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岩手山 - 光と影の物語

初めて岩手山を撮影したのは、父のフィルムカメラを借りた時だったかもしれない。朝焼けに染まる山肌、光と影のコントラストに魅了され、シャッターを切ったような気がする。あの時の感動が、私の創造性の源泉となっているのだろう。

岩手山は、四季折々の表情を見せてくれる。春の新緑、夏の深緑、秋の紅葉、冬の雪景色。刻一刻と変化する光の角度が、山の姿を絶え間なく変容させていく。そのダイナミズムを映像と写真に収めることが、私の役目なのかもしれない。

この山が持つ美しさは、時に厳しさも伴う。噴火の歴史を刻む岩肌、深い森が生み出す神秘的な影。自然の力強さと儚さを同時に感じずにはいられない。それを作品として表現することで、人々に自然の大切さを伝えられたらと思う。

岩手山は、私にとって単なる被写体ではない。共に生きる存在であり、創作パートナーのようだ。この山と対話し、その魂を映像と写真に込められたら。それが、岩手に生きる写真家としての私の願いなのかもしれない。

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