【さくらもゆ考察】千和ルート序盤の大雅を擁護したい
さくらもゆの共通ルート及び千和ルート序盤のネタバレ有りです。
千和の告白で最悪な返しをしてしまった大雅を擁護したい。
ただそれだけの記事です。
もし読みづらかったらすみません。
(なかなか上手くまとめられなくて……笑)
まず、
千和ルートの告白までの流れ
をざっくりと振り返ります。
①夢を叶えるには関係性を深めなければいけない。大雅はそのきっかけをつかむために千和の喫茶店で働き始める。
②千和がいつもの制服に犬耳コスプレ。大雅からの視線に気づいた千和は恥ずかしがって厨房へ逃げ込む
③②の晩に千和からメール。その内容は(建前上お礼としての)デートの誘い。
④翌日にデート。
注目ポイント
①喫茶店で働いているとき、幼馴染たちが大雅だけを除け者にしてコソコソ話していました。
②千和の様子を見た幼馴染たちの大雅に対する変な発言。
「早く千和を慰めに!(姫織)」
「大好きな女の子がピンチなんだよ、そんなとき、いったい誰が駆けつけるっていうの。君だよ!君しかいないんだよ。ほらほら、早く!(ハル)」
「おいおい何を突っ立ってんだよ大雅っ。早く、いいのか、俺が千和ちゃんの後を追いかけるその役を、俺が横取りしてしまってもいいのかよ(智仁)」
③この時点で大雅は、「デートというのは千和なりの冗談で、いつもの意地悪に対する意趣返しなのではないか」と本気で思っている。
④デートでの千和の真剣そうな様子に混乱する大雅。
千和は、大好きでしたと本気で告白します。
頭が真っ白になった大雅。
これはドッキリではないかと疑う。
ここが地雷ポイントでしょう。
これが例えば誕生日の前日や当日だったら。
きっと自分の誕生日ということで何かを企画してくれてるのかもと”良い”想像ができる(共通ルート序盤)。
しかしながら、特別な日でもない。
自分だけに内緒でこそこそしていて、突然のデートの誘い。そして告白。
……これまで10年もあったんです。
10年も一緒にいながら突然、関係が変わってしまうかもしれない重大な告白をされると誰が想像できるでしょうか。
人は分からないことに対して不安と恐怖を覚え、どうしても”良くない”想像をしがちです。
自分だけが仲間はずれで何かが行われている。そんな時に自罰的思考の強く、自分に全く自信のない大雅ならなおさらでしょう。
”良くない”想像ばかりが浮かんでしまい、結果的に千和からの告白を疑い、からかうような発言につながった(大雅はむしろ自身がからかわれているのだと思っていたくらい)。いつもの意地悪に対する意趣返しに違いない。悪戯に違いないと。
いやいや、デートの千和の様子から、良いようにも取れるはずだと思われるかもしれない。
もちろんその考えも大雅の中にはありました。可能性としてあると。
ただ、それよりも疑いの方が遥かに強かった。
大雅を普段以上に不安にさせる材料がそろっていたから。不運にも。
読者視点からするとこのシーンありえんやろと思います。よくわかりますよ。
ただこう考えると、むしろ自然だなぁわかるなぁと。
自分がその立場なら同じようになっていたかもしれない。
納得はできないかもしれない。
でも理解はしてほしいなと思います。
大雅という人間、その背景やこれまでの流れを考えるとわかると思います。
文章を丁寧に読んでみるとちゃんとどれも”書かれている”ので、そうやって想像できたはずです。
私としてはむしろ、犬耳千和のシーンで慰めに行けという幼馴染たちの発言にものすごくいらいらしましたね。
この発言は千和と大雅が両思いだという想定の元、普段の距離感にモヤモヤしていた幼馴染たちが、くっつけてあげようという思いつき(良心)で行われたもの。
このときは当然、大雅は千和に対して恋愛感情を持っていなかった(もしくは恋愛感情があることを全く意識していない)。
そのため、大雅もうざいな、うるさいなと思っていました。
このときお互いにすごく意識しあっていて、本当に両片思い状態なら良いアシストになっていたでしょう。
ただ、根本として千和と大雅の間には大きな気持ちのずれがあったため、すべてが逆効果となり、あの告白シーンにもつながってしまったと考えられます。
改めて言いますが、大雅は自分への自信が全く無いんです。
幼馴染たちのことを親友だと本気で思っている。
けれど、彼らは自分のことを親友だと思ってくれているのだろうか。
常にそういう不安でいっぱいです。
それゆえ、親友以上の感情を自身が持たれているだなんて、露ほども考えられなかった。
これまで少しは考えたことはあったかもしれない。
けれど、いやいやそれはありえないと毎回心の中で否定してしまっていた。
これが擁護といえるかどうかはわかりませんが。
大雅という人間を正しく理解できれば、ごくごく自然な対応であったと思えるようになるはずです。
もしも。
いやいや、そういう理屈っぽいことじゃなくて、あの展開がどうしても許せないんだと言われたら、私から返せる言葉は何もありませんが(笑)