岩佐美咲のアンプラグド・アルバムをつくってほしい
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きのう、氷川きよしMTVアンプラグド出演のことを書きましたが、そこからの連想です。同じ長良プロダクション所属の同じ演歌歌手である後輩、われらが岩佐美咲。美咲のアンプラグド・アルバムも聴いてみたいと思いませんか。
それでちょっとよりみちというか、きのうも強調したかったことをきょうまたふたたび書いておきますが、美咲のオリジナル持ち歌全九曲をしっかり聴けば、それが完璧エレクトリック&エレクトロニック・サウンドに満ち満ちていることを実感できると思います。演歌ってそういうもんですよね。
ストリングスやホーン・セクションに相当する分厚いオーケストラル・サウンドはキーボード・シンセサイザーで出しているし、ドラムスだって打ち込み(コンピューター・ビート)、ギンギンにファズの効いたハード・ロックっぽいエレキ・ギター・サウンドだって随所で大活躍していますよね(「無人駅」「鞆の浦慕情」「ごめんね東京」)。演歌は日本の伝統歌謡であるという説なんか、まったくのマヤカシです。
そんな美咲のエレクトリック&エレクトロニック演歌を、もしこれ、オール・アクースティックでやったらどうなるか?っていう興味がぼくにはあります。美咲はまだMTVアンプラグドから声がかかるような存在ではありませんが、でもちょっとおもしろそうな企画だなと思うんです。
だからMTVじゃなくて、長良プロや徳間ジャパンがみずから企画を立てて、美咲のアクースティック・アルバムを制作してみたらどうか?と思うんですよね。で、ファンならみんな知っていますが、いままでに美咲も(CDやDVDに収録されない)ライヴでならアクースティックなものをくりかえし開催してきています。
そもそも発端は2016年のファースト・ソロ・コンサートで二曲のアクースティック・ギター弾き語りを披露したのがきっかけだったはず。美咲自身はちょっと恥ずかしかったみたいですが、あんがい評価が高かったのでということか翌2017年の5月には、新宿で、コンサート全編まるごとアクースティック・ギター弾き語りでやるというものを開催しました。
そのときは、いまでも伝説になっているあの「糸」が誕生したわけですが、そんなことで、こういうアクギ弾き語りサウンドは美咲の資質に合致しているというのが定評となり、ソロ・コンサートでも弾き語りコーナーが常設されたし、全編弾き語りのコンサートも毎年定期開催されるようになりました。
そういったなかからちょっとだけならCDにも収録されていますが、しかしざっと上げると「涙そうそう」「なごり雪」(この二曲はスタジオ収録)、「糸」「木綿のハンカチーフ」(2017年5月ライヴから)と、たったこれだけ。だから実はちょっとしか発売されていないですよねえ。あんなに定期開催しているというわりには相当少ないです。
これはちょっとねえ、あまりにもったいないんじゃないかという気がするんですよね。美咲の歌手としての資質にギター弾き語りのアクースティック・アレンジがぴったり合致しているというのに。フル・エレクトリック&エレクトロニックなオーケストラル・サウンドよりも、むしろ少人数のアンプラグド伴奏で実力、真価を発揮する歌手だというのに。
そういうわけですから、ぜひ、美咲のフル・アクースティック・アルバムがそろそろ一枚ほしいな、聴いてみたいなと、ぼくは切望します。特にですね、「涙そうそう」とか「糸」みたいな、いかにもアンプラグドが似合いそう〜っていう曲ではなく、いままでに美咲がフル・エレキ・サウンドで歌ったもの、特に九曲の持ち歌を、少人数バンドのアクースティック・アレンジで聴いてみたい!
美咲自身のアクースティック・ギターにくわえ、ギター、サックス、ピアノ、ベース、ドラムス、といった程度のアンプラグド編成で、たとえば「無人駅」が、「鞆の浦慕情」が、「初酒」が、「鯖街道」が、はたしていったいどんなふうに変貌するか?おおいに興味がありますよねえ。
その際、同じアレンジをそのままアクースティック・バンドに移植してもサマになりませんから、気鋭のアレンジャーに依頼して大胆につくりかえる必要がありますけどね。美咲のヴォーカルもそれにあわせて変えないと。
ライヴでもスタジオ収録(は一発同時録りがいいと思う)でも、そういったアクースティック・セットで、いままでにそういうふうにやったことのない持ち歌を、美咲が歌ったらどうなるか?きっとチャーミングな音楽に仕上がること間違いなしとぼくは信じていますけどね。
どうです?長良さん&徳間さん、ちょっとやってみませんか?
(written 2021.7.12)