#45モテる企業とは?飯尾醸造さんのブランディング 狂犬ツアー報告記①
こんにちは。(今日は昼の配信になってしまいました)
袈裟や仏具の企画販売することを通じて豊かなものを拡げていきたい
久柳-くりゅう- の 昌子久晃(しょうじひさてる)です。
狂犬ツアーに京都・丹後エリアにきております。
ツアー中に少し時間が空いたので、宿泊するホテルの部屋でこれを書いています。
当初、ツアーのプログラムに組み込まれてなかった、
飯尾醸造さんに一日目の午前中に参りました。
「蔵見学」と聞いて参りましたが、
イメージと違いました。
経営の神髄やブランディングについて学ぶ場でした。
とても心に響く蔵見学になりましたので共有させていただきます。
飯尾醸造さんが語る「モテる企業」とは
五代目当主飯尾彰浩さんはこのようにお話されました。
実際に、飯尾彰浩さんが例として、イケメンの男性がと美女をベッドで横たわっている画像をプレゼン資料で見せながら、おっしゃっていました。
分かりやすい。
ハンパないこだわり
「おいしくて、しかも安全な最高のお酢」を造りたい。
その一心で、酢づくりは徹底しています。
量産する大手酢メーカーの製造方法は、
米に工業用アルコールを添加しており、
原材料は米+水+工業用アルコールです。
発酵を早期にさせており、リードタイムを短くし、大量生産を実現しています。
飯尾醸造さんの酢は、
工業用アルコールは一切使用していません。
つまり米と水だけで作られています。
水は、現地の山から湧き出た伏流水
原料の米も自社で完全無農薬で生産。
しかも新米しか使わない。
酢になる手前の段階で、酒を造るのですが、
その酒を造るのも、自社の蔵で生産
という徹底ぶり。
発酵もじっくり時間をかけて、ゆっくり発酵を進めます。
短いもので2年、長いものでなんと20年寝かせます。
古式の静置発酵という方法だそうです。
当然、量産には向いていません。
テイスティングの結果・・・
試飲の機会がありました。
大手が量産しているものと、
飯尾醸造さんで造られているお酢、
明らかに違う。
一般的なお酢のイメージとして、ツーーンとして、むせてしまう感じがありますが、それは量産品でよく出回っているものですね。
飯尾醸造さんのそれは、
お酢なんだけれども、まろやかさというか、優しさというか、
きつい感じがしなくて、そのままでも飲めてしまう。
コクもある。
こだわりの賜物。
ブランディングがあるとき、ないとき
五代目当主飯尾彰浩さんは、コカ・コーラ社でマーケティングの仕事をされていた経歴があります。
その経歴を経て、飯尾醸造に入ったとき、このように決断されたといいます。
「コカ・コーラの逆をいく!」
その方向性というのが前述のこだわりです。
それによって、ブランディングが確立されました。
ブランドがない時は、様々なものに自ら働きかけていかないと、物事が進まない。
ブランドがあると、それらは向こうからやってくる。
例えば、飯尾醸造さんの場合でいうと、
ユーザー、スタッフ、生産者、地元の人たち、生産者仲間、取引先など。
様々な高級料理店で採用されたり、海外で言うと、パリに出店したLVMHグループの日本料理店でも採用されているそう。すごい。
広告費も営業に費やす人件費もほとんどかけていないそうです。
まさしく、「モテる」お酢屋さんですね。
ビジョンを軸に、こだわり抜いた酢を造る姿勢に感動しました。
私も、事業者・モノづくりに携わる端くれとして、見つめなおす機会になりました。
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