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ちょっぴりレトロなラテン・ポップ・ビッグ・バンド 〜 ビーグル!

(2 min read)

Bigre! & Célia Kameni / Tumulte

リヨンを拠点とするフランスのビッグ・バンド、ビーグル!(ディスクユニオンの表記はなぜかビグレ!だけど)。2021年新作『Tumulte』もラテン・ミュージック方法に傾いたというかそれがベースにある音楽をやっています。

ややレトロなムード、ヴィンテージ感覚をただよわせているのがビーグル!の魅力の一つなんですが、それはフロントでヴォーカルをつとめるセリア・カメニのキュートでコケティッシュな味のおかげでもあります。

それ+、バンドの音楽も1930〜50年代ふうのラテンというかアフロ・キューバン・ミュージックをやっているので、ぼくら世代より上くらいだとなつかしさというか一種のノスタルジーを感じてニンマリするっていう、そんな音楽じゃないかと思います。いまや若い世代にはそれがかえって新鮮かも。

ラテンだけでなく、そもそもジャジーな要素もあるし、ソウルフルだったりファンクっぽかったりもして、しかも多くの曲で楽器奏者のアド・リブ・ソロもしっかり聴けて、それがまた充実しているっていう、つまりラテンを軸にさまざまな音楽をミクスチャーした内容になっているのがいいです。

おしゃれでカッコよくもあるし、レトロなフィールはここ数年の時流とも合致しています。1930年代ふうテイストまでをも感じさせるセリアのチャーミングなヴォーカルとあわせ、現代に好感を持って迎えられそうなアルバムですね。

(written 2022.2.21)

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