熱響涼記
「あっちー……暑いなー智則ー、暑いぞー」
「あんまり暑い暑い言うな秋房、より暑く感じる。」
「暑いんだから仕方ないだろ!」
「うるさい黙れ気が散るこんなのが季封の武官取り纏め役かと思うと嘆かわしい。」
「お前一息にとんでもないこと言うな…」
「そんなことより秋房、兵達の稽古はいいのか?」
「ああ、今日は大多数が作物の収穫に出てるからな、早めに切り上げたんだ。ってお前そんなことはないだろそんなことは、俺のことはお前にとってそんなにどうでも」
「どうでもいい。」
「ひでえ!」
「こっちはお前と違って天気が良かろうが悪かろうが仕事の量は変わらないんだよ、むしろ大火祭が近いこの時季はいろいろな手配に追われて仕事が増える。手伝わないならさっさと自主稽古にでも行ってくれ。」
「あぁ、俺に何か手伝えることがあるなら手伝うよ。」
「そうか、さすが秋房、そう言ってくれると信じていたよ。それならそことあそことあちらとそっちとその向こうに積んである書簡を俺の部屋に運んでおいてくれ。」
「え……えっ?」
「何だ、聞こえなかったのか?この暑さでついに僅かな脳も失ってしまったのか?」
「聞こえてるよ!!ちょっと量の多さに驚いてただけだ!って言うかお前、なんか言ってることが空疎並みに嫌味ったらしいぞ!?」
「安心しろ、これはお前にだけだ。」
「嬉しくない!」
そんな遣り取りを経て、俺、隠岐秋房(おきのあきふさ)は大量の書簡を抱えて智則の部屋と夏瀬殿を往復する破目になったのだった。
けっこう距離もあるし、書簡は何だかんだで重量もある。これはこれで鍛えられるかも知れない。
もう【剣】がこの世に無いとは言え、争い全てが無くなった訳ではない。今のところ朝廷は季封の中立を認めてくれているが、いつ掌を反し、戦いを吹っ掛けてくるか判ったものではない。鍛えておくに越したことはないだろう。
姫様の為、強くならなければ。強すぎて困るということはない。姫様の盾として刃として、もっともっと強くならなければ。目指せ胡土前(こどのまえ)殿。
そんなことを考えていたら、最後の書簡だ。
「これで最後か?智則。」
「ああそうだ。助かったよ、秋房。さすが脳筋族は体力の数値だけは馬鹿高いな。」
「暑いからって俺に当たるなよ!」
「それからこの手紙を古嗣殿のところに持っていってくれ。」
「無かったことにされた!?」
「古嗣殿は幻灯火殿と共に神謁殿前の広場にいる筈だ。」
「智則、智則!会話しようぜ!!何だろうこの一方通行感!!」
「騒がしいぞ秋房。暑さで喚くなんてお前は蝉か、山にでも籠ってろ。あ、いや…今は山は駄目だったな。」
「お前中身空疎じゃないよな?智則。っていうか、何で山が駄目なんだよ。」
「……何でもない。」
「その間が何でもなくない!教えろよ、気になるだろ。」
「…………………………お前、しつこいからな…」
「何で俺が馬鹿にされてんのにすごい怒られてる感じがするんだろう。」
「…実は、今山では――」
智則は深く溜息を吐いた後、とんでもないことを俺に告げた。
「な、なにぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいっっ!!?!!?」
その時の俺の叫びは、季封中に響き渡ったんじゃないかと思う程だった。
一方、そんな叫びも届かない深い山中では、二柱のカミ、胡土前と空疎尊(くうそのみこと)が軽快とは言えない足取りで歩を進めていた。
「あっちー……暑いなー鴉ー、暑いぞー」
「あまり暑い暑いと言うでない、蛇。より暑く感じるではないか。」
「暑いんだから仕方ないだろー。」
「うるさい黙れ静かにしろ今その口を閉じねば我が風にてその胴と首を切り離し風通しを良くしてやるぞ。」
「お前一息にとんでもないこと言うな…」
「そもそも我を連れ出したのはお前だろう、“いいところがある、付いて来い”と。なのにそのお前がそのような体たらくでどうする。」
「俺は“涼しいところに行こうぜ”って言ったんだよ。それにお前も宮で茹だる寸前だったじゃねえか。全身真っ黒だし、その服脱いじまえばいいのに。」
鴉ってだけあって全身真っ黒い服な上、袖や羽織の裾からは羽根がふさふさしている。
