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散る桜 美しくもあり 哀しくもあり

安倍晋三元首相が銃弾に倒れ、懸命の救命活動も虚しくお亡くなりになりました。犯人の動機は不明ですが、決して許されることではありません。安倍元首相も、平和なはずの日本で、このような蛮行によって命を奪われることになろうとは、考えもしなかったことでしょう。

直前の映像をみると、生き生きと演説されていて、まだまだやりたいこともたくさんあったはずです。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。

安倍元首相が主催されていた「桜を観る会」は幾つかの問題もあったとされていますが、安倍元首相は桜がお好きだったものと推察します。

そこで、最近撮影した桜の写真とともに、私が感じたことを書きとめておきたいと思います。

これは兵庫県の里山のソメイヨシノの老木です。盛りを少し過ぎていましたが、その立ち姿は堂々としています。枝の一部は天狗巣病に侵されて、細かく分枝して花の代わりに緑色の葉がついてしまっています。

山に陽が沈む頃、この西陽が当たって、とても美しく輝いて見えました。生き生きと演説していた安倍元首相のように…

  老い桜 夕陽を浴びて 光り輝く

美しい桜の花もやがて散っていきます。穏やかな日が続けば、上の写真のように風が吹くたびに、チラチラと散っていきます。少しずつ、ゆっくり散っていきます。

桜の花がチラチラと散っていく様子もまた美しく、眺めているだけで、幸せな時間が過ぎていきます。

人もいつか必ず死にますが、穏やかな死なら、心の平穏を保ちながら受け入れられる気がします。

  美しき 桜散りゆく 里山に

しかし、ある日、突然訪れる死ほど、衝撃的で哀しいものはありません。
災害でも、事故でも、事件でも。

安倍元首相の死は、あまりに唐突でショッキングな出来事でした。

春の雨はどちらかというと
しとしとと降る優しい雨が多いのですが、
稀に嵐が襲うこともあります。

下の写真はそんな嵐が襲った翌朝に
地面を覆い尽くしていた桜の花を撮影したものです。

綺麗な絨毯のような桜の花はとても美しく見えましたが、
嵐が起こらなければ、あと数日、桜の木の上で
私たちの目を楽しませてくれたことでしょう。

そう思うと、美しくもあり、哀しくもあります。

  突然の 嵐で散りし 桜花(さくらばな)

故人のご冥福をお祈りします。 合掌 



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