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花粉症と食べ物アレルギーの意外な関係

花粉症の有病率は年々増加

スギ花粉のシーズンですね。
残念なことにスギ花粉症の有病率は年々増加しております。
鼻アレルギーの全国疫学調査2019ではスギ花粉症の有病率は38.8%とされ、3人に一人を上回る勢いで増えております。
スギだけではなく、夏秋のイネ科、キク科の雑草花粉症も増加しております。
これは地球温暖化の影響で、冬の寒さが遅くなり、雨が多くなることから雑草が繁茂しやすくなっていることが原因です。

花粉ー食物アレルギー症候群(PFAS)について

花粉症が増えていく中、意外と知られていないのが花粉ー食物アレルギー症候群(PFAS)です。
例えばタイトル写真のトマトですが、スギ花粉症を持っている方の中にはトマトを食べると口の中のかゆみ、イガイガ感や唇が腫れるなどの症状を起こすことがあります。
花粉症と食物アレルギーの関連を示したのがこのPFASになります。
花粉に含まれる一部の分子が別の食べ物に含まれる(または類似したものが入っている)時に生じます。
他にも、シラカバなどではリンゴやモモ、大豆など、カモガヤなどではメロンやスイカなど、さまざまなものが知られています。
ちなみに、花粉症以外にもラテックスアレルギーと果物、ダニアレルギーと甲殻類・軟体動物なども関連することがあります。

食物アレルギー診療の手引き2023より

PFASの対応について

残念ながらこれらの食品に反応するようになってしまったら食事から除去する、抗ヒスタミン剤などの薬を常備しておくという必要があります。
しかし、PFASはあまり知られていないものであり、なぜか口がイガイガ。。などと考えながら苦労している方も多いです。
重篤な場合はアナフィラキシーなどの命に関わる変化もありますので、こう言った異常があればアレルギー検査をすべきでしょう。

当院でもThermo Fisher社のキットを使い検査を行っております。
ご希望の方は予約になりますが、いつでもご用命ください。

https://www.thermofisher.com/allergy/jp/ja/importance-of-visiting-doctor/point-of-care.html


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