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「さよう、『slithy』(ねばらか) とは、
『lithe and slimy』(滑らかで粘っこい) 様子じゃ。
この言葉は『portmanteau』
(旅行カバン) のようじゃろう。
2つの意味が、1つの言葉に詰め込まれておる」

『鏡の国のアリス』(ルイス・キャロル)に
このような一節があります。

いわゆる「かばん語」です。
混成語とも呼ばれ、
2つの異なる意味の言葉を
1つにまとめた「造語」
のことです。

この「かばん語」の歴史は、
意外と古く、しかも新しい。

例えば『やぶく』という言葉。
「やぶる」+「さく(裂く)』から
できています。
イギリス・ロンドンで有名な『スモッグ』
「スモーク(煙)」+「フォッグ(霧)」から
生まれた言葉です。

そう言われれば、色々と思い浮かびませんか?

『ゴジラ』=ゴリラとクジラ
『ブランチ』=ブレックファーストとランチ
『熱さまシート』=熱冷ましとシート
『小美玉市』
=茨城空港がある市で、市町村合併の際、
「小川町」「美野里町」「玉里村」の
頭文字を取って名付けられた



考えてみればこの世は実は
「かばん語」だらけなのです。

それだけ、言葉を組み合わせて
新しい言葉を生み出す、という行動は
新しい時代に即して概念を生み出す、
「人間の営み」そのものに
合った行動
なのでしょう。

最近のかばん語としては、
「ワーケーション」がありますね。
ワーク+バケーション。
働きながら休暇を取ること。
休暇を取りながら働くこと。
通信技術の発達、仕事と生活の垣根の低下、
リモートワークの推奨、都会から地方へ…
そういった時代の変化に応じて
生み出された造語です。

…ところで、そろそろ
疑問がわいてこないでしょうか?

なぜ、混成語=『かばん語』?

これは、portmanteau(旅行かばん)が
両開きの大型旅行用かばんを指し、
全く異なる2つのもの
(片側に衣類、片側に書類など)を
1つのかばんにまとめて
入れられたことから来ている、とのこと。

…かばんが出てきたところで、
次の言葉で
この記事をまとめていきたいと思います。

『かばん語を制すものは、時代を制す』。

ある2つの違う概念を表す言葉を
うまくミックスして
時代に即した言葉を作り出す。
その意識こそが『温故知新』
「故きを温ねて新しきを知る」ことにも
つながるのではないでしょうか?

そんなことを考えながら、
私はスイーツ界最強レベルのかばん語、
「いちご大福」を味わうのでした。
(いちご+大福!
大胆で柔らかでジューシーな発想!
本当に作り出した人は天才ですね…!)

◆蛇足ながら、
本記事タイトルの「バンゴ」とは
『ウルトラマンレオ』に出てくる古代怪獣、
「ヒババンゴ」とは
『ドラゴンクエスト(シリーズ)』に出てくる
マンドリルの色違いのモンスターです。
語感が良いので、並べただけです。

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