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暑さに耐える水泳大会

7月の最後の3日間と8月1日は毎年小学校の水泳大会がある。

親善水泳大会といって、市内とお隣の郡にある小学校が4ブロックに分かれて開催される。4ブロックだから4日間。ウチのお店で担当している学校のうち2日間は2校はいっていたので撮影に行くのは計3日、そのうち中日をあけて2日間撮影に行ってきた。

大会会場は4年位前から、市内にある公式の大会でも使えるしポロクラブの公式練習場にもなっている50m室内プールで行われる。はっきり言ってこのプールはすごい。TVの撮影でも使われたことがあるし、水球の世界大会でも使われたことがある。そんなところを小学生のうちから大会で使用できるなんて!と開会式の挨拶では毎回誰かしら言ってるくらいすごい。うーん、すごいんだろうなぁ…蒸し暑いけど。

夏場の室内プールはとにかく蒸し暑い。プールに入って泳ぐというのならまだわかるけど、泳いでいる児童の皆さんを撮影するというのはとにかくこの蒸し暑さとの戦いになる。そう、決して撮影自体は過酷ではないのだ。蒸し暑いのがたまらんのだ。

会場入りは開会式の30分前に行き、まずレンズがその湿気に慣れるのを待つ。初日はファインダーがしばらく曇って見えづらくなったけど、写りは問題ないとわかったから安心した。結構明るく見える環境は、シャッタースピードを400~500分の1にしたいのでISO4000~5000を出さないと暗く沈んだ写りになるし、F値も結構低めの5.6くらいが基本になる。これで外光をシャットアウトするための暗幕が引かれるとISO6400でも厳しいことになるんだけれど、今回は4日間ともスタートとゴール側の窓から明り取りができたので助かった。それでも逆光でのスタート時撮影は子供の顔をきれいに写そうと思うと水に入ってからの感度をあわてて直さないといけないしって感じで、忙しいたらありゃあしない。

水に入ってからの写りは「顔が出ればもうけもの」くらいの勢いで誰が誰だかわからないくらい顔も表情も写らない。そう、顔を上げて息継ぎする場面が写るどころか、水掻きに上げた腕の勢いでしぶきが豪勢に立ち、真っ白な水しぶきしかそこには写っていないのだ。

今回は10回記念大会ということで市内にゆかりのある超有名水泳選手が模範泳法を見せてくれた。子供たちは出てきた選手の体つきにまず驚き、飛び込みの際の水しぶきと音の静かさに次に驚き、あっという間に50m泳ぎきった早さに眼を丸くして驚いていた。有名選手の練習方法も蹴伸びが基本と聞いて「えーっ」と声にださずに口を動かして、隣の友達と顔を見合っていた。

いいな、こういう時間があるのはいい。

暑さに耐えても毎回すがすがしいのは、子供たちのきらきらした時間がそこにあるからだと、本気で思った。

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