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まっすぐなレトロ・ソウル愛 〜 ジェラルド・マクレンドン
(3 min read)
Gerald McClendon / Can't Nobody Stop Me Now
萩原健太さんに教えていただきました。
ジェラルド・マクレンドン(Gerald McClendon)って知ってます?だれなんでしょうホント?新人?紹介してくださっている健太さんのブログにもくわしいことはなにもわからないと書いてあるし、ぼくなんかが知るわけありません。ですが、このアルバム『キャント・ノーバディ・ストップ・ミー・ナウ』(2020)のジャケット・カヴァーを一瞥しただけで、どんな歌手か、中身が想像できちゃいますよね。
そう、見た瞬間ちょっと笑っちゃったほどのヴィンテージ・ソウル・ミュージック一直線なこのコテコテ・ジャケ。中身もその期待をまったく裏切らないグッド・オールド・ソウルで満たされているんですね。もうこの、いまどきの2020年のジャケとは到底思えないこれを眺めているだけでおなかいっぱいになりそうじゃないですか。
健太さんのブログによれば、地元シカゴでふだんは往年のヒット・ソウル・ナンバーなんかをどんどん歌いまくっているらしいジェラルド・マクレンドン。今年のこの新作はツイスト・ターナーことスティーヴ・パタースンのプロデュースで、収録曲も彼がぜんぶ書いているオリジナルなんだとのこと。オリジナルといってもこんな感じですからぁ、どれもこれも往年の、そう、1960〜70年代のヴィンテージ・ソウルを完璧に模した曲づくりになっています。
それをジェラルドがホットに歌っているわけですが、とにかくまっすぐすぎるレトロ・ソウル愛がヴォーカルのはしばしに滲み出ているのを聴きとることができて、ぼくなんかは思わずニンマリ。はい、そうなんです、ソウル/R&Bでもやっぱりこういうのが個人的にはグッと来るんですよね。ジェラルドは本当に古いソウル・ナンバーが大好きなんだなというのがひしひしと伝わってきますよね。
ベン・E・キングやマーヴィン・ゲイ、タイロン・デイヴィス、ボビー・ウーマック、ボビー・“ブルー”・ブランド、ウィルスン・ピケット、オーティス・レディングら偉大な先達への限りない敬愛の念をこめた仕上がり。ああいったあたりのソウル・ミュージック愛好家にはもってこいの新人(?)登場です。
(written 2020.7.18)