いや、冬は暖かくていいんだろうけどよ、夏は見てるこっちがもう暑い。
しかも俺が連れ出すまでこいつは客間に籠って積み上げた本に囲まれてまんじりとしてたってんだから……いくらカミでもぶっ倒れるっつーの。
「それは我への侮辱ととって良いのだな?」
「どこをどうとればそうなるんだよ、俺はただ提案しただけだって。」
「まったく…こんなことならば宮で読書をしている方がまだ楽であったものを。」
「そうか?山ん中だって涼しいぜ。これで風がありゃあなー。」
「我を見るな。貴様の為に吹かせる風などないわ。」
「姫さんが暑がってたら吹かせるくせに…」
「何か言ったか、蛇。」
「いんやー、何もー?」
「玉依姫は人間の女、お前はカミ。比べるのは間違っているだろう。」
「お前何だかんだで姫さん大好きだもんな。」
「誰がだ。あの女は我の婚約者に過ぎん、故に体を壊されては困る。それだけの話だ。」
「はいはい。」
「貴様…我を馬鹿にしているな?」
「そう殺気立つなよ、目的地までもうすぐだぜ?」
結構高いところまで登ってきたから、空気が幾分冷えている気がする。…気がする程度だが。木々を揺らす風が心地好い。
その山々を吹き渡る風が季封へと下りる頃、季封の子供達は二人――正確には、一人の大人と一柱のカミに遊んでもらっていた。
「ほら幻灯火、いくよ!」
「来い、次こそ落とさん。」
高く上げられた鞠は―…そのままぽてりと地面に転がった。
「げんとうかさま、へた~!」
「げんとうかさますごいね!“けまり”もにがてなんだね!」
「ふふ…みんな、あまり本当のことを言うと可哀想だからそれぐらいにね。」
「は~い、ふるつぐさま!」
「ねえねえふるつぐさま、つぎはこっちにまりちょうだい!」
「何故だ、何故うまくいかないのだ…」
「いや、突っ込めよ幻灯火…。古嗣、さり気無くひどいこと言ってるぞ。」
俺が神謁殿の前に着くと、子供達が古嗣と幻灯火に遊んでもらっていた。
どうやらさっきまでは石なごをしていたらしく、そこらに小石が散らばっている。
「おお、秋房。お前も石なごをし来たのか?生憎だが今日の石なご大会は終わってしまったぞ。」
「何で石なご限定なんだよ!っていうか石なごの大会とかあるのかよ!しかも今日のってことは毎日開催されてんのか?!」
「秋房、突っ込みは絞らないと君の少ない頭の容量じゃ負荷が大きすぎるよ。」
「俺の周りはこんなのばっかか!!!!」
落ち着け、俺。今は頼まれ事をこなすのが先だ。
深呼吸して古嗣に向き直る。
「古嗣、智則から手紙を預かってきた。」
「おや、お使いかい?」
「まるで犬のようだな。」
「お前ら人を馬鹿にすんのもいい加減にしろよ…」
その後、書簡を読んでいた古嗣は満足そうに笑むと、それを懐に仕舞った。
頭頂部の髪が一房左右にひよひよ揺れているから、たぶん機嫌がいいんだろう。
「ふるつぐさま、うれしそう!」
「どうしたのふるつぐさま?」
「うん、今度大きなお祭りが開かれるだろう?」
「たいかさい!」
「たいかさいだね!」
「大火祭のことか」
何で子供に混じってお前も答えてるんだよ幻灯火。
「お姫様がね、大火祭に呼びたい人がいれば呼んでいいですよって言ってくれたから、父上に招待状を送ったんだ。そうしたら“慶んでご招待に与ります”って返事をもらえたんだよ。」
「じゃあふるつぐさまと、ふるつぐさまのおとうさまもいっしょにあそべるね!」
「やったあ!」
「それまでに、けまり、うまくなってやる!!」
「それでは私と勝負だ。」
「げんとうかさまはよわいからだめー。」
「ふるつぐさま、おしえて!」
……子供って残酷だな。
などと思って見ていたら、古嗣は子供達と少し離れたところで蹴鞠を始め、幻灯火はどこかしょんぼりと肩を落とし俺の隣に来た。
「秋房、玉依姫はどこだろうか。」
「姫様?何でここで姫様が出てくるんだ?」
「彼女が作ったちまきを食べたい。」
「お前はその自由すぎる性格どうにかしろよ!」
「だが彼女は私のこの性格を秋房より好きだと言ってくれている。」
「明らかに嘘だ!嘘であってくれ!!」
嘘ですよね姫様!?お願いします嘘だと言ってください!!!!!!!
