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【嘆き】嘆きや喪失感の土台は執着であり、大切なものなら、・・・に至るまで、何でも含まれます。

【嘆き】

『I<わたし>真実と主観性』デヴィッドRホーキンズ著 P266~267

大切なものを失ったとき、人はそれに執着しているので、独特の痛みを伴った感情的反応が起こります。それは、意識が進化した高等動物のレベルにおいて最初に表れる反応です。犬や猫、オオカミの群れ、象の家族は、仲間や伴侶を失うと嘆きます。それが特に深刻なのは幼児で、彼らにとって母親を失うことは致命的であり、生存自体が危ぶまれます。

喪失は生理的な反応をもたらし、脳の神経遺伝物質を変化させます。脳のセロトニンのレベルを下げて、免疫システムを抑制します。加えて、体力が低下したり、食欲が減退したり、睡眠パターンが変化したりします。苦悩は主として感情的/精神的なものなので、ひどい場合は自殺願望に発展します。あたかも取り返しのつかない自己の一部を失い、かけがえのない幸せの源を喪失したかのように感じるのです。嘆きは悪化し、身動きができないうつ病にまで進展することがあり、致命的になれば専門家の治療を受けなければなりません。

心(マインド)は故人や物や状況の思い出、記憶、イメージにしがみつきます。嘆きや喪失感の土台は執着であり、大切なものなら、身分、地位、若さ、肩書き、所有物、グループの一員であること、肉体の形状や外観の詳細に至るまで、何でも含まれます。

霊的な献身者にとって喪失を埋めるものは、喪失がより大きな自由をもたらしてくれるという気づきです。執着は拘束であり、自我(エゴ)の束縛です。手放すことは、はじめは苦痛を感じるかもしれませんが、いずれ執着は、幸せの源は外側にあるという幻想を手放すプロセスの中で神に明け渡さなければならないのです。幸せや喜びの本当の源は「自己」であり、自我(エゴ)/自己が同一化しているものではありません。よく観察すればわかるように、要求を満たすと自我(エゴ)の喪失の苦しみが緩和しますが、それに続く沈黙の内に体験する幸福感は「自己」が発するものであり、自我(エゴ)の収穫によるものではありません。心地よさの源は、物や行動や出来事そのものにあるのではなく、自我(エゴ)の苦痛が鎮まったときに感じられる、「自己」の臨在なのです。

これがあらゆる自我(エゴ)の獲得の後ろに働くメカニズムです。自我(エゴ)の狂おしいばかりの欲求と叫びが鎮まったときに、内側の「自己」の心地よさが体験できるのです。心の犯す誤りは、幸せの源を”内側”ではなく”外側”に求めることです。

つまり喪失の痛みは、人や物を失ったから起こるのではなく、執着そのものに原因があります。執着とは、感情のエネルギーを投資することです。時が来れば、代わりの対象に再投資します。それが神であれば望ましいのですが。


「嘆き」いかがだったでしょうか。

なかなか、とってもちょっと難しい感じですよね。要は、動物脳(本能)=自我(エゴ)の特質である執着そのものに原因があると書いてあります。

では、動物脳(本能)=自我(エゴ)が生み出している執着とは、具体的にはなんなんだということで、調査してみました。

ここで、とても大事なことは、執着を、本当の「自己」がやっているのではなく、本当の「自己」ではない動物脳(本能)=自我(エゴ)がやっていると観察することができるかになります。いやいや、わたしがやっている!ということを当然思わせるのが、動物脳(本能)=自我(エゴ)です。この気づいていない無意識のカラクリを意識して気づけるかがカギです。言葉ではそう書けますが、真実に気づくのは人生で一番となるぐらい実は困難です。

では、動物脳(本能)=自我(エゴ)は、巧みに、われわれにどういうことを思わせているのかというのが下記のチェック項目です。状態によって変わりますが、人間だから、必ずある感覚だと思います。

自分は執着心が強いのかをチェックできる診断表を作成してみました!どれくらい当てはまるか、確認してみてください。

□ 自分の意見をあまり言わない
□ 自分の気持ちを素直に伝えることが苦手
□ 間違いや傷つくことをすごく恐れてしまう
□ 反論されると萎縮してしまう
□ 何事も「自分が悪いのでは」と考えがち

□ 他の人と同じでないと不安になる
□ 失敗すると「私のどこがいけなかったのだろう」とばかり考える
□ 人からのお願いを断れず、つい無理をして引き受けてしまう
□ いつも自分のことを人はどう思っているのだろうと考えてしまう
□ 「人より頑張らないといけない」と考えがち

□ 相手を強く束縛したいという気持ちに駆られる
□ いけないことだと分かっていても、バレなきゃいいと思うことがある
□ 人の不幸や失敗を見ると内心ホッとする
□ 人に褒められるだけで、その日一日気分が良くなる
□ 自分には特別な才能があると信じている

□ 3人以上の対人関係が苦手
□ あいさつが苦手
□ 物が捨てられない
□ 休日はいつも自宅で過ごすことが多い
□ 自分の部屋には誰も呼びたくないと思う

□ 好きな人ができると異性に対しても嫉妬心を持ちやすい
□ 恋愛中「どうして私のために時間をつくってくれないの」とよく思う
□ 信頼できる友人が少ない
□ 没頭できる趣味を持っている
□ 占いにハマっていた経験がある

チェックが5個以下の人は執着心をあまり持たないタイプなので「問題なし」、6~13個の人は「やや執着心がある人」、14~20個の人は「執着しやすい人」、21個以上の人は「かなり執着心が強い人」です。

執着心とは?執着が強い人の特徴と手放す方法を解説!診断表も
セキララ★ゼクシィ

このチェック項目は、思いたくなくても、動物脳(本能)=自我(エゴ)=考える心である、いわゆる自動操縦の思考が生み出しています。人間であれば誰でも、こういう思考が生まれることを理解できるはずです。自分の状態によって、そう思ったかもしれない時もあったはずです。

伝えたいところは、伝わっているでしょうか?

執着の思考/行動は、動物脳(本能)=自我(エゴ)が生み出しているのであって、本当の「自己」ではないことを、気づけるかです。

そこをなんとなくでもわかった上で霊的探究を進めていかないと、壁にぶつかって霊的探究を諦めてしまうことになります。

本当の「自己」は、愛が基盤の気づいている心の立ち位置です。動物脳(本能)=自我(エゴ)は、とにかく同一化しようとします。ネガティブは、すべて、動物脳(本能)=自我(エゴ)に同一化されている状態です。

あなたが、嫌っているあなたの部分は、本当の<あなた>ではありません。それは、本当の<あなた>ではない動物脳(本能)=自我(エゴ)がやっていること、やったことです。

これは、生まれ持った真理です。

そして、それに気づいた人から、本当の「自己」の喜び、幸せのエネルギーで在ることができるかになります。

繰り返し繰り返し時間がある時に、本当の「自己」に気づくための、復習に活用してください。


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