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「名言との対話」 9月13日。大塚實「亀の歩みは兎より速いことを知れ」

大塚 実(おおつか みのる、1922年(大正11年)10月9日 - 2019年(令和元年)9月7日)は、日本の実業家。大塚商会創業者。

中央大学法学部卒業。1947年(昭和22年)に 理研光学(現:株式会社リコー)入社し、1951年に退社。以後、理研紙工業、ルミナ閃光電球、山本商会を経て、大塚商会を創業する。「結局は人に使われることはダメだと悟った。あとは自分でやるしかない」、それが38歳で独立した理由でもあった。「ビルマ戦線で生き残り、2年間の収容所生活をしたのちに、七転び八起きを繰り返した結果、サラリーマンとしての限界を感じたことで、生命保険を切り崩し、なけなしの30万円で創業したのである。

リコーの市村清との約束通り、大塚商会は東京と大阪でリコー最大最強の代理店になった。創業の志として掲げていたのが、「社員に喜ばれ、社員が誇りとし、社員が家族に感謝される会社」になる。コピー、オフコン、ファクスの3分野を扱うOAブームの仕掛け人企業となり、『世の中になくてはならない会社』として目覚ましい発展を遂げた。

以下、大塚実の名言を楽しむことにしよう。

「病的なまでに不安感を持ちなさい」「昨日までの専門家でなく、明日の専門家になる」「情報伝達に組織はない」

「人を使うというのは自尊心を使うこと」。「人を使うコツとは先ず、その人の長所を六割とか七割に評価し、短所を三割か四割に見ることではないでしょうか」。

「自分より下の者との交際には、自分で心の駒を落して、相手と対等の処で交わるべき。自分より上の人との対応には、いたずらに恐れず、自分の心に何目か置いて対すれば、ある意味で、一対一の交際ができる」

新任管理者の心得の一つ。「率先垂範はマネージャーの第一歩。現場密着なくして、適切なアドバイスはできない。部下に金に汚いと思われたら終わりだ」

「困難は耐え忍ぶだけではいけない。困難は進んで味方にするべきもの。また、困難を言い訳の種にしてはいけない。困難を人より先に解決すれば、それが最有力の武器になる。ひとたび味方にしたら、これほど強力な味方はない」

「六守四攻」。守備に六の力、攻撃に四の力、つまり「六守四攻」を基本戦略の一つに置いている。

「サービスに優る商法なし」「山上山有り山幾層」「ピンチはチャンス」

社訓は5か条ある。自筆の社訓は支店が新たに開設されるたびに自ら書いていたという。その5か条目は「亀の歩みは兎より速いことを知れ」だ。 「自分が目標に向かってベストを尽くしているのならばそれでいい。雨の日も、風の日も、天気がいい時も、寄り道をせずに目的に向かって一歩ずつ歩み続けることが大切である。弱者でも強者に勝てる」と語っていた。「若いころからうぬぼれが強くて自信家だったため、半生は浮沈の連続。その反省から兎ではなく、亀の歩みに徹しようと考えて、肝に銘じた」のである。亀は一歩一歩確実に脇見をせずに目的に向かって最短距離を歩き続けたから早く目的地に到達できる。こういう人が成功するのは当然だ。

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