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RFPって何だ?

RFPとはRequest For Proposalの略で、IT業界で営業組織に属した経験を持っている方であれば一度は耳にしたことがある言葉かと思います。でもこれっていったい何のことでしたっけ? この記事ではRFPとは何なのか?を私個人の考えで掘り下げた記事です。


本当の課題を理解しているお客様は稀

2020年初頭より発生してしまった新型コロナ感染症はお客様の置かれた環境をガラッと変えました。このようにお客様の置かれた環境は日々変わっていて、多くのお客様にとって事前に自社の課題を分析して明確に定義することは極めて難しいことかと思います。また、一般的にお客様はIT VenderやService Providerのようなテクノロジのプロでは無いため、個々のテクノロジ分野については最新の知見を持ち合わせていないかと思います。多くのお客様が、個々のテクノロジ分野について最新の知見と深い洞察を持ち合わせているVendorやSerivce Providerに、自社の本当の課題は何なのか?を一緒に探すことを求めているかと思います。


課題を理解していないと解決策は提供できない

ありとあらやるテクノロジが雨後の筍のように誕生する昨今、世の中には有象無象に"xxSolution"と言われるものが存在します。それらのSolutionはお客様の課題を解決できることが証明できてはじめて"Solution"になります。課題を解決するためには課題を理解しなければなりません。しかしながら、お客様ご自身が課題を理解しているケースは稀で、Solutionを提供するVendorやService Providerもお客様自身が理解していないことを理解するにはかなりの労力を要します。


お客様のそばに誰かがいる

お客様も理解していない本当の課題を理解するためには、お客様側のキーパーソンと蜜な関係を築いてお客様内部でもごく一部の方しかしらない"事実"を把握することが重要かと思います。一般的に、お客様側のキーパーソンは自社の本当の課題を理解しようと努めている(と感じる)VendorやSerivce Providerを自分のそばに置き、これらのVendor/Serive Providerだけに"事実"を伝えながら、自社の本当の課題を模索・解決するための策を一緒に検討しながら提案依頼書(=RFP)としてまとめています。


RFPとは受け取るものではなく作るもの

RFPは自社の本当の課題を解決するための要件を取りまとめた文書で、お客様から受け取るものではなくお客様と一緒に作るものだと思います。先に触れたように、お客様は個々のテクノロジ分野については深い洞察を持ち合わせていないため、自社の本当の課題を解決するための要件を自社だけで定義することは困難です。必ず個々のテクノロジ分野に精通した誰かをそばに置いています。


時にはRFP返しも必要

いくらお客様が信頼できるVenderやService ProviderとRFPを作り上げたとしても、物事に100%は無いため完成したRFPに漏れやダブリや矛盾が含まれていることもあるかと思います。検討事項の漏れやダブリ、要件自体に矛盾や疑問を感じた際は勇気を出してお客様に質問すべきかと考えます。質問する際は、RFPに記載されている要件に関する自社の理解と何故矛盾を感じるのかを伝えながら、RFPに記載されている字面からは読み取れないお客様の意図を引き出すことが大切かと思います。お客様に特に明確な意図が無い、あまり深く考えていない場合は、VenderやService Providerからxxを検討すべき、理由はxxでといった形で、お客様も気づいていない潜在的なテーマを投げかけるべきです。


実際のSalesの現場では、お客様からRFPを受領してからどんな提案書を書くべきかといった議論をしているケースが多いかと思いますが、現実はRFPを受領した時点でRFP作成をリードしたVendor/Service Providerが商談を一歩リードしているケースがほとんどです。RFPを受領する側ではなく作る側にまわりたいですね。

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