読書悠々ー作家の素顔編②瀬戸内寂聴「奇縁まんだら・続」

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「奇縁まんだら・続」(瀬戸内寂聴・日本経済新聞社)――後世に残る寂聴の代表作

「奇縁まんだら」は、島崎藤村から始まる21人の作家・芸術家との交友録で、偉大な作家たちの私生活や本音、男女関係などが、寂聴の軽妙なタッチで描かれており十分に堪能した。  
「続」は、2008年の1月12日から12月28日にわたって連載されたエッセイをまとめたもので、円地文子、萩原葉子、島尾敏雄の3人の分は、あらたに書き下ろしたものだそうだ。そういえば、他の人の文章はほとんど記億にあったが、この3人の文章は初めて読んだ。
前作は、島崎藤村、川端康成、三島由起夫、谷崎潤一郎、宇野千代、松本清張、遠藤周作、、と絢爛豪華だったが、今回は時代が少し下がっていて、そういう意味では馴染みがある作家たちが並んでいる。寂聴より年上の人が多いが、年下もいる。そして全員がすでに鬼籍に入っている。その人たちを米寿を迎えた寂聴が愛情を持って描いて赤裸々に描いている。

以下、続く。

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