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ビートルズの公式プレイリスト(的アルバム)、最近サブスクで増殖中

(5 min read)

昨2020年12月にビートルズの『メディテイション・ミックス』というものの話を書きました。かたちとしては公式のアルバムなんですけど、テーマに沿って既発音源を選んで並べただけですから、プレイリストみたいなものですね。

このときぼくは『メディテイション・ミックス』しか見つけていなかったんですけど、2021年になってしばらくして、この手のビートルズ公式プレイリスト的アルバムがけっこうたくさんどんどんリリースされているぞという事実に気がつきました。

こりゃいったいなんだろうなあ、それぞれ一定のテーマに則して既発曲がほんの十数分程度並べられたものが、2021年3月6日時点でなんと12個もリリースされているではありませんか。

以下、Spotifyでさがしてひろってみて、それらをリリース順にして列挙してみました。カッコ内の数字はリリース年月日。

・For Kids - Morning, Afternoon & Night (2020.11.13)
・Got To Get You Into My Life (2020.11.27)
・Study Songs Vol.1 (2020.12.1)
・Meditation Mix (2020.12.4)
・Study Songs Vol.2 (2020.12.18)
・At Home With The Beatles (2020.12.25)
・We Can Work It Out (2021.1.8)
・For Kids - Animals (2021.2.19)
・New Year’s Workout (2021.1.22)
・For Kids - Coulours (2021.1.29)
・All About The Girl (2021.2.5)
・Love Me Do (2021.2.12)

なんと昨年11月からリリースされはじめていたんですねえ。ぜんぜん気がついていませんでした。ビートルズの公式SNSも宣伝しなかったように思うんですけど(流してくれていたら気づいたはずだから)、いや、ぼくがウッカリしていただけかもしれません。

既発曲をテーマによってチョイスして並べただけのものばかりだからぼくらだってつくれそう…、と思うと、二つだけそうじゃないのがあります。『スタディ・ソングズ』のVol.1と2。これらに収録されているのは既発曲のインストルメンタル・ヴァージョンなんですよね。勉強の際のBGMに、ということでヴォーカルを抜いたんでしょうね。

ヴォーカルだけ抜く、というのはマルチ・トラックのテープが残っていないとできないんで、だから当然ビートルズでも中後期のものから選曲されています。いちばん早い時期のが『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』からの曲。このアルバムって1967年録音だけど、8トラックだったのかな?

そのへんからは、たぶんですけど、楽器演奏のバック・トラックだけ先に完成させておいて、その後に歌を重ねるという手法で録音していっただろうと思いますから、もとのインストルメンタル・トラックがオフィシャルに残っていますよね。それを蔵出ししたんでしょう。公式レコード会社でないとできないことで、ぼくらファンには真似できません。

それら勉強の際のBGMということで、ジャマにならないようインストルメンタルでリリースされた『スタディ・ソングズ』の1と2は、ヴォーカルだけ抜いた、いわば<マイナス・ワン>だから、すなわちカラオケとして使うこともできます。ちょっとやってみたらどれもキーがいまのぼくには合わないので歌いにくかったですが、みなさんなら歌えるかもしれませんよ。それも楽しい使いかたですね。

それら以外のアルバムほんとうにおなじみの既発曲を一定のテーマのもと集めただけのプレイリスト的なものですから、どうってことないような気もします。昨2020年11月から、特に前触れもなく突然リリースされはじめた背景にはなにがあったんでしょうねえ。

どのアルバムも十数分程度と短いですので、はっきり言ってあっというまに終わってしまうものばかりですけど、それでもなかにはかなり楽しめるものもあったりして、テーマを決めてビートルズの曲を並び替えてみると、また違ったおもしろさがあるんだなという、あたらしい発見にもなりました。

ちょこっとハンパな時間が空いたときのヒマつぶしなんかにも好適かもしれません。

(written 2021.3.6)

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