見出し画像

音楽業界へ、今こそ

コロナ禍が訪れて久しく、今ライブについて語るのもおかしな話かも知れないが、ライブができない今だからこそ音楽業界に聞いて欲しい観客の要望がある。

それは人気の歌手やバンドのライブのチケットについて。

コロナ禍が落ち着いたらライブ行きたくてうずうずしていた音楽ファンは確実にライブに殺到するだろう、だからこそライブチケットの抽選システムを考え直すには今がチャンスでは無いだろうか。

人気の歌手、バンドのライブ。当然チケットは取れない。抽選だ。1度でいい、ライブに行きたい。そう思っていても抽選に落ちればライブには参加出来ない。

しかしSNSを見てみるとどうだろう。1人の熱狂的なファンが複数のライブ会場にてライブに参戦している。ハシゴだ。どういう事だろう。

熱狂的なファンはトレードなどを駆使してチケットを複数買うのである。それが愛の強さであると言わんばかりである。だが大きな目で見たらその行動はどうだろうか。何公演も行きたいとトレードサイトに張り付いて人生全部推しにかけてるファン以外にもファンは存在しているのである。皆、ライブに行きたい気持ちは同じである。そして、儲けとしては同じ人が何度来ようが満遍なくファンがライブに来ようが主催者としては同じなのである。だからこそこの理不尽は放置されてきている。

しかしよく考えて欲しい。長い目で見てみると、熱狂的な人生全振りのファンというのは少数である、人生は人生として歩みつつその歌手やバンドを息長く好きであるファンの方が多数であろう。そういう人たちはトレードに躍起にならない。何度か抽選を受けても当たらないとなればライブ自体諦めてしまう。

ファンの愛というのは自己満足であり、自己顕示欲である。筆者は常々熱狂的なファンというのは自己顕示欲が強く、息長くファンでいられる人は熱量をコントロールして自己満足でファン行動をしている、と感じる。

息の長い自己満足と割り切って応援しているファンを切り捨てているのが今のライブのチケット制度ではないかと感じている。

まず根本として抽選さえ当たらないような人気の歌手やバンドの話であると今一度前置きし話を進める。

ファン全体への満足度を考えると熱狂的なファンが複数会場をトレードによって抑え何度も同じライブに現れることは、そのファンの欲求しか満たしていない。何事も大勢に満遍なく機会を与えることがファン全体の満足度の向上に繋がるのではないだろうか。

では何故未だに大雑把な抽選方式で、外れたなら後はトレード、とファン(顧客)に対してライブ運営側は苦を強いているのだろうか。売上に変わりはないからである。しかしライブ抽選に毎度当たらず行きたくとも行けない、と募っていく自己満足系ファンの不満は確実にファンを減らしているという事実の重大さは見ていないだろう。SNSなどで複数会場に参加した自己顕示欲ファンは自分の愛は本物だとここぞと自慢している。一般的な自己満足ファンに募る不満は一目瞭然である。

ライブが出来ない今こそ、ライブチケットの販売方式について今一度考え直すべきでは無いだろうか。

ライブチケットの抽選受付は様々。ファンクラブ会員から、という所もあればCD購入時についてくるシリアルナンバーで、という所もある。

ファンクラブ会員から、の抽選は割と良心的であると感じる。ファンクラブ会員として住所氏名登録されているので余計に抽選を受けるのは難しい。

対して、CDなどのシリアルナンバー等を用いて抽選するシステムで行っているアーティストは辛辣である。

CDさえ何枚も買ってしまえば抽選はいくらでも受けられる。しかしそれでは学生さんのなけなしのお小遣いで買えるCD枚数に対して不公平である。大人のファンが有利。筆者は音楽を若い皆にこそ聞いて欲しい、大人であるが学生さんの肩を持ちたい。

筆者が伝えたいのはまさにそう言う購入枚数による優劣についてである。でも批判ではない。提案だ。

現状の、シリアルナンバー制の抽選については「当たりたい人が多く買う」事は容認してる。ただ、それに対する順位をつけてはどうかという提案である。

まず、応募用サイトを作る。そこに登録者の最低限の個人情報(本名とメールアドレス等)を入れてもらいログインする形にする。そこで手持ちのシリアルナンバーを複数でも1枚でも登録しておけるようにする。

