに分かれます。
日本は1951年に占領下から独立。
西側の一員として復興に邁進。
1968年、大英帝国だったイギリスは
スエズ運河以東からの撤兵を表明し、
アメリカが世界の警察の役割を負います。
◆2000年頃:世界の多様化・混沌化
…その冷戦構造も1990年頃には崩壊。
世界は多様化、混沌化する。
2001年に米国で同時多発テロが起きたのは、
混迷した世界の象徴とも言えます。
その後の中東への派兵も含めて…。
「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と
もてはやされた日本は、バブル崩壊後は
良い話題がない。人口が減る。
逆に人口が増えた中国、インドなどは
経済的に大きな力を持つようになりました。
最後に、まとめます。
本記事では「50年ごと」の世界史を
私なりに書きました。
2050年はどんな世界になるのでしょう?
情勢を先読みし、どう生きるか、
個々人が考える必要があります。
そこで重要になるのが「SNS」です。
炎上やフェイクニュースなど
問題点も多々ありますが、
情報収集には有用なツール。
ツールを活かすも殺すも自分次第です。
受け取るだけでなく、
情報を「まとめて」「発信する」ことで、
自分自身の中でも様々な情報が整理され、
ヒントが得やすくなる、と思います。
読者の皆様もぜひご自身なりに、
世界史をまとめてみてはいかがでしょうか?
※井野瀬久美惠さんのこちらの本もオススメ↓
※1600年以後の50年ごとの日本史はこちら。
◆『50年ごとの日本史 ~近世から現代~』↓
※1600年以前の100年ごとの諸地域の歴史はこちら。
◆『100年ごとの日本史』↓
◆『100年ごとの中国王朝史』↓
◆『100年ごとのヨーロッパ史』↓
◆『100年ごとの西アジア史・南アジア史』↓
◆『100年ごとの北アジア史、中央アジア史』↓
合わせてぜひどうぞ!
いいなと思ったら応援しよう!
![いなお@『居場所とちぎりのレンザンズ』連載・小説PDF ココナラで販売中/実用地歴提案会ヒストジオ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/64271688/profile_887049892296be38bfd310c7bd27af1d.png?width=600&crop=1:1,smart)