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ナッシュヴィル発ふたたび 2020
(3 min read)
最近どうもふたたびナッシュヴィル(アメリカ合衆国テネシー州)が人気だというか、この都市でセッションしたり作品を制作・録音したりするアメリカの音楽家が、一時期より増えつつあるような気がしているのはぼくだけでしょうか。
そして、それがそのとおりだとしたら、それは近年の、ここ10年ほどのアメリカーナへの注目と関係があるのでしょうか。
バート・バカラック&ダニエル・タシアンのコラボEPも、シーロー・グリーンの新作も、ルーマー(イギリス人だけどアメリカ在住)の新作も、マット・ラヴェルのデビュー作も、ぜんぶ2020年リリースのものですけど、どれもこれもナッシュヴィル発なんですよね。まだまだたくさんあると思います、ぼくの知っている最新音楽なんてほんのちょっとですから。
もちろんナッシュヴィルはそうでなくたってむかしからアメリカ音楽のメッカのひとつでありました。街みずからミュージック・シティとの異名を名乗るほど。カントリーのイメージを持つかたが多いと思うんですけど、決してそれだけじゃありません。ひろくアメリカン・ミュージック一般がさかんな土地柄ですよね。
アメリカ音楽における拠点都市と呼べるのは、もちろん何ヶ所もあります。ニュー・ヨーク、シカゴ、カンザス・シティ、ニュー・オーリンズ、メンフィス、ロス・アンジェルス、サン・フランシスコなど、ジャンルにより、時代の変遷により、さまざまな都市が注目され、歌手や音楽家が集まってきていましたよね。
それにしてもここ数年の、つまり2010年代以後の、ナッシュヴィル への再注目具合はちょっと目立つなと感じています。これにはやはりなにかある、経済的、文化的な理由もあるでしょうが、音楽的にもナッシュヴィル ・アメリカーナ・スタイルとでも呼べるかもしれないようなものが再興して拡散しつつあるのではないか、との思いが、特に今年になってからぼくのなかで強くなってきているんですね。
近年、ナッシュヴィルがなぜ再注目されるようになってきているか、その音楽的理由はぼくにはよくわかりませんので、どなたかおくわしいプロのライターのかたにお任せしたいと思います。やっぱりなにか、アメリカーナっていうか、近年のアメリカン・ミュージック全般のルーツ志向と関係あるのかな?くらいのボンヤリした感想しか浮かばないですね。
ほんと、いま、どうして、ナッシュヴィル ?
(written 2020.9.22)