しんどいときに聴く音楽(68)〜 パット・マシーニー(1)
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Pat Metheny / Still Life(Talking)
パット・マシーニー・グループの最高傑作、といえるかどうかはわかりませんが個人的にいちばん好きなのが『Still Life(Talking) 』(1987)なのは間違いありません。『We Live Here』(93)もかなり好きで、どっちかがぼくのなかでのNo.1パット。
『スティル・ライフ』で好きなのは、でも全七曲中三曲です。1「Minuano (Six Eight)」3「Last Train Home」5「Third Wind」。いずれもセンティメンタルでリリカルな味が強く出ているブラジリアン・ジャズ・フュージョンで、もうあまりにも大好きすぎる。
それらではヒューマン・ヴォイスの活用もきわだっていますよね。そもそもパットのグループではそれが最大の特徴といってもいいくらいで、そこもブラジル音楽から強い影響を受けた部分だと思います。
ギターやキーボードとユニゾン・シンクロでメロディを歌っていたりもして、くぅ〜〜もうたまらん状態。だからすなわち事前にしっかりアレンジされ譜面化してあったものでしょう。複数のヴォーカリストがからみあうパートもよく計算されています。
この事前の作編曲がしっかりしていてグループとしての表現力・統合力がとても高いというのがパットの音楽でぼくがもっとも好きな部分。アフロ・ブラジリアンな展開を聴かせるパートでもパットやライル・メイズが自在にインプロ・ソロを演奏しているパートでも、これは一貫しています。
(written 2023.12.30)