#116宗教と宗教性は違う 宗教性とカリスマ性は似ている
おはようございます。
袈裟や仏具の企画販売することを通じて豊かなものを拡げていきたい
久柳-くりゅう- の 昌子久晃(しょうじひさてる)です。
私は、お寺に訪問することが多い業界に従事しているので「宗教」というものについて考えることが人より多いかもしれません。
「宗教性」や「宗教的」のような形容詞的な使い方を会話や思考の中で使うことも人より多いかもしれません。
一方、その意味合いの捉え方については、人それぞれで、タイトルからして「そらちゃうやろ」という人が出てきてもおかしくはありませんし、それはそれでいいと思っています。
基本的に私の考えを人に押し付けることはしない主義でいます。
「宗教」という言葉のイメージについて
さて、タイトルの内容について。
「宗教」というと、
神様や仏様を信仰し、その教えに沿って生活したり儀式をしたり祈ったりする人やその集団のことを指しますね。
「宗教性」は、
「宗教っぽさ」というニュアンスを含みますが、必ずしも宗教そのものを指しているとは限りません。
ここで、「宗教」という言葉に対する印象ですが、日本ではあまりいい印象を受けないことが多いです。
ここで言う「宗教」が日本の代表的かつ伝統的宗教観である仏教をさしている場面は少なく、オウム真理教のようなカルト宗教に対するイメージが先行しているのではないでしょうか。オウムに対する印象が、現代の新興宗教を見た時に世間が感じるイメージに影響与えている側面は大きいですね。
かくかくしかじかで、宗教と聞くと、負のイメージもついてきてしまうワードですが、「宗教性がある」「宗教っぽい」という言葉にすると、私は誉め言葉であると感じてしまいます。
アーティストのもつ「宗教性」
有名人気アーティストとそのファンの関係性について考えてみましょう。
ファンは、そのアーティストの生い立ち・ファッション・歌詞やメロディーから放たれるメッセージ性にファンは魅了されます。
場合によっては、そのアーティストが「〇〇だ!」言ったことに関しては、無条件に「そうだ○○だ!」と呼応したりします。
上記のようなシチュエーションで「宗教性がある」と感じます。
だいぶ前の動画記事(有料会員じゃないと全編みられないですが)で、テーマは「オンラインサロン」だったのですが、「サロンオーナーの宗教性」についても触れていました。
そこで、MCの古坂大魔王さんがアーティストを教祖に例えて「ライブって集会だよね」っ言っていたのが示唆に富んでいて、面白いと思いました。
別の場面では、箕輪厚介さん(が言っていたと思いますが・・・)が「宗教っぽいって、日本では嫌がられるけど、海外ではめちゃめちゃ誉め言葉なんだよね。それだけ人を魅了する世界感つくったのか!って」
「宗教性」と「カリスマ性」の異なる点と共通点
この辺に宗教性≒カリスマ性というものをリンクさせてしまうのです。
宗教性という言葉には本来の宗教のことを内包していることもあり、カリスマ性に宗教のことを指していない、という点では違いますが、
両者ともに人々を引きつけ、影響を与える力を持っています。また、どちらも強い信念や価値観に基づいて行動する、行動させる力を持っている、という点では共通点はあります。
日本人の持つ宗教観の奥ゆかしさ
日本では、初詣や、お宮参り、お葬式、京都で言う「五山の送り火」もは日本人に文化的定着している宗教観に基づくもので、それをわざわざ「宗教行為だ」という風に言わない点が、日本の文化性と奥ゆかしさを感じます。
一方で「宗教」や「宗教性」ということを言葉にした時に、人それぞれ持つイメージが異なることも、面白いです。
「宗教」って「哲学」と同じように、意味を明確に突き詰められない深いワードですね。いくらでも話ができそうですね。