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「フェラ・クティって知ってる?」
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新興の音声SNSであるClubhouseをときどきやっていますが、きょう、とあるルームのおしゃべりをなんの気なしに聞いていてビックリすることがありました。参加人物の一人から飛び出した「フェラ・クティって知ってる?」とのことば。ご存知なかったみたいなんですよね。
これが音楽とかにさほど興味のない一般のみなさんの口から出たことばであれば、なんとも思いません。しかし発言主はクイーンやUKロックの熱心な、熱心すぎるほどのファンで、ロック・ミュージックなどにかなり造詣が深いとふだんから見受けられる人物なんですよね。
そのときは「ロックの殿堂2021」の投票が進行中という話題だったんですけど、現在その殿堂入り候補者のなかでトップにいるのがフェラ・クティらしく、それで発言主もフェラの名を知ったらしいんですよね。「わたし、知らなかったわよ、みんな、フェラ・クティって知ってるの?」
フェラ・クティの名ってそんなに知られていないのかなあ。スーパー・スターとまでは言えないものの、(音楽好きにとっては)そこそこの有名人だと思っている、すくなくともボブ・マーリー並の知名度はあるはずだっていう、ぼくのふだんからの認識は間違っていたということですよねえ。
アフロビートっていうことばだって、音楽ファンならみんな知っていると思っていたぼくは大きな勘違いをしていたということになります。ジャズ、ロック、レゲエ、ヒップ・ホップほどの知名度はまだないということなんでしょうね。
でも、もしフェラがロックの殿堂2021で選ばれて殿堂入りすれば、一般的な知名度は一気にアップすることになるんでしょう。それはもちろん歓迎ですよね。フェラがノミネートされたのは、たぶんブラック・ライヴズ・マター的な流れもあってのことなんでしょう。
くだんの発言主も、ただたんにフェラ・クティって知らないけど、だれ?と思っただけでなく、ちゃんと調べてみたそうで、しかもYouTubeとかでけっこう聴いてみたと言っていました。それで「カッコイイのよ〜、みんなも聴いてみて」と、そのルームにいた参加者たちに推薦していました。
アフロビートということばにもたどりついていたし、息子たちが受け継いでやっているみたい、ということも調査済みだった様子。フェラが「ロックの殿堂」っていうのにはちょっと違和感もありますが、そこはそれ、フェラがより広く知られるようになり、アフロビート人気がいっそう高まれば、いいんじゃないですかね。フェラや息子たちだけじゃなく、アフロビート・バンドはたくさんありますし、魅力的な音楽ですからね。
(written 2021.2.15)