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打ち込みでやっていても、打ち込みでつくりましたなデジタル感なしっていうのがレトロ・ポップ 〜 サラ・カン
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Sarah Kang / Hopeless Romantic
お気に入りのレトロ歌手、サラ・カン。韓国出身でUSアメリカを舞台に活躍しています。そんなサラの今年出た『Hopeless Romantic, Pt.1』のことは以前書きましたが、パート1となっているし、本人のインスタでも first half って書いてあるしで、こりゃ来るフル・アルバムの前半部かもしれないなと。
そうしたら、やっぱりフル・アルバム『Hopeless Romantic』(2023)が10月6日にリリースされました。うれしい。前半部の五曲で聴けるレトロ・ポップぶりにすっかり骨抜きにされていたぼくは、フル・アルバム大歓迎。
後半部に五曲が追加され計10曲となりました。後半のそれら五曲も前半部とまったくムードは変わらず。はかない恋愛風景を甘く切ないジャジーなレトロ・ポップでつづる内容で、ビートはやはりDAWでつくっている模様。
そこにピアノやギターその他の演奏楽器がくわえられ、サラが自身の書いた歌をキュート&スウィートに乗せるといった感じ。このひとはただ書いて歌うだけでなく、演奏もアレンジも自分でやっているDIY派なんで、今回の後半部もそうやっているはず。
ただ折々にゲスト歌手は参加していて、いろどりを添えています。DAWビートやシンセサイザーもサラは自分でやっているわけですが、特色は生演奏楽器のようなオーガニックなサウンドに仕立て上げられているというところ。レトロ・ポップですからね、それが命です。
打ち込みでやっているにもかかわらず、打ち込みでつくりましたなデジタル感が絶対にないっていう、そのへんが一部のロックや、ハウス、ヒップ・ホップなどとの違いですね。
レトロ・ポップは懐古的なアナログ感が大切にされるようになった2020年代のファッションなんで、最新のサウンド・メイクでやってはいても、そこのフィーリングは絶対に失わないわけです。おわかりですか。
(written 2023.10.21)