隠岐秋房、本日二度目の絶叫が響き渡ろうとしていた頃、胡土前と空疎尊は崖の上で涼んでいた。
「いい景色だろ?」
「地を這う蛇がこのように高所の絶景を見付けるか…いや、地を這う者だからこそ高みを目指すのかも知れんな。」
「…まあ、お前の口が悪いのは今に始まった事じゃねえけどよ。」
地熱に温められる前の冷たい風が俺達の間を抜け、ついで木々が後ろでざわざわと心地好く音を立てる。
照る陽は中々に厳しいものがあるが、木陰に入っちまえばなんてことはない。
……惜しむらくは、一緒にいるのが鴉の野郎だってことか。
「貴様、何か良からぬことを考えているだろう。」
「はっはっは、何を根拠に。」
「どうせここにいるのが我でなく玉依姫であれば…などと考えていたのだろう、この下衆が。」
「何でわかっ…いやいやお前、想像だけで勝手に他人を下衆認定するなよ。」
「やはりか…大蛇一族の英雄、胡土前も地に落ちたものだな。」
「だから待てって、勝手に話進めんなっての。」
不意に、風が止む。
いくら木陰といえど、照り付ける日差しを完璧に防ぐことなどできない。
じりじりとした熱気が肌を焼く。
「おい鴉、いくらなんでも風を止める事ぁないだろ。あちい。」
「我の所為ではない。確かに我は風を扱うが、我は風のカミではないからな。世に吹く風全てが我のもの、という訳ではない。」
「そうかー…。あちー、熱気あちー。溶けるー…」
「…いっそ哀れな程に萎れているな。蛇が暑さに弱いというのは本当だったか。」
「もう俺上着脱ぐわ。」
「ふざけるな馬鹿者、誰も貴様の暑苦しい身体など見たくないわ。」
「何で鴉は平気なんだよ…俺よりしっかり着込んでるくせに、真っ黒に。」
「馬鹿にするでない、これぐらいの暑さなど、まだ余裕だ。」
「……水の気配がするな。」
「おい貴様、聞いているのか。」
鴉の声は置いといて、水の気配に感覚を澄ませる。ここから少し離れてはいるが、位置的に下方向。ということは…
木陰から出て崖下を覗き込むと、日の光を反しきらきらと煌く清流があった。しかもいい具合に溜まってもいる。
「おーい鴉ー!こっち来てみろよ、崖の下に泉があるぜ!」
「ええい話を聞けと言うに…!」
文句を言いながらも木陰から出てきてくれる辺り、こいつ根は真面目でいい奴なんだよなぁ。口が悪いだけで。
などと思っていると、鴉も崖下を覗き込み、ふむ、と頷く。
「小さいながらに滝もあるようだな…。このようなところに水場があるとは。」
「熱い日差し、下には泉、風は無い。これはもう…」
「飛び込む、などと言うなよ。」
「何言ってんだ、飛び込むっきゃねえだろ!行くぜ、鴉ッ!!」
「止めろ掴むなその手を離せ!切り落とすぞ!!」
「いやっほおおおおおおおおおおおおおおおおう!!!!!!!」
「この阿呆があああああああああああああああああああ!!!!!!!」
二柱のカミが崖から飛び降りるより遡ること数刻、玉依姫は暑さで朦朧としていた。
まだ夏が始まったばかりだと言うのに、この暑さはどういうことだろう。
「…姫。姫、聞いておられますか?」
「あっ…、ごめんなさい智則。なんだったかしら?」
「………。」
智則は目を閉じて深呼吸を始めた。いけない、智則が怒ってる。なんとかして静めないと。
「姫…」
「本当にごめんなさい智則、今度は集中を切らさないわ。」
「申し訳ありませんでした。」
「だから怒らないで……えっ?」
「姫がお疲れなのも気付かず、この暑さの中政務を詰め込み、姫を倒れさせたとあっては私の…言蔵家の恥。」
「そんな、大袈裟よ。それに仕事の量だって普段よりずっと少ないじゃない。」
「ここ最近の姫の負担が多すぎたのです。」
それは仕方ないだろう。大火祭を近くに控えたこの時季はいつだって忙しい。
智則だってそのことは解っている筈だ。
しかし、目の前に座る智則の目は優しく。
「姫、私から一つ…提案がございます。」
そう言って、懐かしい幼馴染の顔を覗かせ微笑んだ。
それから数刻後、私は一人、山に踏み入っていた。
秋には数多の実りを齎し、冬には雪に覆われ眠り、春には花と新緑に彩られ、夏には陽射しを浴び輝く。
山は入る度にその表情を変える。
今日は特別暑いけれど、木陰の中で風を浴びながら歩くのは気持ちがいい。
『山奥に人に知られていない泉があります、そこで沐浴などはいかがでしょう?』
それが智則の提案だった。
以前、信濃守へ封書を届けた帰りに見付けたものなのだそうだ。
この忙しい時季に、仕事を放ることなどできない、と言うと。
『ご心配なく、姫の分は私ができる限り進めておきますので。』
と笑顔で躱されてしまった……。
確かに、私でなければできない仕事はもう無かったけれど、それでも膨大な量であることに変わりはない。
「智則…大丈夫かしら…?」
秋房に当たってたりしなければ良いのだけど。
と、そんなことを考えながら歩を進める。智則から教えてもらった道通りならば、もうそろそろ着く筈。
たまには一人の時間も悪くない。こうして山の息吹を感じながら歩くのは、中々いい気分転換にもなる。
唐突に、視界が開ける。
「……すごい」
それは秘境と呼ぶに相応しい景観だった。
切り立った崖の中腹から流れ落ちる滝、陽の光を反し輝く水面、丁度良く茂り青々とした枝葉を伸ばす木々、流れゆく清流。ここだけ空気が違うようにも思える。
もしかして神域に入り込んでしまったのでは、と一瞬不安になるが、そんな感じはしない。
心を弾ませながら準備を整え、泉に入る。
温くはなく、かと言って冷たすぎることもなく、ひやりとした心地好さが足先から伝わっていく。
思わず溜息が零れる。
なんて気持ち良いのだろう。
思い切って身を沈めると、沐浴の為に着替えた白の薄衣が水の中で緩やかに広がった。頭まで潜ると、同じように髪が揺蕩う。
子供の頃に戻った気分になって、もう泳いでしまおうかと考えている時だった。
上から物音がした。
私が辿ってきた道はここで行き止まりだったし、周りは崖と木々に囲まれているのに…?
