ナイスな人、ナイスな環境
うちの職場は面白い
回復期リハビリテーション病棟は比較的ゆったりした時間が流れている。というのも、命の危険を脱するための急性期の治療を終え、自宅や社会に戻ってからの生活を少しでも元に近い状態に近づけるためのリハビリテーションを専門に行っているからだ。 入院期間は最大180日(疾患・状態により異なる)、リハビリテーションは時間1日最大3時間を行い、社会・在宅復帰をめざしているからだ。
今日はそんなゆったりとした環境の中だからこそ輝くナイスな人たちを共有したい。
朝から元気な歌声が聴こえる。
脳出血後左眼耳側半盲が後遺症として残り、入院前からアルツハイマー型認知症を診断された患者さんはよく歌う。
リンゴの歌や青い山脈、あんたがたどこさ、夕焼けこやけなどレパートリーが豊富だ。
朝食後の8時半~9時の間は特に歌っているため、他の患者さんも一緒に歌うことがある。
日勤で出勤すると、いつも食堂から笑い声と合唱が聴こえる。その合唱に私たち職員もホッコリするのだ。
みんなを巻き込んで、幸せな気持ちにさせる患者さんはとても素敵だと思う。
介護士さんの取り組み
大の読売ジャイアンツファンの患者さんがいる。中でも坂本選手が大好きなようだ。
しかし、ここ最近まで家族と面会ができない状況もあり本やグッズを自宅から持ってこれないことを少しだけ憂う様子があった。読売ジャイアンツの試合を聞きのがさまいとお昼時に携帯ラジオを肌身離さず持っていた。
そんな状況を聞いた介護士さんが、自宅に飾ってある坂本選手のユニフォームをハンガーに架けて、患者さん部屋のカーテンに吊るした。
それを見た患者さんはとても嬉しそうにした。
飾ってあることで、リハビリスタッフも野球の話をするようになり、今まで以上にリハビリが楽しいと思えているようだ。
融通の効く当直Dr.と栄養科
日曜日、とある患者さんから「米が食べたい」と訴えがあった。
その患者さんは全粥食であり、日曜日は主治医がいないため週明けの対応になるかもと説明しつつも、当直Dr.へ別患者の状態報告のついでに、変更可能か伺う。
しばらくすると病棟に上がってこられ、患者さんの情報を吟味した上で「食べたいなら叶えてあげよう」と処方箋を切ってくれた。
時間は17時を回っていたが、栄養科も快く引き受けてくれた。
患者さんもむせなく摂取できて、久しぶりのお米の柔らかさに「良かった、最高だった」と笑っていた。
ナイスな職場はナイスな人たちによって作られている。今日もナイスな1日でした。
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