戦後録音のなかではNo.1ディキシーランド・ジャズ 〜 エディ・コンドン
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Eddie Condon / Jam Session Coast-to-Coast
同じ音楽のことばかりなんども書いてゴメンニャサイほんとうに心底好きなんだエディ・コンドンの『ジャム・セッション・コースト・トゥ・コースト』(1954)。これ、最初にこのブログで記事にしたころはまだサブスクなかったので、外せないと思う重要曲は自分でファイルつくってYouTubeに上げたのをリンクしていました。
このレコードでのコンドン・バンドの演奏はA面だけで(B面は別の西海岸バンド、コンドンらは東海岸)、しかも最高にチャーミングだと思えるのはラストのジャム・セッションを除く冒頭三トラックだけ。それらは真なる極上品ですよ。戦後録音のなかではNo.1ディキシーランド・ジャズでしょう。
YouTubeファイルに付くたくさんのコメントを読んでいると、このレコードを当時買ってそのまま愛聴し続けているというアメリカ人年配ファンのかたが、たまたまYouTubeでぼくのそれを見つけてうれしくなってコメントしてくださっているというケースが多く。
そうですよね、ぼくみたいに(比較的)若い、しかも日本在住の日本人がこんな古いアメリカン・ジャズが好きで好きで、みずから進んでファイルまでつくってアップロードしているんだから、本場(ではいまだ至るところでこの手の音楽は生演奏されている)の古株ファンからしたら「こいつだれ?」ってなりますよねえ。
冒頭三トラックのうち、二つ目がとってもきれいでチャーミングなプリティ・バラード三曲のメドレーでうっとりするし、1・3トラック目はドライヴするスウィンガー、それもめっちゃ楽しくて、自室のなかでかけていても踊りだしてしまうし、思わず笑顔になって気分もアップ、イヤなことなんかすっかり忘れちゃうっていう、これぞ大衆エンタメ音楽の真髄ですよ。
Spotifyをやるようになった最初のころはこのアルバム入っていなかったと思うんですが、じきに聴けるようになったのがこれ(上と同じ)↓
でもこれなんでこんなジャケットなんでしょうね。同じデザインで古典ジャズ音源がたくさんサブスクにありますから、なにかの復刻シリーズなんでしょう。いっぽうオリジナル・ジャケをきれいに整理して(整理しすぎだけど)、同じ音楽だけどべつなものもSpotifyに最近あります↓
ジャケだけ見たらこっちのほうが雰囲気だぞと一瞬思ったんですけど、なんと音質的に問題ありなんですね。聴けたもんじゃないかと思うほど悪い。二つを聴き比べれば違いは瞭然としています。ですからもしこのアルバムをサブスクで聴いてみようかなとお考えのかたは、ぜひ前者のジャケのやつをさがしてください。オリジナルのレコードやリイシューCDに近いのはそっちです。
(written 2022.12.18)