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【推しの子】最終話感想。これは”星野アクア”の物語だった

前回で【推しの子】作品全体での感想を書いた。改めて最終話の感想を書き綴りたい。 ※ネタバレを含みます。 ◆死は無である本作で一貫するテーマとして『死=無』が挙げられる。アクアとルビーの転生のみが無二の例外であって、基本的には死んでしまえばそれでお終い。天才だってナイフで刺されればお陀仏である。 従って、既に故人である星野アイは徹底的に出てこない。 アクアの今際に星野アイが現れて…なんてこともない。死者は何も語らない。それはアクアも同じだ。 『スター・ウォーズ』の最後にはヨ

    • 現実を侵食する虚構。【推しの子】というリアルすぎるフィクション

      ついに最終回を迎えた【推しの子】。僕自身未だ興奮冷めやらぬ中ではあるが、自分なりの解釈や感じたことを忘れないうちに書き殴っておく。 ※最終章のネタバレを含みます。 ◆始めに先に断っておくと、自分は【推しの子】を高く評価し、この名作を生み出した鬼才、赤坂アカ・横槍メンゴ両先生に敬意を表する次第である。無論手放して称賛するつもりはなく、かなり人を選ぶ作品であろうことは重々承知の上だが、少なくとも【推しの子】という作品に出会えたことは僥倖だったと思う。なので、この記事では基本的に

      • 【推しの子】とは"星野アイ"の擬漫画化である。ストーリーの二重構造

        アニメ2期クライマックスと本誌最終章を迎え、何かと話題になっている【推しの子】。最近の気づき等を備忘録としてメモしておく。(2024/09/29時点。10/31追記・ブラッシュアップ)※最新話付近のネタバレを含みます。 ざっくり3行でまとめると… 推しの子って凄い簡単なお話に見えるよね でも実は意外と複雑かも。無茶苦茶わかりづらいけど それってまるで”星野アイ”みたいだね ◆【推しの子】の第一層【推しの子】のストーリーは一見すると非常にわかりやすい作りになっている。

        • 座敷わらしの正体

           座敷わらしという妖怪がいます。皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。幸運をもたらすとされ、おどろおどろしい妖怪の中にあって、その特異性から一際有名な存在と言えるでしょう。自分は水木しげる先生の作品や、漫画「地獄先生ぬ~べ~」で詳しく知りました。曰く、 ・座敷わらしは家に住む妖怪である ・座敷わらしは子供の姿をしている ・誰もいないはずの部屋から子供の声や物音が聞こえ、その正体は座敷わらしである ・座敷わらしのいる家は栄える ・座敷わらしの去った家は落ちぶれ

          僕を一時アイマス引退に追い込んだ友人の話

          ※このnoteは2019年8月に自身がニコニコブログに投稿した内容を転載したものです。  最近Vtuber界隈で色々とあり、ふと表題の友人のことを思い出しました。彼は僕に「ファンとはどうあるべきか」を深く考えさせた人でした。今日はそんな友人の思い出ばなしです。お暇なお方、暫しお付き合いをば。  僕には高校の頃に出会った友人がいました。某精神的に向上心が無い者は馬鹿な小説よりお借りして、以下友人Kと呼びます。Kは自他共に認める大のアイマス好き(プロデューサー)でした。僕の知

          僕を一時アイマス引退に追い込んだ友人の話

          アイドルマスターとは何だったのか。挑戦し続けるということ。

          ※このnoteは2019年8月に自身がニコニコブログに投稿した内容を転載したものです。  うっうー!ζ*'ヮ')ζ(挨拶)アイマスと共に早二桁年、名もなきPのひとりです。今日は今更ながら、「アイマスってなんだったんだ?」という点で思ったことを書き殴りました。 暇を持て余してしかたない方、お付き合いくださいまし。諸々の事情をご存知の前提でお話していますがご容赦を。 そもそも、Project Im@sってなんだ? Project Im@sは、「プロジェクトアイドルマスター」の

          アイドルマスターとは何だったのか。挑戦し続けるということ。