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小出斉さんが亡くなった
(2 min read)
ということで、この訃報に土曜日に接し悲しみにくれています。ぼくとしてもやはり大きなショックです。
小出さんのことはとにもかくにもブルーズ・ライターとして知りました。1995年初版の『ブルースCDガイド・ブック』。これで初めて小出斉という名前を知ったのです。
あるとき書店の音楽コーナーに並んだ初版を手にとって眺め、なんだかこれはよさそうと思って買いましたが、それがブルーズの世界にのめり込むきっかけとなったのです。
もうブルーズCDのことはなにもかも小出さんのこの本に教えてもらったと言っても過言ではないくらい。そこまでではなくとも『ブルースCDガイド・ブック』のお世話にならなかった日本のブルーズ・ファンを想像できにくいと思うくらいの存在だったと思います。ぼくはお世話になったなんてもんじゃなかったです。
1995年初版ですが、ちょうど90年代はブルーズCD発売ブームだったこともあって、それもあいまって絶好のタイミングで出版された本だったと思います。小出さんの『ブルースCDガイド・ブック』がなかったら、ぼくはここまでのブルーズ・リスナーになっていなかったかも。
とにかくあの本はボロボロになるまで使いたおしました。すみからすみまでなんども熟読し、格好のディスク・ガイドでもあったし、なにより読ませる文章が書けるライターでしたね。
本業がブルーズ・ギターリストであることはしばらく経ってから知り、ステージでの生演奏に接する機会もありました。ライターとしても『ミュージック・マガジン』でティナリウェンのことを書いたりもしていたことが記憶に残っています。
(written 2024.2.4)