講談を聞いてきた
前回のお話
そんなわけでいよいよ講談を聞きに行く……のですが
神田伯山さんの講談をアレクサにかけてもらったら忠臣蔵で、忠臣蔵は別れの物語です、という枕があって、ほほぅ、と。正直、忠臣蔵とか新撰組とか白虎隊とか……あんまり興味を持てないんですよね。なんでそんな語り継がれてるの? むしろ語り継いじゃダメな生き方じゃないの?? とか思っていたのですが、このありとあらゆる別れが含まれている物語だから広く永く世に親しまれている、という話がとてもよかったです。
そして予習を続ける私。お弟子さんが3人いるとか、9時間半かけて長野の美術館行ってきた話とか(その車内で忠臣蔵の講談の稽古をしていた)、王楽さんが円楽継ぐのに騙された(笑)とか、そういう話をきいておりました。
でも実際の講談本体は聞かないままで挑んだ15日当日。
最初は若之丞さんによる講談「和田平助」。おぉ、1番若いお弟子さんが前座だ。
枕はあまりなく本題へ。声が高く若さを感じる。剣豪のお話。多分和ませどろこの逆から読むと「すけべえだわ」になる、なんて話が声の抑揚、速度、高低の調整が上手く行ってないのか、客層の問題か軽く滑ってた気がしました(笑)
次に伯山さんが出てきてゲストの紹介で、円楽襲名したら、って声かけた時には襲名内定してたのに、すっとぼけられて飛んだピエロだよって話を。あ、ラジオで聞いた話だ!(進研ゼミでやったところだ、的ノリ)
講談は「河田瑞賢」のすあまの話。大阪(じゃないけど)商人が江戸で大儲けして大成する一歩目の話、かな。すあまが好きなので、どんな味のもの売ったんだろ、とちょっと怖かったです(笑)
とっつきやすいお話からしてくれるのありがたい。
落語も講談も本題に入る頃羽織を脱ぐんだけど、若之丞さんは羽織がなかった気がする。あれは一人前になると羽織れるのかしら?
ここで10分休憩だったかな?
釈台(ラジオでいい釈台をお弟子さんに贈った話とかも聞いたw)が片付けられていて王楽さん登場。「愛宕山」という最もフィジカルな(笑)落語らしい。これをやる時は化繊の着物なんですよ、なんて途中で言ってたw
5代目と6代目の円楽さんの話を枕でされていたんだけど、どちらの特徴もよく掴んでいて、さすがだなぁと思いました。
落語の内容もアクションが大きい物語なので舞台が広く見え、ギャグ漫画だから死なない、大丈夫、的な設定の落語に感じました。前後逆か。ギャグ漫画で何やっても死なない感じの原形?
最後に伯山さんが出てきて、ちょっと早いけど忠臣蔵やります、これはありとあらゆる別れの物語……(進研ゼミでやったところだ、再び)
「勝田新左衛門」教わった内容を一字一句変えないでやります、って言ってたけど本当かなぁ???w 銭湯のくだりは怪しいよねぇw
長野往復の車の中で練習していたという勝田氏と舅の再会場面とかわかったぜw
忠臣蔵の討ち入りじゃなくて、その前後で静かに誇り高く別れて行く人たちの物語。
1番盛り上がる、泉岳寺で切腹に向かう勝田氏の描写が朗々と読まれ、すごく盛り上がってるのはわかるんだけど、何言ってるのかが言葉は聞こえるんだけど意味がわからないから漢字変換できない的な。銀のなんとかかんとかって、わからないけど、おぉーって気分になり、語りの力って凄いと思った。
当然アンコールなどはなしでwここで21時近かったのかな? 帰りに居酒屋で腹ごしらえして解散。
祖父が忠臣蔵好きだったと母から聞いたことがあるけど、ずっと苦手意識があって、今回それが払拭できて、とてもよかった。
伯山さんはよく、今だとコンプライアンス的に……って話をするんだけど、本当に急速に、そういうハラスメント系いの笑いが受けない世の中になっているなぁって空気を感じた(まだまだ強いけどね、ハラスメント系笑い)。セクハラ、パワハラ系は特に。
とても楽しかったし、文化的な生活をした気分になれました。ありがとうございます。