クリスタルクロニクル
かつて…世界は一つの大クリスタルの元、四つの種族が争うことなく暮らしていた。
クリスタルが齎す恩恵に人々は感謝し祈りを捧げ、尽きる事の無い平和を享受していた。
―空から災厄が降り注ぐまでは。
災厄は大クリスタルを砕き、瘴気で世界を包んだ。
唯一、砕かれた大クリスタルの破片のみが瘴気を退けた。
運よく災厄から逃れた人々は、世界中に散ったクリスタルの破片の元に集った。
集った人々はそこに村を形成し、それはやがて町へと発展し、時には城を持つ程の成長を遂げた。
しかし、瘴気を退けるクリスタルの輝きは永遠ではなかった。
一年に一度、ミルラと呼ばれる樹から採れる雫でクリスタルを清めねばクリスタルは力を失い、人々は瘴気に晒される。
どれ程大きな街であろうとそれは変わらず、永い時の中で人々は幾度も滅びの危機に瀕してきた。
瘴気から故郷を護る為、鎖された世界を飛び回り、ミルラの雫を集める旅人――クリスタル・キャラバン。
これは彼らの戦いと悲しみ、痛みと喜びを記した一冊の年代記。
人々からクリスタルクロニクルと呼ばれる記憶の書。
クリスタルの光を宿す者よ
果て無き空を望むなら…いざ、旅に出よ
命の雫を求めて
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