人を動かすには自分が変わるしかない
お願いだからオレの言う通りに動いてよー。余計なこと考えなくていいからさぁー。
これは過去の上司複数名から言われた言葉です。
ここ数年はここまで直接的な表現でフィードバックをくれる上司や同僚はいませんが、今思えば似たようなフィードバックを受けたような気がします。
私は筋金入りのワガママ野郎で何時でも自分のことを優先するタイプです。
急なミーティングの依頼なんて受けようものなら、無条件でNew Time Proposalを出して"今日は1人で本を読み漁りながら思考にふける日のため別の日にして下さい"と言うタイプです。
無条件でDeclinedよりはマシですよね。
こんなワガママ野郎でも社会で行きていくには人を動かして何らかのゴールを達成しなければなりません。
30代までは自分が思うように人を動かすことができずにいつも苦労していた気がします。
何故人は自分の思い通りに動かすことができずに苦労していたのかを今一度整理してみます。
私は25年来IT業界に所属していて、ここ15年はお客様のお悩みをお伺いして適切な解決策をご提案して何らかの契約を取ることを生業としてきました。
ソリューションエンジニアリングやセールスエンジニアリング、日本語では技術営業といった言葉が一般的かもしれません。
30代前半のころは名刺に書いてある肩書はそれなりに偉そうな感じでしたが、実態は技術スキルも営業スキルも取るに足りないヒヨッコでした。
ミーティングでお客様のお悩みを引き出すこともできなければ、お客様がおっしゃっていることも正確に理解できていません。
ミーティングが終わって社帰って、関連部門の人に"これこれこうゆうことなのでご協力よろしくお願いします!"
"これこれこうゆうことって何だよ。何言ってんのかわかんねーよー。"
こんなやり取りの繰り返しでした。目も当てられないですね。
原因は複数あったと思いますが、専門技術スキルが足りていないことが大きな原因だったと感じています。
お客様のお悩みを引き出したり発言内容を正確に理解するためには、ある一定レベルの専門技術スキルが必要です。
専門技術スキルは一朝一夕に身につくものではないため、自分に専門技術スキルが無ければそれを持っている他人を動かすしかありませんね。
専門技術スキルを持っている他人も都合があります。支離滅裂なことを言ってくる相手に向き合っている暇はありません。
他人を動かすためには、相手の何故?に端的に答えられるように自分自身で入念に検討する必要があります。
検討の過程で漏れている観点や特に習得が必要な専門技術領域が見えてくるかと。
領域が見えてきたらそれらを習得する努力を惜しまないことが大切ですね。相手も"なるほど。今は専門技術を持っていないけど習得する努力をしているのね。"と納得してくれるかもしれません。
過去や他人は変えられないけど未来や自分は変えられる。これにつきますね。