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映画『Barbie』を観てきた その4

ここじゃない君の生き方もあるよ

エヴァンゲリオンに乗らない生き方を選ぶチルドレン(エヴァパイロット)たちの会話の中での碇シンジのセリフです。

エヴァの話に付き合って欲しい。
付き合いたくない方は読まずに閉じてね。
ほぼエヴァの話しかしないので。
読まなくてもBarbie観て大丈夫なので。

そもそもこのロボットみたいなエヴァンゲリオンて何やねんて話になってしまうけど、
人の形を模し、電源で動くけど自律(内的要因で動くので自律で合ってます)機能もついていて、暴走する。
色々と解釈はありますが、14歳の子供が操縦し、パイロットの精神に深く関わる機能を備えているんだから子供そのものなのではないかと私は思います。
精神的にシンクロしないとロックが解除されないので操縦できない。
何とシンクロしているかというと、何らかの処置を施してエヴァの中に取り込まれた、パイロットの母親の精神。
母親なので、子供が傷付けられるような状況になると咆哮して使徒を滅茶苦茶に叩きのめしに行くんだよね…。
そしてこのエヴァを使って碇ゲンドウ(シンジの父)は何をするのかと思えば、エヴァに取り込まれて亡くなった妻と又会うために、世界をまたやり直すための計画を進めてるんですよ。
妻と会いたいって願いのために、自分の子供を利用しようとする夫…。
碇ゲンドウ
「大人になれシンジ」
は、はぁーーー??????
どの口が言うとんねん。

自  分  が  大  人  に  な  れ  !!!!!

人類補完計画(簡単に言うと人類リスタート計画)はエヴァが必要で、エヴァは14歳の子供しか操縦できないとはいえなんなんだこいつ。
「まだ中学生なのに、都合の良い時だけ大人扱いする」
といった感じのセリフもありますね。
新劇場版エヴァでは、エヴァパイロットは精神だけ成長し、身体はいつまでも14歳のままであるという設定が明かされました。

歳をとらないのに役割と責任だけ増えていき、都合の良い時だけ大人扱いされ、都合の悪い時は「お前は黙ってろ」と言われ、大人の良いようにされるエヴァパイロット。
それってバービーもじゃない?

Barbieに出てくる人間の女の子サーシャは、まだ親の庇護が無ければいけない年齢。大体エヴァパイロットと同じくらいの年齢で、大人と子供の狭間を生きている。
そしてバービーは、人間界を見て回って干渉を受けたため精神が大人になり、自分で考え、選択する事を望んだ。
ケンも、ケンはケンである。付属品ではなく自分なんだという自我を持った。

あれ?男一人で女二人…そして車に乗って現れ乱暴な運転をする大人の女…

これは…エヴァだ…

主人公が変なことするとブラックスーツの男達が追いかけてきて、帰るよう促してくる。

エヴァだな…

最後、バービー人形の生みの親とピンク色のマイナス宇宙みたいな所で碇親子の和解シーンからの今後どう生きたいかみたいなやりとりがあった。

エヴァじゃん。
エヴァだよこれは。
元にしたネタの一つが同じ(神様がアダムをつくり、イヴをつくったそして云々)だからそうなっちゃうのかな?

人形と揶揄される子が初めて涙を流すとか
ケンが女性を守る、助ける事にこだわるとか
生殖無しで入れ物(身体)が量産される人形とか
これからはお前の好きなようにしなさいとか
飲み物飲むシーンとか
女の子と男の子を作ったとか
共通点は色々あるのだけど。

最後は、みんな同じ名前だけど個別の身体を持つ綾波レイに自我が芽生えた時、自分だけの名前を欲しがったのを思い出しました。
名前って自分の不可侵領域を自覚する最初のアイテムなのかもしれない。

最後に

ラスト、人間になったバービーが婦人科にいくシーンで終わりますが。
ここを「妊娠した」と解釈する人が結構居るらしい。
妊娠したわけではなく、自分のコピーを工場生産される人形から、自分の意思で子供を作る人間になりましたよという事ではないでしょうか。
子供は親のコピーでは無いですからね。
生殖器があるだけでは妊娠できるかどうかわからないし、妊娠を望んでいなくてもさまざまな理由で女性は婦人科に行くので、気軽に婦人科に行きましょう、そして婦人科に行く=妊娠ではないので、偏見はやめましょうというメッセージも感じました。

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