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ジェジュン『Humanity』に見る楽曲との乖離

ジェジュンが昨年末に音源公開した「SEQUENCE#4」の『HOPER』のカップリング曲です。
この楽曲について記事にしました。


重厚感と歌声の乖離

この楽曲は、キム・バダの作品。
キム・バダと言えば、ジェジュンが最初に出したミニアルバム「I」の中の『One Kiss』と『MINE』の2曲を提供しています。
このミニアルバムは、2013年1月に発売されましたが、キム・バダ氏は、最初、楽曲提供を依頼された時、「キム・ジェジュンが誰なのか知らなかった」と話しているほど、ジェジュンが一方的に知っているだけの関係だったことがわかります。

この2曲は、彼がその後もライブのセトリに頻繁に入れるほど、彼自身も気に入った曲であり、彼の代表曲とも言える楽曲です。
特に『MINE』は、歌詞の内容とも相まって、その頃、彼が抱いていた心境をよく知ることが出来る楽曲としても有名です。

この2つの楽曲は彼の歌声の魅力をよく表しているものとも言えますが、同じロック曲でも、今回の『Humanity』は少し趣きが異なるように感じます。

それは、曲の持つ重厚感とジェジュンの歌声の乖離です。

キム・バダの楽曲は、『MINE』や『One Kiss』でもわかるように音の重厚感というものが1つの特徴になっています。
イントロ部分での音の重厚感が、そのまま楽曲本体のロックとしての強さに繋がった作品が多く、当然、それを歌う歌手側にも厚みのある歌声が求められます。
なぜなら、楽曲を構成するバンドの重厚感に負けないだけの歌声を出さなければ、曲としてのバランスが崩れるからです。
そのことから、これら2曲のジェジュンの歌声は、非常に充実しており、力強い響きが全体に広がっています。
彼の歌声とBGMとしてのバンドの重厚感とのバランスが非常に良い作品であることがわかります。

そういう観点から、この楽曲を聞いたとき、今のジェジュンの歌声との乖離を感じたというのが、私の正直な感想です。

その乖離とは、

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