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「名言との対話」7月16日。小嶋 淳司「経営は人・物・金ではありません。人・人・人です」


小嶋 淳司(こじま あつし、1935年7月16日- )は、がんこフードサービスの創業者。
和歌山県生まれ。田辺高校、同志社大学経済学部卒。
寿司屋で修行した後、1963年に大阪・十三で4坪半の「がんこ寿司」を開店。店名の「がんこ」は、自身の学生時代からのあだ名である。企業理念の「がんこ宣言」は、3項目あり、それぞれ「がんこな商いに徹します」で締めくくっている。1969年に法人を設立し社長に就任し、外食産業チェーンに育て上げる。2005年に会長に就任。
1995年から大阪外食産業協会会長を務めた。2001年から日本フードサービス協会会長を務めた。2005年から関西経済同友会理事。平成17年春の褒章にて藍綬褒章を受章。2006年より2年間、関西経済同友会の代表幹事をつとめた。旭日中綬章を受賞。

「松下幸之助経営塾」の2012年3月の「がんこの起業と経営から」というタイトルの特別講話では、「経営のカンや運を呼び込む力は、経営者自身も現場に足を運ぶことから生まれてくる」「困難や問題に直面するほどありがたいことはない」「それを克服しようと懸命になることでチャンスが出てくるものだ」と述べている。

「日本の社長」という動画をみた。以下、小嶋淳司の姿勢がわかる言葉を拾う。

・中学時代の「すべて自分の責任。人のせいのしない」先生との出会いで目が覚めた。
・「がんこ」のサービスの基本は「安いものを旨く」ではなく「旨いものを安く」だ。
・日本古来の寿司、とんかつ、日本料理、うどん、そばに、新しい命を吹き込む。

・本当の日本料理を大衆に提供する。

・新しい日本料理のジャンルを作っている。

2021年に賞味期限の改ざんが明るみに出て、「組織に都合の悪い事柄を隠し、誤った判断を取る組織風土に変質していた」「創業者として責任を果たすべき時が来た」と会長を辞任した。無念であったろうが、潔い出処進退だ。

小嶋淳司は、新しいジャンルをつくるという高い志で起業し、経営にあたっている。そして「経営は人・物・金ではありません。人・人・人です」と語っている。物や金は後からついてくるものである。人が最大の経営資源だ。長年の仕事の中で得た教訓だろう。優れた人材、人物さえいれば、困難にも立ち向かえる。人を採り、人を育て、人を活かす。小嶋の座右の銘は「活人」というから、人を重視する経営方針は一貫している。それでもなお不祥事は起こる。創業という事業は本当に難事であることを痛感する。

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