不思議に思って上を見上げると、そこから落ちてくる人影が―――
「ぉぉぉおおおおおおおおおおおう!!!!!!!」
「―――――ッ!!!!」
「きゃあああああああああああああああ!!?」
ざっぱーーーんと派手な水飛沫を上げ、胡土前様と空疎様が、落ちてきた…
胡土前様は御機嫌で、空疎様はその真反対に不機嫌な顔をしていらっしゃる。
「はっはっは!!!!どうだ鴉!気持ち良かったろ!!!」
「このど阿呆!!!!!!いきなり落ちる奴があるか!!!!!!」
「いやー気持ち良かったなー!もう一回行こうぜ鴉!!」
「貴様だけ行ってこい!!!!!」
豪快に水を滴らせながら笑う胡土前様と、盛大に水に撒き散らしながら憤慨する空疎様。
私がいることに気付いていらっしゃらない?
「あの……」
私が控えめに声をかけると、お二方は同時に、瞬時にこちらを向いた。
目を見開き、とても驚いた様子で固まっている。
「ひ、姫さん!?なんだってこんな」
「蛇!!!!こちらに来い!!今すぐにだ!!!!」
「いてて、いてえってば鴉!」
ざばざばと泉から出て、空疎様と胡土前様は茂みの奥へと行ってしまった。
が、そう遠くへは行っていないようで、話し声が聞こえてくる。
『蛇…貴様、知っていたのではあるまいな…』
『うわ怖え。鴉が地の底から響くような声出すってどういうことだよ。』
『答えろ。』
『知ってる訳ないだろ?俺だって驚いたぜ、まさか姫さんが水浴びしてるなんてなー。』
『よもや貴様…我が妻の水浴びを見たくてこのような……』
『落ち着け!わかったから落ち着け!!そんなに風纏うな!!俺はそんな変態じゃねえよ古嗣じゃあるまいし!!』
何故ここで古嗣様の名前が出てくるのだろう。
『蛇よ、次の返答次第では我は貴様を黄泉国へ送ることも辞さん。』
『えー…ちょっと待てよ。』
『貴様、我が妻の姿態を見たな?』
『え?だってそりゃあ、声がする方向いたら姫さんがいて、綺麗だなーって思ってる間に』
『死ね!!!!!!!!』
『待て待て待て待て!!!お前も同じだろうが!!!!』
『黙れ、我が妻の身体が貴様などの目によって汚されたとあっては断じて許せん!!!!!!!』
『我が妻我が妻、ってお前まだただの婚約者だろうが!俺が掻っ攫うって未来も』
『そのような未来は永久に訪れん!!!貴様は今ここで我に討たれよ!!!!』
『やめろ鴉お前本気じゃねえか!!!!霊力が溢れて燐光漂ってるぞ!!!!!!』
『地に落ちたとは言え、武を誇った大蛇一族に於いて随一と謳われた英雄を討とうと言うのだ。これくらいはせねば。』
『ふざけんなよ、そう簡単に討たれてたまるか!!!』
『ふっ…精々抗ってみせるが良い!!!』
「く、空疎様、胡土前様ー!?」
私は沐浴中の姿を見られた恥ずかしさも忘れて、お二方に声をかけたけれど…
その声が届く前に、爆音が辺り一帯に響いた。
後日、そこを訪れてみると、木々は薙ぎ払われ地面には所々穿たれた跡があった。
泉は無事だったので、私は今でも時折沐浴をしに通っている。
そしてこのあと開かれた大火祭はもっと大変な騒ぎになるのだけど…
私はまだ、それを知る由もないのだった。
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