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映画『THE FIRST SLAM DUNK』やっぱりスラダンは良い!vol.2

この熱い想いを受け止めて欲しい!

リンクを挟んで原作と昔のTVアニメ版について、そして今回どの試合が映画化されたのかと、諸々の熱い想いを書きます。
長いから時間がある時に読んでね。
感情がめちゃくちゃになる感想の前に、冷静に熱く語らなければならない部分が沢山あるのだ!

今作のネタバレ感想記事は下記にまとめてありますので、
好きな所から読んでね。

「オレは今なんだよ!!」

ちょっと様子見ようかなと思っていた公開初日の昼間。
そしたら、最速上映から帰ってきた人たちの投稿がチラッと見えた。
その日のうちに池袋TOHOの轟音上映行ったよね。夜の池袋嫌いなのに。

「山王戦だった」

この文字を見た瞬間、身体が動いていた。
すぐ観ないという選択肢は無い。
TVアニメ版では合宿シュートを極めた桜木花道が、今まで戦ってきた他校の混合チーム相手に…という感じで、オリジナルストーリーで「完!!」してしまったので、今作で初めて原作のラストが映像化された事になる。
桜木花道の「今」なんか、今観たいに決まってる!
様子見なんかできるわけがない。

半年にも満たない物語の中の1時間ちょい程度の間の出来事

『SLAM DUNK』を読んだ事が無い人にこれを言うとびっくりされるのだが、この漫画で描かれているのは、主人公の桜木花道が湘北高校に入学してからその年の夏にインターハイに出場するまでの4ヶ月ほどの物語で、最後の試合は全国大会2回戦目で、これが「山王戦」。その後はエピローグで、全国優勝どころか準優勝すらしていないままキラキラした湘南の海で「完…」なんだよね。

今手元にあるのが新装版なので、それ基準で語るけど、全20巻のうち最後の5冊が全部山王戦。前後それぞれ20分とハーフタイムその他諸々※注1の出来事に、何週間かけてんだ?って話。(連載誌は週刊少年ジャンプです)
この後さらに勝ち進んでいたら決勝戦なんか10冊分くらいになっていたのでは?何せ、連載誌はジャンプだったんだから。(色々察してください)

※注1
『SLAM DUNK』は90年代のバスケットボールのストーリーなので、現在のクォーター制(10分を4回)ではなく20分を2回構成になっている。

色々言われただろうけど
「一番良い所で終わらせたい」
を貫き通した井上雄彦の判断力と意地によって山王戦は伝説になった。
弱小チームが全国行けただけでもすごいのに、優勝までしちゃったらそれはなんか嘘っぽいし、かといってどこかで負けてもなあ。
TVアニメ版の最後がオリジナルストーリーで「完!!」(この「完!!」は観たら納得する表現なので一度観て欲しい)してしまったのも、今となってはわからなくもない。
アニメの方が数ヶ月早めに終わっているんだけど、引き伸ばすために色々オリジナルエピソードを入れ込むよりは、合宿の成果を練習試合という形で昇華させた終わり方は有りだと思う。
あのヒリつき感がすごい山王戦をTVアニメでやるのキツいだろうし。

今だからこそできるスポーツアニメ

『THE FIRST SLAM DUNK』の制作に関わった関係者の動画をYouTubeで確認した所、構想自体はかなり前からあった事が語られている。
そんな前から構想はあったのになぜ今?

今作は、実際のバスケプレイヤーにモデルになってもらい、モーションキャプチャで記録した動きに絵を貼り付ける方式だ。(詳しくは専門外なので知らない)
骨組みに絵を貼り付けるだけなら前からそういう技術はあるけど、実際のコートで実際のプレイヤーに試合をやってもらうという手間が、スラダンには必要だった。

昔のTVアニメ版を観たらわかるのだけど、スケール感を出すためにバスケのコートをやたら広く描いたり、ゴリ(赤木)がデカすぎたり、昔ながらのアニメやマンガの手法が使われていて、それはそれで楽しい。
ただし、実際のバスケの試合のスピード感からは遠ざかっていた。話の都合に合わせて人間や物のサイズが変わるから。

実際の試合を、キャラクターにさせてあげたかったんだと思う。
リョータのパスは鮮やかで、そしてチャラい。
ゴリのゴリラダンクは意外と軽やかに踏み込んでいるけど、叩きつけた瞬間の重量感がすごい。
流川に火がついた途端動きがよくなる描写。
みっちゃんのシュートフォームの美しさ。
花道、あそこにもここにも居るなあ…。
常に視界のどこかに居るんだよな。
花道の異常なスタミナと瞬発力がわかる映像だった。
漫画なので省いていた、
「この時桜木花道はここに居て」
が、全部わかる。
ここから走って、飛んで、机に突っ込んだのか…。

スケール感をわざとおかしくする手法もあるけど、今作ではリアルな動きとスケールにこだわった結果、
「知ってる試合なのにめちゃくちゃ手に汗握る」
というグルーヴがうまれた。
3DCGを採用した事に反発する意見もあったけど、この作品では、これで良かったんじゃないかな?

眠いので次回へ続く!

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