抽選方式を「第1回」とカウントして応募者が購入したい会場別で登録されているシリアルナンバーを全投票して抽選する(ナンバー抽選方式)

自分の行きたい会場の抽選に第1回を割り振り、当選者は万々歳。当選者のログイン画面には当選したシリアルナンバーが使用済みとなり1枚減る形である。

問題はここからで、「第2回抽選」を第1回当選者を抜いた人間で行う。また行きたい会場を選択し、抽選を受ける。

受かれば当たったシリアルナンバーは使用済みで一時停止、外れれば「第3回抽選」へと進む。毎度手持ちの非当選シリアルナンバー全てを使って抽選に挑む。

その繰り返しを第5回程まで繰り返した後に

既に当選している人間の別会場の受付を開始する。というのはどうだろうか。

運悪く全落選してしまった人間も5回も抽選してその間当選者は参加していない状況であれば文句も無いだろう。自分の引きの弱さのみを呪うだけである

抽選は自動で一括に裏で行い、各回ごと登録者は毎度抽選アニメーションなどを見る方式も良いだろう

5回抽選まではその間当選したらストップであり、会場も第1希望のみであるから自動的に抽選のシステムを変更するのみで可能だろう。それだけで抽選の公平度合いが上がってくる。

5回抽選が終わった段階で二次受付を始め、敗者復活も同時に行える(いつも通りの抽選)

満遍なく当てることが可能である。

これならば「当選確率増やしたい」ファンは今まで通り複数CDを購入するであろうし、1枚しか買えない子供や学生さん達も1枚のシリアルナンバーで、5回までチャンスがある。運次第。

勿論5回に分けて抽選するのだから1回目に全席の抽選をしてしまったら5回抽選出来ない。会場のブロック事に5回に分けた人数のみ当選とするのが良いだろう

第1回はアリーナ何百人から抽選スタートで、第5回は2階席等。それは運営側次第である

お友達と並び席で抽選を受けたい場合お友達のシリアルナンバーも登録しておく。ただしそのシリアルナンバーは抽選には使用せず座席を抑えるためメインの当選が確定したらそちらも一緒に消費する形(同伴者シリアルナンバーとして別口で登録して抽選に使うナンバーから除外、欲しい座席の人数を増やすには同伴者シリアルナンバーを人数枚数登録しておく、はなから○名分として抽選時に座席を横並びに取る)3人並びなら抽選用シリアルナンバーと別に2枚の座席用シリアルナンバーが必要となる


今まで通り、複数会場ライブを見に行きたい熱狂的なファンも、なかなかチケット当選せずトレードなどが出来なくてライブを諦めていたファンも広くライブを楽しめることとなる。更には転売などの懸念も無い。(電子チケット制にしてログイン画面から当選チケットやバーコードを見せる、本人もしくはスマホを貸し与える間柄しか使えない)チケット代金もその当選チケット画面から支払い用バーコードなどを掲示できるようにしてコンビニ払いでも良いだろう。

都合が悪くなり、当選したがライブに行けなくなってしまった人には専用のトレードページを用意し物々交換でのみ(互いにトレード)とし、キャンセルについてはライブ10日前まで、など決まりを儲け払い戻しして

ライブ1週間前にキャンセルによる再抽選を行う、これがラストチャンス。抽選希望がなく定員割れした場合は一般販売したら良い…まず無いと思うが。

きっとファンも盛り上がるだろう。

ファンのチケットページにキャンセルによる再抽選に参加するかどうかチェックボックスでも付けておけばよいし

別会場で受けたい人はこちら、と別ページに誘導したら良いだろう。


ライブが出来ない今だからこそ、システムの見直しや進化のときだと思う。今後ソーシャルディスタンスなどで座席数が減ったりして更にチケットは激戦となるだろう

不要不急という言葉が駆け巡った今年。

エンタメは、音楽は、不要不急であったのか、と思い知らされたという言葉も今年ミュージシャンや俳優から多数聞こえてきた。

そうだろうか。

今気付けたことを先に生かすチャンスでもあるのではないだろうか。なかなか変えられなかったことを見直し、作り直す空白を得たのではないだろうか。

ファンを離さず、みなに満足してもらえるチケット抽選を今一度検討して欲しい。

いいなと思ったら応援しよう!